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にちにち蛙鳴蝉噪

大阪・兵庫・京都・奈良で食べられるトルコライスの紹介を中心に。制作:近藤亨 2004-2023

京都洋食 レストランスター 京極店(京都/京都市中京区・河原町)

2015-12-02 14:23:08 | 関西トルコライス巡礼

皿の下のランチョンマットに記載されていたのだが、こちら1925年開業、90年の歴史を誇るレストランなのだそうだ。

しかし店内のインテリアや調度品は非常にカジュアルで、BGMも有線のJ-POP。雰囲気は例えるならばファミリーレストラン風であり、「歴史ある洋食店でござい」という重厚さはどこにもない。

だが、運ばれてきたトルコライスの盛り付けの美しさにその伝統の一端を垣間見る思いがした。ご覧のように、オムライス、ポークカツ、ナポリタンが純白の楕円の皿を綺麗に三分割し、サラダの緑が王冠のように鎮座している。

ナポリタンはケチャップの風味が強く、ハムの量が多い。カツにかけられたデミグラスソースは少なめだが、パン粉がぴっと立った衣のサクサク感と肉自体の味を引き立てている。オムライスは中のチキンライスも含めてあっさりとしたやさしい味わいだ。結果的に、左のオムライスから右のナポリタンに向けて徐々に味が濃くなっていくグラデーションを描いている。サラダのドレッシングはフレンチかオニオンを選べるのだが、オニオンドレッシングにも手抜きのなさを感じた。

見た目は普通、でも仕事はきちんと。これも京都の懐の深さか。あるいはやはり京都では90年くらいの歴史で老舗面をしてはならない掟でもあるのか。ともあれ、常連客のテーブルにコックが足を運び丁寧に挨拶をしているのはいい光景だった。



スター食堂のトルコライス 1058円

京都市中京区新京極通四条上ル西側 
075-221-2555
11:30~22:00(L.O.21:00)
無休

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Stand Sasha(大阪/大阪市淀川区・新大阪駅)

2015-11-29 00:11:00 | 関西トルコライス巡礼

新大阪駅1階に昔からある飲食店街「味の小路」に位置する、カウンター8席のみの洋食店。おそらく業種違いの前店舗の居抜きではないか。というのも、15年あまり前に新大阪に住んでいたときにはこの店はまだなかった記憶があるし、洋食店の割にカウンターの奥行きに余裕がないように感じたからだ。

炒飯の上にデミグラスソースがけのポークカツが載り、その隣にナポリタン。フレンチドレッシングがかかったサラダが添えられている。炒飯はいわゆる中華風のそれではなく、白米にミックスベジタブルを加え塩胡椒で味付けした程度のシンプルなものなのだが、甘口のデミグラスソースと意外に合う。ポークカツは小ぶりだが肉汁は多くジューシー。ウィンナーが目立つナポリタンは「喫茶店のナポリタン」のど真ん中を行く味わいで、構成要素のひとつひとつには文句のつけようがない。

しかし、だからこそ、トルコライスを食したときに感じる平均的満腹感にやや達しない、単純に分量的な問題を個人的には感じた。前述したようにカウンターテーブルの奥行きが少し狭いために、皿のサイズをそちらに合わせざるを得なかったのか、盛り付けられた皿自体がそもそも小ぶりであるようにも思えた。大きくない皿にボリュームのある料理は盛り付けられないというのは小学生でも分かる道理である。

逆に言えば、トルコライスがしばしば「がっつり系洋食」として紹介される昨今、食が細めの女子でも安心して頼めるトルコライスという、新たな地平を拓く一品となるかもしれない。食べ残しを気にするあまりこれまで手を出せなかった女子の皆様、メニューには「期間限定」とあったのでお急ぎあれ。



トルコライス 880円(スープ付)

大阪市淀川区西中島5-16-1 新大阪駅1F  
06-6390-1332
10:00~22:00(L.O.21:30)
無休

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串カツ ことぶき(大阪/大阪市中央区・北浜)

