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全国各地へ飛び回り、めげてめけめけめげまくり、色々書いていましたが、ブログ終わりました。過去を読めばいい!サラバじゃ~!

劇団ワンダフルズ公演『世界の百貨店』観る!

2011年01月30日 14時40分23秒 | 演劇・芸能文化シリーズ
サモ・アリナンズプロデュース、劇団ワンダフルズ第4回目公演『世界の百貨店』を
先日東京下北沢にあります駅前劇場にて観劇してまいりました。

特に何も無い内容、突き抜けただらしなさ、ずば抜けた無駄センス、そして常にそこにある下らなさ
とにもかくにも何とも救いようの無い『面白味』が細菌を撒き散らしながら舞台に存在しておりました。
そう、つまりは「ちょーおもろかった!」のですが
その質たるや、もうここまでいったら好みを通り越して、ある1つの「ワンダフルズ」というジャンルになっているくらい上等にひどい!
おもしろ過ぎて困るくらい、しっかりひどいのです!
素晴らしかった~!

愛すべき大人達の、精一杯の愛すべき無駄芝居といった感じです。
芝居?これコントなんじゃねーの?いいやこれは芝居でしょう、どっちだろう?
っちゅう愚問はさておいて
笑い過ぎて、途中から何故に笑っているのかを忘れている自分がおりました。
終わった後、笑い過ぎで顔面が痛かったです。
それくらい、とっても有意義なひとときでありました。

何かを成立させるには、それなりの土壌が必要です。
それは、やりますと言って直ぐに整うものではありません。
しかしこの劇団は不思議です。
観客側も、舞台側も、そして多分製作スタッフさん側に於いても
全てがこの下らなさをきっちり成立させるべく土台となっている。
故に、はじめから現在そしてこれからも
常に土壌は立派に整っているのです。
だから妙におかしいこのお芝居が妙に成立しているのでしょう。

この劇団ワンダフルズの公演ですが、僕は4回全て観に行かせていただいております。
ちなみにプロデュースをしているサモ・アリナンズの公演もよく観に行っておりました。
この方々によって作り出されるバカげた世界観には脱帽であります。
所謂広い意味でのバカの中に、きっちりオリジナルのバカでもって存在しているからです。
突き抜けているとでもいいましょうか、そんな感じです。

以前サモ・アリナンズの何らかしらの公演パンフで
大人計画主宰の松尾スズキ氏がたしかこんな感じのコメントを出しておりました。
「彼らが公演した後の本多劇場の楽屋は臭いから使いたくない」
的を得ているようで、得てして妙、でいて滑稽であります。
こんなに愛情一杯のコメントを出させてしまう愛されるべき大人達であり
こんなコメントをおもいきり自分らの公演パンフにのせてしまうくらいハチキレているファンキーな大人達!
サモアリもワンダフルズも、そう見えてなりません。
つまりとってもカッコイイのです。

この劇団ワンダフルズの公演で見せているものは
見る人からすれば「下らない低俗な悪ふざけ」に写るものなのかもしれません。
しかし一方では「上質な悪ふざけ」となっている、そんなふうに思います。
物凄い裏づけがあってのバカ、全て踏まえた上でのバカ、敢えてバカ、澄んだバカ
プロフェッショナルなバカ、そう思えます。

公演中に多々繰り出されるアドリブも、しっかり計算づくのアドリブであり
脱線そして修正の無駄の無さと緊張感のあるダルさは絶妙であります。
やりたい放題好き勝手にやっちゃっているように見えるスタンスが
実は観客や世間レベルに対する優しさであり
見る側から望まれるべき点を当人達がきっちり理解したものづくりをしている結果なような気がします。

なんてこんなに語ってみても、実際観た事の無い方からしてみりゃ
何言っているやらさっぱり分からない事とは思いますが
そう、世界中で日々次々上演される無数のお芝居の中で
あっても良いじゃん、いいや、なくてはならないお芝居
それがこの劇団ワンダフルズの作り出すお芝居なのであります。
少なくとも僕はそう思います。

よくお芝居やら何やら観客を対象とした作品をつくる方々は
「自分達が楽しめていないものは、お客が観たって楽しくないぞ!」
なんて言っていたりしますが
自分らがどうとか、お客さんが云々とかそんなんじゃなしに
作り手と受け手が、理屈やしがらみや日々の辛さや楽しさ等そんなものは抜きにして
一緒に同時期楽しさを共有出来ちゃって、一緒にバカ出来ちゃうってのが
このお芝居の凄いところなのです。

現に僕はこの日、観劇前に当社の鬼社長と電話でちょーもめて、ちょーブルーな気分だったのですが
この公演を観て、そんな糞みてーな感情、あっちゅう間に吹っ飛んでしまいました。
様々な思いを持ち込んで劇場へやってくるお客さんに、バカエンターテインメントでもって迎えうつ
とっても優しい芝居です。

堂々とギャグる!堂々とスベる!堂々と楽しんで、堂々と何も無い!
そして受け手の僕らには、きっちりとしたスッキリ感を残してくれる
そんなこのお芝居は、超最強の便秘薬みたい。

この貫いて突き抜けた馬鹿世界は、僕ら日常の仕事世界に是非生かせば良い!とすら思います。
まさに当社がそうです。
僕の働く会社はとある雑貨のメーカーでありますが
そこのワンマン経営者のやり方は
格好つけてばかりいて、馬鹿を低俗とみなし、良い意味での馬鹿になれず
ある一定の枠から出る事を恐れている。
正直それでは何も変わっちゃくれません。
大きく時代と世間を見据えて、望んでいる事を知る勇気を持ち
自分達の力を知った上で、自分達にしか出来ない事を強みに新たな提案をしてゆく。
そこに楽しさを乗っけて、世間の楽しさに巻き込まれたり
こちらに巻き込んだりしながらマジにちゃらけてみせるってーのも良いもんじゃありませんか。

おっと、ちょいとお芝居から話が仕事に脱線しましたが
とにかくしっかりバカが良い!
バカになったもん勝ち!
人間そんなにカッコイイもんじゃなし
プライドやら何やら捨てて、おもいっきりバカが良い!
大人になるほど、裸のバカが良い!
その境地ではきっと、自分を存分に生かせるきっかけが
ゴロゴロ裸で寝転んでいるでしょう!
演劇界に於いてその代表が
ワンダフルズだったりするのかもしれません。

裸でも、バカは風邪ひかない!
いつも元気で突っ走る!
これからもワンダフルズのバカなご活躍を期待します!
僕もご活躍するぜ!

バカになれ!
確信犯的な、頭の良いバカに!

めけめけ~。

写真。公演チラシ。


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