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耐震診断検討部会に出席して。

2015-07-08 00:30:30 | 建替え関連の情報
7/4(土)に開催された、耐震診断検討部会に出席しました。
出席者は、給水管検討部会のメンバーから、給水管の専門家の人を除いたお馴染みの方々と、講師として、(株)ファーマのN氏が出席されました。
講師による「耐震診断の話」の後、「耐震診断」について、講師とのさまざまな質疑応答がありました。
この中で、H20年に実施した耐震診断で、「壁式の3DKについて、1次診断しか実施せずに、耐震不足と断定しているのは問題ではないか。」について、激論がかわされましたが、並行線のままで終了しました。
そこで、(一財)日本耐震診断協会のホームページに、この件について問い合わせましたところ、以下の回答が届きました。
誤解の無い様に問合せ内容から、ほぼ原文のままを掲載します。尚、掲載につきましては同協会の方の了解を戴いております。

〔 本ブログの管理人より、(一財)日本耐震診断協会への問合せ内容 〕
『当団地では、現在、建替え問題を討議しており、建替えの根拠として、耐震診断による耐震不足が挙げられております。
しかしながら、壁式構造の2棟の建物については、1次診断のみで、2次診断は実施せずに、IS値が0.8をわずかに下回る部位がいくつかある事をもって、「同一の壁式構造の21棟全体が耐震不足である。」と断定しておりました。
 先日、この耐震診断について、再検討する会が開催され、「マンション耐震マニュアル」や貴ホームページ等の記載内容等を提示して、2次診断の必要性を訴えましたが、建替えの賛成派から派遣された専門家の講師が、「壁式構造の建物は1次診断が適している。」の一点張りで、2次診断の実施は不要と力説しましたので、参加者の多くを納得させる事は出来ませんでした。
 どの資料を見ても、1次診断は精度が低く、2次診断が必要であるのは明らかですが、今回のケースについての的確な表現の資料がなかなか見つかりません。
 つきましては、この点を明確な文章で説明して戴くか、適切な表現の資料を紹介して戴けないでしょうか。』

〔 これに対する、(一財)日本耐震診断協会の方からの回答 〕
『頂きましたお問合せメールを拝読致しました。
添付は『2001年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説』耐震改修法に基づく国土交通大臣認定耐震診断及び耐震改修に関する指針と解説です。
<監修:国道交通省住宅局建築指導課>
<発行:(一財)日本建築防災協会
    国土交通大臣指定耐震改修支援センター>

まず、御記載の
【しかしながら、壁式構造の2棟の建物については、1次診断のみで、2次診断は実施せずに、IS値が0.8をわずかに下回る部位がいくつかある事をもって、「同一の壁式RC造の21棟全体が耐震不足である。」と断定しておりました。】
  →これは正しいとは言えない判断と思います。

次に、「壁式構造の建物は1次診断が適している。」の一点張りで、2次診断の実施は不要と力説しましたので、
 →これにつきましては、「…適している。」の部分は間違った表現ではないと思いますが、 「一次診断は壁量の多い壁式RC造に向いている」がより的確であると思います。
 確かに、コンクリートの断面積から診断を行う1次診断は壁量の多い壁式RC造には向いています。
 そして、1次診断でOKの結果が出た場合は、殆どにおいて2次診断を行ってもOKの結果がでるからです。しかしながら、「2次診断の実施は不要」の表現は間違っていると思います。
  何故なら、1次診断の結果NGだった場合に於いて、より精密な診断法である2次診断や3次診断を行うとOKの結果が出る事も有りうるからです。
 私共も過去に於きまして、壁式RC造の建物をお客様の要望で、1次診断で行った結果Is値は0.8を下回る結果が出ました。そこで、お客様の要望もありまして、その時は3次診断を行ったのですが、その結果Is値は全て0.6を上回り、耐震性が有る事が分かり、補強工事を行わずに済んだ、と言う経験があります。

以上ですが、添付資料は解りづらいとは思いますが、良く読んで頂ければ、府中日鋼団地様の場合には2次診断もしくは3次診断を行った方が良いのでは・・・。と言う事がお判り頂けると思います。』

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(一財)日本耐震診断協会 
東京事務所
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6-9 DIK麹町ビル5F
TEL:03-6272-6985  FAX:03-6272-6986
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以上の様に、(株)ファーマのN氏の見解を明確に否定しております。
今後の耐震診断検討部会では、これを前面にして討議して行きたいと考えております。
この様に、権威ある部署からの明確な見解が戴けた事を深く感謝致します。

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