12/8(土)、12/9(日)に開かれた、「長期修繕計画案」説明会に参加しました。
いろいろ、喧々諤々の説明会でしたが、ある程度の成果はありましたので、ご報告したいと思います。
大きな成果としましては、以下の2点です。
(1)今回発表された計画案の中で、不要と思われる部分をカットすれば、それ程追加負担を掛けずに長期修繕が出来る可能性が見えて来ました。
(2)管理組合として、市の担当者を招いて、遺跡調査の勉強会を開く方向で推進する事を約束して頂きました。
先ず、(1)について、説明致します。
今回の計画案をご覧になって、その負担額の大きさに圧倒された方も多いかと思われます。私もその一人でありました。しかしながら、内容を検討して行くうちに、このデータが、あまりにも誇張されたものであり、不要な修理に費用をかけ過ぎている事が見えてきました。
① 2018年に計画されている大規模修繕工事では、今後30年を見据えたコンクリート躯体補修・下地処理及び外壁塗装面の全面剥離と再塗装なる大幅な工事を組込んでいますが、現状で付着強度不足がある部位が3割程度であれば、従来の大規模修繕にプラスアルファ程度で十分と思われます。
② 2021年に計画されている玄関扉等の工事は、交換する必要の無いものも含めて、全てを交換すると云うのは、大盤振る舞いで、全く現実的ではありません。
サッシ等についても、各戸の使用状況や要望が異なるので、本当に必要な部分的を、適宜修繕していく方法で充分と思われます。場合よっては、受益者負担による修繕の領域を増やす等の方策も有効ではないかと思われます。
これらの点から、少し乱暴ですが、削減出来ると思われる費用を算出してみます。
① 2018年の大規模修繕工事は通常の大規模修繕工事+追加修繕工事に分け、追加修繕工事を20%に圧縮して
(101.9-45.1)×0.8=45.4千万円
② 2021年に計画されている玄関扉等の工事を20%に圧縮して
99.6×0.8=79.7千万円
これらを合計すると、45.4 + 79.7 = 125.1千万円 となります。
これは、共有部負担の350万円×702戸=245.7千万円の約半額にとなります。これに、細かな工事を見直して削減していけば、それ程、巨額な追加負担金無しで、修繕が可能と思われます。
最も金額が大きく、早急に対応が必要な、給排水工事については、P・C・G工法 (FPR耐震ライニング工法)を提案しましたが、20~30年経過の管には有効ですが、さすがに、40年を超えると、下地の研磨工程で種々の問題が発生する様で、無理との事でした。特に排水管などは、当団地の様に露出しておれば、交換してしまった方が返って安くなるとの事でした。
実際に何れ位の費用かについては、これらの項目についてのみ、他の業者から見積もりを取れば、ほぼ全貌が明らかになる筈です。
一般の会社が作業を発注する場合は、3社以上からの見積もりを取った上で、判定するのが常識でありますので、この大きな項目に絞って、2~3社の見積もりを取る必要が不可欠と考えます。1社のみに任せておくと、それこそ、大損をする事になりかねません。
(2)については、市との調整について質門された方があり、理事長から、12/21~23に建替え進の説明会を開くとの回答がありましたので、その時に合わせて、市の担当者を招いて、遺跡調査の勉強会を開いて欲しいと要望しましたところ、市へこの旨の要望を出すとの約束を得ました。
「勉強会程度であれば、市としても協力を惜しまない」とのローカル情報が ありますので、管理組合から正式に要望すれば、実現すると思います。
これまでの疑問点の解消に、大いに役立つと思いますので、期待しましょう。
「建替えを推進せざるを得ないキーポイントとしては、耐震性とエレベータの必要性及び給排水管の劣化の3点」が以前からの私の持論です。
耐震性については、「余程の地震が無い限り、建物が倒壊して、人命を脅かす事は無い」との診断結果を得ましたので、修繕不要と確信しました。又、エレベータの必要性については、車椅子が使用出来る様に、1Fに仮設のスロープを設置し、1Fとその他の階の部屋のスワップが出来る様な支援組織を作る事で、エレベータ設置の必要性は無くなると思われます。残る、給排水管の劣化の対策については、なかなか妙案が見つからず検討中でありますが、ある程度の負担で解決できそうです。
この3つのキーポイントが解消されれば、従来からの、こまめなメンテナンスをして行く程度で、充分快適な団地生活は保たれると確信しますので、建替えは不要であります。