2015-11-12 09:33:09 | 関西トルコライス巡礼

店の前の歩道に置かれていた二つ折りの看板に「トルコライス」の文字を見つけ、早速入店し注文したところ、主人に「あいにくトルコライスは12時半からなんです」と言われた。時計を見ると12時15分。店内には空席があり、「混雑時には手間のかかるメニューはお断り」といったポリシーがあるとしても当てはまらない。今は駄目だけど15分経てば作れるという合理的理由が想像できなかったので戸惑ったものの、一見客でもあるしおとなしく従うことにし、近くのコメダ珈琲で時間をつぶしてから再入店、再オーダーとなった。

ミックスベジタブルが入ったドライカレーにポークカツが載せられ、上からビーフカレールーがかけられている。ドライカレーが色の薄さの割に辛く、逆にカレールーはほとんど辛くない。

スプーンを進めながらテーブルに置かれたランチメニューを見る。このシンプルな構成であれば、カツとじ定食やカツ丼のほうが調理の手間がかかりそうなものだが、それらとの扱いを分けるものは何なのだろうとしばし考える。しかし分からない。

壁にかけられたテレビでは、ひと月前に妻と娘をペルー人に殺害された男性のインタビューが放送されている。なぜこんな悲惨なやるせない事件が起こってしまうのだろう。犯人の人間性に起因するものなのか、地域社会の疎外性からなのか、はたまた精神的疾患のせいなのか。分からない。

世の中には分からないことが沢山ある。



トルコライス 700円(ミニサラダ付)

大阪市中央区平野町2-2-8 イシモトビルB1 
06-6202-1238
営業:11:00~14:00 、17:00~23:00(おそらくランチタイムのみ、かつ12:30以降の提供)
日祝休

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Kiitos(大阪/大阪市中央区・谷町四丁目)

2015-11-09 00:37:51 | 関西トルコライス巡礼

テーブルにもカウンター席にも店名のロゴ入り紙製テーブルマットとシルバー類があらかじめセッティングされている、モダンな店内デザインの中にも凛とした雰囲気漂う洋食屋で、トルコライスを注文したところ「15分ほどかかりますがよろしいですか」と念を押された。

ビネガードレッシングがかかったハムサラダとコンソメスープが先に運ばれてきた。写真撮影のことを考えて手をつけずにトルコライスの到着を待つことにしたが、さながら前菜のようであり、「ちゃんとした食事感」が否応なしに盛り上がる。

主役の構成はチキンライスの上に薄焼き卵が載り、その上にポークカツ。デミグラスソースはカツの上に控えめに、そしてオムライスの周囲にたっぷりとあしらわれる一方、薄焼き卵をほとんど汚していない。ダークブラウンとレモンイエローの対比が純白の皿によく映えている。

チキンライスには大きめに切ったピーマンと玉葱が一緒に炒められていて、食感の変化を楽しめる。また、デミグラスソースは甘味が控えめな分酸味と苦味とコクが強く感じられる味わいで、チキンライスのほんのりとした甘みを引き立てることに成功している。ジューシーなポークカツも含め、見た目の鮮やかさに負けぬ密度の濃い味だと思う。

「kiitos」はフィンランド語で「ありがとう」の意。生まれて初めてのヨーロッパ上陸となったヘルシンキ出張ももう10年も前の話になってしまった。そしてその前年からこのブログを続けているわけで、トルコライスとのつきあいももう11年か、とスプーンを止めてしばし感慨にふけった。



トルコライス 1500円(サラダ・スープ付)

大阪市中央区徳井町1-1-7 リッツジャパン本社ビル1F 
06-6942-2377
営業:11:30~14:30(L.O.14:00)、18:00~22:30(L.O.22:00)
定休:日曜日、月曜日の祝日

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Grill BarBie(大阪/大阪市福島区・福島)

2015-09-22 00:40:53 | 関西トルコライス巡礼

夜はこのところ流行りの「肉バル」として営業している店らしく、ランチメニューのトルコライスも肉要素のチキンカツが豪快にでかい。見た目も実際のボリュームからいっても完全にメインといってよい。

脇を固めるのはフレンチドレッシングのかかったサラダ、マッシュポテト、ナポリタン、そしてライス。ライスが単なる白ご飯、ソースもデミグラス系ではなくウスターソースであるところがチキンカツ自体の存在感をより際立たせている。

