毎度お笑いのお茶のおけいこです。
母に、どうしてもとせがんで(笑)買ってもらった塩大福を主菓子に !
ところが、まあこれが扱いづらい。大きいので菓子盆から取りづらいし、ぺとぺとするので黒文字では切りづらいし、なかなか短時間に食べきれるお菓子ではありません。うぐうぐ言いながら大福に苦戦する私に
「ほらごらん、やめなさいって言ったのに…自分が食べたいを優先しないで、お席に適しているかどうかで選ばないと!」
と意地悪く笑う母。師匠とは言え子供に甘いというのか、それとも身を持って知れということなのか。これも修行のひとつですね(笑)!
兎に角お茶初心中の初心者の私にとっては、ほんとに初めてがいっぱいのお教室です(笑)!
新しい発見がもうひとつ!
姉弟子(っていう?笑)である叔母が点てたお茶が運ばれてきました。
器は淡い色合いのかわいいお茶碗。
母に何焼きかと訊ねると、「あんなん焼き」だと教えてくれました。
「あんなん」…聞きなれない言葉です。
一番最初に思い浮かんだのが、言葉の響きから「アンナム」というベトナム料理店の名前。
母からは「確かにベトナムの焼き物のことを「あんなん焼き」っていうんだけど、“アンナム”じゃないよ」と指摘されました。
そして拝見しながら
思い浮かんだのがこれ!
バッチャン村で焼かれるバッチャン焼きです。
なんとなく雰囲気が似てませんか?
気になって後で調べたところ、かつて唐代の都だった安南で流行したのが「安南焼き」で、「バッチャン焼き」はそれを模して作ったものなんですって!赤絵のなんとも素朴な美しい絵柄のこのベトナムの器は、お茶の為なら金に糸目もつけない茶人たちにもてはやされたんでしょうね。
で、その「安南」ですが、かつてベトナムを統治したフランスの読みだと「アンナム」となるのだそうです。
ベトナムの方にとっては嬉しい話ではないのかもしれませんが、フランスの生活が入ったことで、読みも、そして面白い文化も生まれていますよね。
私はベトナムのサンドイッチ「バインミー」が好きなのですが、フランスの食文化が入ってきて定着したフランスパンに、ベトナムのもともとあったお料理のナマスやてんぷらを挟んで作ったのだと聞いたことがあります。
ベトナムとフランス、ベトナムと日本、こうやって文化というのは混じっていくのですねえ。そんなことを感じた今日のお教室です。
この年になっても、世の中知らないことがいっぱいです!
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