どんな会社が御神籤を作っているのか気になったので調べてみた。
f-anecsによれば、
「神社・お寺などのおみくじは大きな寺社では自分のところで作っている場合もありますが、山口県の二所山田神社の関連会社『女子道社』で作られたおみくじも非常に大きなシェアを占めています。女子道社では神道の精神にのっとり、清浄に神事としておみくじを作成しているため、全国数千の神社の信頼を得ています。ここから出ているおみくじは全部で20種類ほどあるそうです」とのこと。
では「女子道社」とは。
周南市観光協会によると、
「女子道社の歴史は明治時代までさかのぼります。男尊女卑の風潮強い当時の世相にあって、先々代の二所山田神社の宮司宮本重胤さんは、神道には本来女性をけがれとみなす思想はなかったことから、女性神主の登用を提言し、女性参政権をいち早く訴えました。女性を対象とした全国組織『敬神婦人会』を設立し、女性の自立を主張、その教化の一環として明治39年機関誌『女子道』を発刊しました。そしてその資金源として考えられたのがおみくじであり、女子道社が創業されました」。
「JR山陽本線徳山駅から車で北へ約40分、自然豊かな緑に囲まれ清流の美しい音が聞こえてくる周南市鹿野地域に(中略)会社があります。(中略)驚くことに作業は全て手作業で行われているのです!主に近隣の農村の主婦たちによって、ひとつひとつ手折りで丁寧に仕上げられ、紙折り機など一切使わないその作業風景からは、創業当時の趣がそのまま伝わってきます。繁忙期には60~100人もの方が交代で作業し、ベテランの方になると1日に5,000~6,000枚のおみくじを折られるそうです」。
Fonteにはこんな補足も。
「ほとんどのおみくじは和歌を詠んでいる。二所山田神社の23代目宮司・宮本公胤さんによると、正しいおみくじの読み方は『まず和歌を詠み、その意味を理解し、解説として運勢や具体的な<縁談>や<願望>を読む』。で、この和歌は、宮本重胤氏と22代目宮司・清胤氏が『1000年を越える奉仕神社の杜に夜々に潔斎をしてこもりつつ、神前に御祈願をこめ、ご啓示をたまわって書き上げた』そうだ」。
僕が引いてきた御神籤には和歌は載っていないし、「失物:いずれ出る」などの文面は誰が書いているのか結局分からずじまいだったけれど、「女子道」って結構力のある言葉だと思った。「女子会」の次は「女子道」の時代じゃないかと密かに思う。