金沢発 あれやこれや

-ヒントをくれる存在に感謝しつつ物語をすすめます-

ビトロス8世の日記20-故郷の記憶-

2021-10-14 22:32:48 | 天空の戦い
≪ビトロス8世の日記20-故郷の記憶-≫
王子「おーい。ビトロスはどこに行った。」
風神「ほてりを冷ましに散歩に行かれました。らいぞうがビトロスさんが凄かったとうるさいです。」
王子「確かに凄く活躍したな。頑張った。」

老人「そこの者たち。」
王子「なんだいきなり。どこのじいさんだ。」
老人「私は犬族の長老じゃ。そなた達は勇者ビトロスの従者か。」
王子「勇者ビトロス?ビトロスは仲間にはちがいないけど、なんだい。」
老人「侵略者からこの星をとりかえしてくれたことを感謝して今から勇者を囲んで祝宴を開くのじゃ。そなたたちも加わってくだされ。」
王子「今、星と言ったがどうみても星のかけらだ。なぜそう呼ぶのだい。」
老人「この隕石は我々のふるさとであった星のかけら。侵略者によって破壊された星の残りです。
  勇者ビトロスは侵略者との最期の戦いに参加していました。我々は勝てませんでした。
  その後、侵略者は星の残りを改造してこの星系に送り込みました。
  まさか勇者が帰還して平和をとりもどしてくれるとは。なんとめでたいことか。
  さあ、いっしょに祝ってください。」

大歓声の中、王子がビトロスに近づいてきてることは、ビトロスには不思議とはっきりわかった。
だが、その意識はもう消えかかっていた。

「お-い、ビトロス。祝宴に加わりにきた。」

王子のその言葉を聞いたあと、ビトロスは気を失った。そして隕石に吸い込まれるように消えたという。

「なんだ、ビトロスはどこにいった。まわりを探せ。」
「ビトロスに何が起こったんだ。」

プルル、プルルルル

「王子。」
「何だ。」
「電話です。」
「今忙しい。聞いといてくれ。」
「地球さまより王子にお電話です。」

(初稿 2007-03-06 09:13:45)

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