金沢発 あれやこれや

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ビトロス8世の日記3-タマからの通信-

2021-07-10 22:10:00 | 天空の戦い
《ビトロス8世の日記3-タマからの通信-》
今朝、通信員から連絡があった。
通信員とは3軒隣の猫の「タマ」ちゃんである。

猫族について少し触れる。我々と同様に母星が壊滅したため、この
地球に転生先を求めた種族である。高い知性をもち高度な精神文明を
築いていたらしい。地上では地球の猫に転生している。主に西方の
防衛隊に属すが、諜報能力が高いのでどの部隊にも通信員として必ず
「猫」が複数いる。

天空では「犬」も「猫」も開放され本来の姿で2本の足で立つ。
猫族は細おもての顔になり、猫というよりはきつねに近い顔となる。
我ら犬族もすらりとしたかっこうとなり、顔はひきしまりりりしい。

なぜ「犬」や「猫」として生まれることを選択するのかというと、
人間として生まれることに気がひけるからだ。なれない人間として
苦労しながら生活することを考えると「犬」でいいやと思う。
実際、人間として生まれ悲惨な一生を送って失敗した例が多い。

部隊の神々はほとんどが現世より数次元上の世界に転生されるが、日の
浅い神々は地上に人間として転生して修行される方がおり、「犬」
「猫」のなかには追っかけて近くの場所に転生するケースが多い。
私も、小隊リーダーの童子を追いここ東京世田谷に生まれた。
童子は数年前に寿命をまっとうされ天空へ戻っていかれた。

私は、渡された連絡書を読んで驚いた。
隊長クラスの神が地上に降りていて、本来ならば近くの神が
サポートにつくところだが、人員不足が生じており、
一番近い距離にいる「犬」の私にサポートについてほしい。
と書いてあった。

私は神に近寄るのも怖い。しかも隊長クラス。レベルが違いすぎる。
私に何ができるだろう。連絡間違いではなかったのか。
それ以前に、なぜ隊長クラスの神がわざわざ地上に人間として転生してるのか。
いったいなぜが起きてるのか。
考え疲れた果てに、いつのまにか深い眠りに落ちていた。
(初稿2007-02-24 14:43:16)

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