チキンカツにはもちろんナイフが入れてあるのだが、真ん中あたりの一切れは「長い」のひとこと。顎が疲れてきたところで香ばしいナポリタンと塩気の強いマッシュポテトがよい箸休めになる。

ナポリタンの香ばしさ、そしてマッシュポテトとサラダを和えてポテトサラダにしたときのバランスのよさも抜かりがない一皿だった。



トルコライス 980円(ランチタイムのみ提供)

大阪市福島区福島5-6-1 
06-6452-0561
営業:11:30~14:00(L.O)、18:00~25:00(L.O)
不定休

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VANGUARD(大阪/大阪市都島区・京橋)

2015-05-14 23:12:19 | 関西トルコライス巡礼

キタにもミナミにもない、京橋の雑多なごった煮感が結構好きなのだけれど、一時提唱された「ヒガシ」という愛称は結局定着していない。まあそんなことを言い出したら「キタ」と言ってる人もほとんどいない訳で、恐るべきは「ミナミの帝王」のはまり感というところに落ち着くのか。

京阪京橋駅の北側にある、プロントの居抜き感漂う(未確認)カラーリングのダイニングバー。ランチセットのひとつとして提供されるトルコライスはドリンクとヨーグルトとサラダが付いてくる。メインの構成はケチャップライスの上に分厚いプレーンオムレツが載り、その上にポークカツとたっぷりとしたデミグラスソースである。いま「分厚いプレーンオムレツ」と記したとおり、薄焼き卵が通常ポジショニングする位置に、たっぷりとした卵をフライパンの上で無造作に二つ折りにしたようなまさに「オムレツ」が鎮座するのが最大の特徴となる。焼き卵の厚さが増すだけでトルコライスがこんなにリッチな一品になるのかと、卵が本来備える贅沢感をあらためて再認識した。その食べ応えが、酸味が強く甘さ控えめのソースにしっかり対抗していて頼もしい。

他店でトルコライスを注文した際、同好の士を店内に見つけることは稀であるが、この店に関しては他に三人の客がトルコライスを注文したのを確認できた。分厚いオムレツの訴求力恐るべしと結論付けておく。



トルコライス 680円

大阪市都島区東野田町2-3-28 
06-6356-5844
営業:7:00 ~26:00(平日・土) 7:00 ~24:00(日祝)

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大心(大阪/大阪市中央区・心斎橋)

2015-05-13 12:21:16 | 関西トルコライス巡礼

雑居ビルの一階、しかも共用通路を少し入ったところに店を構える居酒屋。夜はスーツ姿の常連さんで賑わうのだろう。

トルコライスは「トルコライス定食」として提供されていて、味噌汁と小鉢二つが付いてきた。主役の構成はといえば、ケチャップライスに薄焼き卵、ポークカツとおなじみの面々だが、ソースがデミグラスではなくいわゆるとんかつソースで、しかもしっかり量がかかっているため、皿全体が中濃ソースの香りと酸味に支配されている。

その甘みと酸味を中和してくれるのが隣の味噌汁だ。吉野家の味噌汁に近い味で、甘みがあって遠くのほうでお茶漬けの素のような風味をかすかに感じる。普段は味噌汁をあまり飲まないくせに吉野屋に行くと必ず注文する吉野家味噌汁愛好家の僕としては嬉しい。

なんだか吉野家を連呼する文章になってしまった。基本的スタンスとしては松屋派である(これもどうでもいい話)。



トルコライス定食 700円

大阪市中央区南船場3-1-7 日宝東心斎橋ビル1F 
06-6281-1040
営業:11:00~15:00、17:00~23:00

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チャンポン屋 IMAGINE+ (大阪/大阪市中央区・谷町四丁目)

2015-02-17 14:16:32 | 関西トルコライス巡礼

先日の経緯もあり、妙な胸騒ぎを覚えながら再入店した。

ケチャップライスをメインに、サラダとナポリタンが添えられる形。ライスとナポリタンにまたがる形でや小さめの半熟卵が載せられ、その上にデミグラスソースがけのハンバーグが鎮座している。

