にちにち蛙鳴蝉噪

大阪・兵庫・京都・奈良で食べられるトルコライスの紹介を中心に。制作:近藤亨 2004-2023

フルール(京都/長岡京市・長岡天神)

2007-11-29 15:05:11 | 関西トルコライス巡礼
グルメ界が黒船ならぬ赤船の来襲で喧しい。ミシュランガイドの東京上陸は、その内容や調査方法に賛否両論あるとはいえ、美食熱、美食論を再び活性化する可能性を秘めていることは間違いないだろう。

小欄もここで美味しいポークカツとは何かを考えてみる。
必要な要素としては、パン粉ひと粒ひと粒がピンと立った衣や鼻腔をくすぐる揚油の香り、そしてなにより豚肉自体の味などが挙げられるが、そのやわらかさも外せないところではないか。肉を噛みちぎるという行為は、人間が本来持つ野生を呼び覚まし、根源的な歓びと達成感をもたらしてくれるものだが、あまり抵抗ある肉も考え物だ。我々は石器時代ではなく21世紀に生きているのだ。
その「やわらかさ」という要素に特化し成功したのが近畿以東でチェーン展開を行うキムカツであろう。この店では薄切り肉をミルフィーユのように重ねることによって厚みとやわらかさを両立し、おまけに肉汁豊かな食感を実現することに成功している。

しかしポークカツを扱う全ての店が採用できる方法ではないのもまた事実だ。特許云々に関しては寡聞にして知らないが、なにより下ごしらえに手間と時間がかかるのは間違いない。ならばやわらかな一枚肉でと考えても、よい肉はそれだけコストがかかるものだ。高コストの価格転嫁は客離れを呼んでしまう。
もっと簡単にやわらかさを備える方法はないものだろうか。

そこでフルールのトルコライスである。
カレーチャーハンの上に鎮座するポークカツ。普通ならば幅広な4~5切れがそこにあるものだが、肉自体がやや大ぶりなこともあってか、10切れに切られている。つまり、通常の感覚からすると一切れあたりの幅が狭い。それにより、口に入れやすいプラス面に加え、肉片の細さからくる噛み切りやすさがさらなるやわらか感に繋がっている。

結論。
やわらかいポークカツを実現する最も簡単な方法は、やや細く切ることである。これならばよく切れる包丁が一本あれば誰にでも実現可能だ。ポークカツにおけるコペルニクス的発想の転換がここにある。

それを体現しているフルールのトルコライスに、当ブログから三ツ星を進呈したい。

全然喜ばれないのは承知の上で。



トルコライス1030円

京都府長岡京市天神1丁目8-2 
075-951-6759
営業:10:00~22:00
月曜休

コメント (3)
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南海

2007-11-28 00:00:12 | その他
RIP SLYMEのニューアルバム「FUNFAIR」を聞いてます。

―――

「南海岸和田駅」を「みなみかいがんわだえき」、「この日用品」を「このひようひん」と読みそうになった。
疲れているのだと思う。

―――

SoftBankのCMでハローキティが電話をしているバージョン、あれ、耳に受話部分が届いてないよね。
コメント (2)
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ポートエリザベス(兵庫/神戸市西区・西神中央)

2007-11-22 09:54:04 | 関西トルコライス巡礼

西神中央駅は神戸市営地下鉄山手線の西端にあるターミナルだ。ターミナルといっても乗換駅ではなく、文字通りの終点、どん詰まりである。

端っこなのに中央、ということで思い出されるのは東急田園都市線の中央林間駅だ。学生時代付き合っていたガールフレンドが長津田に住んでいて、渋谷から田園都市線に乗るたびに「中央林間」の字を目にしたものだ。そんなことはありえないことをわかっていながらも、大きな雑木林の中に木造の駅舎がひっそりと建っているさまをその駅名から想像しては、ぼんやりした興味を掻き立てられていた。実際に足を伸ばすことは無かったが。
Wikipediaにはこうある。「1929年(昭和4年)4月に小田急江ノ島線が開通すると同時に、小田原急行鉄道(現・小田急電鉄)によりこの地域の開発が始められることが決定した。この開発計画が、『林間都市計画』である。林間都市という名の由来は、この地域が全くの雑木林であったためである。林間都市には三つの駅が設置されることとなったが、このうちの一つが中央林間都市駅(他は南林間都市駅と東林間都市駅)であった。小田急は1929年から1931年(昭和6年)にかけて林間都市の分譲を始めたが、開発は思うようには行かず、駅名に『都市』を冠する規模には程遠いものであり、1941年(昭和16年)に計画に該当する三つの駅名からそれぞれ『都市』を除いた」。
企業の計画通りにことが進まないのはよくあることだが、どん詰まりの「中央」にはそこはかとない淋しさが付きまとっている。

西神中央駅からバスで「かりばプラザ」に向かう道のりは約15分である。街路樹の紅葉は神戸市中心部に比べて段違いに進んでいて、一戸建てが立ち並ぶ街並みの空は広く青い。名も知らぬ鳥の鋭い鳴き声がバスのエンジン音を切り裂き耳に届く。郊外特有の寂寥感、端っこ感はどんどん高まってゆく。

