金沢発 あれやこれや

-ヒントをくれる存在に感謝しつつ物語をすすめます-

混乱の増すグリーン調達事情24

2019-02-03 00:04:23 | グリーン調達
≪日本はRoHS誤解地域になるのか≫

RoHS指令の解釈差を書きます。

RoHS対応監督官庁や産業界解釈
(私の調べた平均内容です)

RoHS指令は家電製品等が環境負荷物質を
含まないように定めた法律。
環境負荷物質はたぶん身体にも悪いので、
規制することは意味があるだろう。

管理ベースとなる均質材料の均質とは
均一の意味と理解する。
家電製品を完成後に、均一材料に細かく
分離することは技術的に不可能。さらに
特に微小部位だと分析可能な量を集める
のに、何台も分解して集めねばならず
とてもとても大変。そんな時間も費用も
企業にはない。よって、法律要求手順と
違ってくるが、ずっと川上の素材段階の
ものを分析して代用する。

それだと完成したときのその部位成分と
異なってもくるし、製造中に発生する
化学変化や、移行汚染も確認できないが
、製品を隅々まで均一材料レベルまで
分けることを最優先した結果なので
いたしかたない。

→もはや別の法律か

RoHS指令制定元EUや海外有名企業の解釈

RoHS指令は、廃棄家電製品の回収とリサイ
クル率向上をめざしたWEEEとのペア法律。
RoHSは、リサイクルするうえで含有して
ると困難になる6物質の含有しきい値を
書いた法律。

しきい値は分解後にリサイクルにまわせ
そうな部位を判断する基準。さらに、
微量なもの、素材価値が低いものは当然
だけど、再生業者が買い取りしない。
リサイクルされないパートにまでしきい
値管理する必要はない。

廃棄家電を対象にした法律なので、当然
の如く、均質材料は廃棄家電をリサイク
ルにむけて解体するときの目安を表す。
均一材と複合材に種別されるのは、解体
してみれば誰でもわかる。

家電製品をリサイクル処理するときの
解体処理では、ミクロンレベルまで細か
く隅々まで均一部位に分けることは
価値を生まず、無意味なので無用。

CEマーキングのRoHS指令申請で、本当に
リサイクルできる部分とできない部分
がわかるよう報告されてるのが重要。
絶対解体不可能な微小レベルに分けて
書かれても、現場で使い物にならず。

→日本のメーカーは法目的をずっと誤解
してきたので、設計を間違えてきた。
RoHS認証得ても、製品のどこがエコか
わからず販促につなげれてない。

     *****
この頃の担当者ってまず考えてません。
考えることにぶつかったら、考えること
を避ける努力を最小の頭回転でします。
そうやってどんどん考える能力が落ちて
きます。
考えなきゃいけない仕事とルーチン作業
の区別つかなくなり、破綻したロジック
を見てもわからないし感じなくなります。
健康管理もできなくなるので怖いです。

RoHS/WEEE指令はゴミ処理部門が作った
法律でしょう。そんな部門が、家電の
価格があがるようなヘンテコな要求を
法律にしたためるはずがないと思いまし
た。そんなことしたら、電気電子製品を
管轄してる部署から、猛烈な抗議を
受けるだろうと思いました。

EUは、法律の意味するところをEU域外
の国に正しく伝えることに失敗しまし
た。説明能力がとても低かった。
その結果、世界全体でとんでもない費用
をつぎこんだのに、いつまでたっても
効果が出ず、RoHS指令の見直しに追い込
まれ、「循環経済政策」で、いちから
出直すはめになりました。
日本はこれでも解釈をはずさないよう、
しっかりしてることを世界に証明しない
といけない。

コメント
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