ケチャップライスがかなり強めに炒めてあり、焦げ臭い一歩手前くらいの香ばしさがあってスプーンが進む。ナポリタンもカレー粉の風味が感じられてスパイシー。

ところがこのナポリタン、パスタが短く、かつ例によって大変やわらかなのだ。まあナポリタンはパスタが多少ぐずぐずでも成立するメニューだから問題ないけれど、麺類にコシなど不要というのがこの店のポリシーなのかもしれぬ。

怒られるのが怖いから店主に確認なんて絶対出来ないけど。



トルコライス 680円(スープ付、平日ランチタイムのみの提供)

大阪市中央区常盤町1-3-18 谷四ビル1階 
06-6910-5688
11:00~20:00(月~金、日)
11:00~14:00(土)
無休

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家庭料理 幸(兵庫/尼崎市・武庫之荘)

2015-01-21 13:28:58 | 関西トルコライス巡礼

阪急武庫之荘駅から北西方向に徒歩20分弱、初めて訪れた武庫元町界隈は、武庫之荘の持つ閑静な住宅地というイメージとは少し異なる、中小の店舗が雑多に集積した地域だった。下町の風情が残る個人経営の小さな店舗も多い。

その一角にある居酒屋で供されるトルコライスも下町風情満点。ケチャップライスの上に載った薄焼き卵はかなりハードに焼かれていて、端のほうはパリパリと上に反り返っている。ポークカツとデミグラスソースの上には青海苔がかかっているものだから、トルコライスというよりもまるで広島風のお好み焼きかモダン焼きのようにも見える。

ケチャップライスは茶色がかっていて、まずはケチャップの甘みを感じるもののその直後に感じるのはおなじみウスターソースの味と香り。デミグラスソースがかかったポークカツと一緒に頬張ってみても、このソース感が完全に勝っている。見た目だけではなく、風味もお好み焼き寄りという、珍しいタイプだと思う。

トルコライスのほかにもランチメニューがあり、入店してきた客のほとんどが注文していたのが「ワンコインランチ」だった。これはテールカレーかオムライスがサラダ付きで500円という安さ。このへんも下町らしくてよい。

トルコライスには味噌汁も付いているはずだったのだが、結局最後まで出てこなかった。しかしそんなことはまあいいかと思える空気が流れている店だった。



トルコライス 780円(味噌汁・サラダ付)

兵庫県尼崎市武庫元町1-27-6 
電話番号不明
11:00~22:00
月曜定休

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レストラン エレファントカフェ(大阪/大阪市北区・茶屋町)

2015-01-20 16:21:22 | 関西トルコライス巡礼

梅田を中心に飲食店を展開している株式会社UG宇都宮が運営するカフェレストラン。かつて当欄でも紹介した「昭和ランチ」もたしかこの社の手によるものだし、そこで言及したように「カレーレストラン ブルーノ」も経営している。いやはや、お世話になっております。

店の外装・内装ともにいわゆるエスニック。店内は薄暗く、テーブルごとの灯りを引き立たせ、女性ボーカルがのったクラブミュージックがかかっている。学生なんかには受けそうだなあと思いながら店員に来店人数を告げると、なぜか高らかに手を二回叩いてから席への案内を始めた。ほかの客がこちらにちらりと目をやる中、少し恥ずかしい思いをして着席。これはどうもこの店の決まりごとであるらしく、来店者があるたびに拍手の音が店内に響く。

案内された席の隣には3対3のランチ合コン中らしき若い男女6人がいた。女子同士でどこかほかの飲食店の話をしていて、男子はそれを無言でうなずきながら聞いているという、絵に描いたような盛り上がらなさを見せていた。

運ばれてきたトルコライスは、ライスの上に薄焼き卵、ポークカツ、デミグラスソースがけという構成。薄茶色をしたライスが他ではあまり見られないタイプで、炊き込みご飯風の味がした。デミグラスソースにはおそらく「昭和ランチ」で見たのと同じ赤い粒が入っていて、じわじわと辛さがくる。ライスの味付けがやや控えめな分、このデミグラスソースの甘辛さで引っ張っていく一皿になっている。薄焼き卵の部分的な半熟感が絶妙だったことも書き添えておきたい。