そうしてたどり着いたポートエリザベスのトルコライスは所謂長崎型だ。ナポリタン、ピラフではなく炒飯、その上にポークカツという構成である。デミグラスソースの量はかなり控えめで、彩りという面で寂しさが影を落とす。しかし、ナポリタンの味は濃い目なものの、べたっとせずに結構しゃきしゃきしているし、トマトソースが炒飯に侵食してしまっている部分が意外にも結構いけた。ポークカツは通常の横方向の切れ目のほかに、縦に一本包丁が入っていて、食べやすいよう配慮がなされている。全体のボリュームはあり、セットのサラダもあわせ満腹感を味わえた。
メニューによれば、オーナーシェフが長崎大在籍時に通い詰めた喫茶店の名物を再現したものだそうだ。本場仕込みのようなものである。

そういえば、長崎もいわば日本列島の西端だ。端っこにはトルコライスが似合うということか。
値段が「中央」並みなのがちょっと引っかかるところだけれど。



トルコライス1300円(サラダ付)

神戸市西区狩場台3-9-15 かりばプラザ内 
078-991-2523
営業:7:30~18:00
年中無休

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片手

2007-11-17 00:16:08 | その他
落ち込み中。

―――

会社のトイレで携帯電話で通話しながら小用をたしている人を見た。左手には携帯電話、右手は当然局部に添えられている。
会話は仕事上の打ち合わせのような感じで重要度が高そうであり、出すものを出し終わったと思われる後も、会話は続いていた。
局部を振って雫を飛ばすその人。
しかし話はまだ終わらない。
さらに振り続ける。
話は続いている。

僕が先に用をたし終わってしまい、最後まで見届けることは出来なかったのだが、結局その人は不自然なほど長時間振り続けていた。

確かに、振り終わったら次は局部をパンツの中にしまい、シャツの裾をズボンにしっかり入れ、加えてズボンの前ボタンを留めねばならないわけで、それは片手では到底無理な相談だ。だからこそ彼は振り続けなければならなかった。

ケータイ社会における「できるビジネスマン」とは、あのシチュエーションでズボンの前ボタンを留めるところまでいける人なのかもしれない。

いや、普通はそもそも電話に出ないか後でかけなおすよな。
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プリプリ

2007-11-13 16:38:16 | その他
昨日ふらっと入った飲み屋で「キムチ豆腐」を頼んだら、冷奴にキムチをのせただけのものが出てきた。
まあ確かにキムチ豆腐なんだけど、そこにひと工夫加えるのがプロたるものの矜持ではないのかと。
僕の好みは、のせたキムチの上からごま油を小さじ一杯、醤油をお好みで少々。これが香り豊かで実にうまい。

つべこべ言わずにそれなら家で食えばいいのだ。

名前そのまんまということで言えば、「卵豆腐」というのはどうだろう。通常スーパーで売っている卵豆腐ではなく、冷奴の上部をスプーンなどで少し抉り取って、そこに生卵を落とすのだ。めんつゆなどかけたらさぞかし美味いのでは。

―――

ウゴウゴルーガの「不完全復刻」DVDを見ている。
第1回放送を含め、番組がスタートした週は展開もなにやらもたもたしているのだが、3週目あたりでプリプリはかせが出現した途端、あのウゴルー独特の妙なグルーブ感の出現をありありと感じた。
個人的にはかせにMVP賞を捧げたい。

コメント (2)
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番号

2007-11-09 01:05:29 | その他
ちょっと古い話題になってしまったけれど、札幌のゴミロード問題で話題の中心になっている自称古物商の男性、声がまるで立川談志だ。怒り方もなんとなく談志っぽい気がする。

―――

サッカーくじ「BIG」当てた。
といっても3等10万円あまりだけど。
オフィシャルサイトで12桁の照会番号を入力すると、そのくじが当たっているかそうでないか一瞬で分かる仕組になっているのだが、画面に「当せんしております。おめでとうございます」という赤い文字が現れたときには、すわ6億かと半秒ほど息が止まった。

妻に当選のことを話してわずか5分後には、その10万円が新しい炊飯器と掃除機とシャワートイレに化けることが決まっていた。

後悔の念に2秒ほど息が止まった。

―――

「Number」の日本シリーズ特集号を今年も買う。
毎年恒例の全試合詳報、今年も表紙に近いところから第5戦、4戦、3戦…という掲載順序だった。
なぜ第1戦から順に掲載しないのか。謎だ。



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高速バス

2007-11-02 18:54:20 | その他
淡路島から大阪へ高速バスで移動中。
福良-舞子-なんば-梅田という経由で、舞子-なんば間の渋滞にじりじりしたその後、湊町バスターミナルへと一度高速道路を下りたのにもかかわらず、そこから梅田に向かうのにもう一度高速道路に乗ろうとして料金所渋滞につかまっている。

じりじりじり。

包丁を今持ってないのが不幸中の幸いだ。

(携帯から)

コメント (1)
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