と、精緻に味や構成を分析したようなことを書いているが、しばしば打ち鳴らされる拍手音とすぐ横の気まずい合コングループの雰囲気でどうにも落ち着かず、さっさと食事を済ませて店を出た。店を出た目の前にはこれまたUG宇都宮が経営する「隠れ家和食 りゅうぼん」が。そういえば昔ここで食事をして親しくなった女の子とは結局うまくいかなかったな、などということを急に思い出し、さらに落ち着かなくなってそそくさとその場をあとにした。



トルコライス 1000円(サラダ・スープ・ドリンク付)

大阪市北区茶屋町2-28 茶屋町UGビル1・2F 
06-6359-0136

トルコライスが食べられるランチ営業は
土・日・祝11:30~15:00
通常営業
平日17:00~23:30
土・日・祝15:00~23:30

元日のみ休み

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グリルらんぷ亭(大阪/大阪市北区・天満)

2015-01-19 16:03:44 | 関西トルコライス巡礼

今は関西にいることもありほとんど見かけなくなったけれど、学生時代、ダイエー傘下の牛丼チェーン「神戸らんぷ亭」に足繁く通って、牛肉を卵でとじた「牛ハイカラとじ丼」をよく食べていた。また、就職後まもなくからしばらく定期的に出張していた宮崎市には、弊社社員がたまり場にしていた「らんぷ亭」という洋食屋があって、ちょっと値が張るがやたらに旨い洋食を肴にビールをガンガン飲んでいた。そんな経験から「らんぷ亭」という屋号にはつい期待してしまうところがある。

こちら天四の「らんぷ亭」のトルコライスは、ドライカレー、薄焼き卵にポークカツ、デミグラスソースの大阪風4段重ね。カツには通常の横方向に加えて縦方向にも切れ目が入れてあり、箸箱で用意されている箸を使って食べやすい配慮がなされている。ドライカレーはきりっとした辛口で、その刺激を卵が中和し、デミグラスソースの甘味であまからの調和が完成するという、大阪風の王道を行くつくりだと思う。

サンプルが三つ揃えば言い切ってしまってよいのではないか。屋号「らんぷ亭」の店にハズレなしだと。

前述した「神戸らんぷ亭」だが、東京・神奈川・埼玉でまだ21店舗が営業中のようだ。経営母体は変わっているだろうし(何しろ「ダイエー」という屋号自体が消滅へ向かっている時代だ)、そうそう食べにはいけないのだけれど、密かにエールを送り続けたいと思う。



トルコライス 850円(サラダ付)

大阪市北区天神橋4-6-15 
06-6881-6266
営業時間 11:00~21:00
無休

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ビアブルグ 梅田(大阪/大阪市北区・梅田)

2015-01-14 14:38:33 | 関西トルコライス巡礼

阪急梅田駅北側の飲み屋ビル、D.D.HOUSEの1階にあるビアホール。以前は違う店名で営業していた記憶があるが、現店名になってから平日のランチタイム限定でトルコライスの提供を始めたようだ。

添え物のポテトサラダからして黒胡椒がきいた味付けで、キャベツの千切りにかかったドレッシングもオニオンをベースとしたステーキ屋風。チキンカツにかかったデミグラスソースは量こそ少ないがぼてっとした濃いタイプであり、ジャンバラヤ風のライスはその粒が容易に見てとれるほどこれまた胡椒がきいていて辛い。

…ああ、ビール飲みてえ。ビアホールの矜持を感じる一品である。

僕の勤務先から最も近くで食べられるトルコライスなのだが、提供はランチタイム限定ということもあり、毎回自らのモラルと戦いながら向き合うことになりそうだ。ドイツ人は昼休みにビール飲むのが当たり前らしいぞ、と早くも理論武装を始めている自分がいる。

それは理論ですらないが。



トルコライス 890円(税抜、スープ・ドリンクバー付)

大阪市北区芝田1-8-1 DDハウス1F 
06-6375-2461

月~金 11:50~14:00(ランチ営業…トルコライスはこの時間限定)
月~木 16:00~23:30
金 16:00~24:00
土 11:50~24:00
日・祝 11:50~23:30(以上、ビアホール営業)

不定休 (DDハウスに準ずる)

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夢たまご(大阪/大阪市淀川区・塚本)

2015-01-13 14:16:59 | 関西トルコライス巡礼

「夢」と「たまご」という語感がなんとなく幼児向けでは、と思いながら入店したところ、店内のテレビに大音量で「それいけ!アンパンマン」が映っていた。本当に対象年齢低めの店なのかと思わず身構えたが、何のことはない、日テレの昼前の通常放送だった。

トルコライスはカレーピラフとスパゲティをポークカツが結ぶ構成。カレーピラフはしめじが入っていてほとんど辛さを感じず、上にかかったフライドオニオンが香ばしさのアクセントになっている。スパゲティは冷製でシンプルなトマトソースがかかり、ポークカツにかかったデミグラスソースはあっさりとした味だった。一番味の濃さを感じたのはサラダにかかった(おそらく出来合いの)フレンチドレッシングであり、全体的にやさしい味わいのトルコライスといえる。はからずも「夢」「たまご」の語感に違わぬ、お子様にも安心の味付けである。

店を出るときにテレビに映っていたのは「ヒルナンデス」だった。これもまた言うなれば幼稚というか箸にも棒にもというか…いや、これはここで論ずる類の話ではないか。



トルコライス 780円(味噌汁付)

大阪府大阪市淀川区塚本2-28-18 
電話番号不明
11:00~23:00
不定休

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SOUTH WOOD(大阪/豊中市・岡町)

2014-01-27 00:41:11 | 関西トルコライス巡礼

阪急岡町駅から西へ徒歩10分弱という、とても駅前とはいえない立地なのだが、平日のランチタイムに行ったところ51席の店内が満席の盛況ぶりだった。聞けば創業45年を数えるということで、まさに地元に支持され続けてきた地力ということなのだろう。

ややべちょっとした食感のチキンライスはマッシュルームと玉ねぎとピーマンとコーンとハムが入って具沢山。カツはメンチカツで、肉汁が豊富で味が濃い。上にかかったデミグラスソースの味は対照的に薄目で、挽肉の味を生かす方向性を感じる。皿には福神漬けが添えられているが、おそらく全メニュー共通で食べ放題のしば漬けが付く。

漬物ダブル攻撃が昔馴染の年配客をつなぎとめておく秘訣だろうか。違うか。


トルコライス 700円(デミソースかカレーソースを選択・サラダ付)

大阪府豊中市岡町南3-5-7 
06-6841-7956
09:00~20:00(土曜・祝日は10:00~15:00)
日曜休




いい具合にくたびれたビンテージモデルのべスパが店先に置いてあって、かつてベスパ乗りだった身としてはぐっと来た。
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Cafe&GOHAN MoCCha(大阪/池田市・石橋)

2014-01-24 01:10:19 | 関西トルコライス巡礼
阪急宝塚線石橋駅から程近い、居酒屋が立ち並ぶ一角にあるダイニングカフェ。

左にバターライス、右にミートスパゲティー、そのふたつをポークカツが結ぶ構成。イタリアンドレッシングがかかったレタスとマッシュルームのサラダが添えられている。スパゲティーのミートソースにはあまり酸味がなく、肉の旨みを感じるつくり。ポークカツにかかったデミグラスソースは水分少なめでドロリというかぼてっとした質感で、それだけを味わうと少し苦味すらあるのだが、バターライスと合わせるとあら不思議、スプーンがどんどん進む。

ソースをことさら重要視するといえばフレンチだが、そんな大枚をはたかなくとも西洋料理におけるソースの存在感を再確認できる一品といえるかもしれない。

ただし、11月のウィークデーのディナータイムに入った際、店内の客は食べ始めから食べ終わりまで終止僕ひとりだった。たまたまかもしれないし、縁起でもないことは言いたくないが、味わうなら急いだほうがいいかも。




デミカツのトルコライス 1000円(ハンバーグのトルコライスも同価格)

大阪府池田市石橋2-4-2 
072-741-5413
12:00~22:00(金・土曜は12:00~23:00)
水曜休

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