快適な団地生活を求めるブログ人

府中日鋼団地での快適な団地生活を続ける為の、ノウハウあれこれ。

耐震診断検討部会(第2回)に出席して。

2015-07-29 22:26:11 | 建替え関連の情報
7/25(土)に開催された、第2回の耐震診断検討部会に出席しました。
今回は、前回とは打って変わって、2次診断の見積もりを出すところまで話しが進み、有る程度の成果がありましたが、理事会側のあまりの豹変ぶりに、建替え反対派として出席した2人は大いに驚かされました。
今回は、会の冒頭から、本ブログの前回分が印刷されて配布され、これに対して、(株)ファーマのN氏も「その通りだ。」と話しておられたとの事でした。これには唖然とさせられましたが、賛成派の殆んどの方々には驚きはなかった様で、当然の事の様に聞いておられました。やはり事前の充分な話合いが出来ているのかなと感じられました。
その後、担当理事から「それでは、Nさん〔(株)ファーマのN氏〕とは同じ土台にある事だけは認識して戴きたい。」で話を閉めようとしましたので、さすがに、これには猛然と抗議しました。
暫く論争した後、担当理事がNさんから聞いた話をまとめて、以下の内容を紹介された。(この内容を書面で戴く約束をしましたが、結局は戴けませんでしたので、ICレコーダから起こしました。従って、一部不明瞭な箇所がありますが全体の内容は掴めると思います。又、前回の検討会での発言内容も殆んどこれと同じでしたので、やはり、これが本音と云う事が解かります。)

「壁式構造だから1次診断をやるでしょうね。
 (・・・・?・・・・)ところから見ると、壁式構造は(・・・・?・・・・)がある。
1次診断を精緻に固執するなら2次診断をやればよい。
2次診断はラーメン構造に向いている。
壁式構造は1次で大方評価出来る。
大局的に見て、0.8にわずかに届かなくても、まあいいやと云う考え方もある。
数値的に見て、これを何とかしなくてはならないと考えたら補強すれば良い。
2次診断でダメだったケースもある。
補強を前提で、かつ、予算があれば、2次診断をやるべきである。
団地でラーメン構造があれば、1箇所ではなく、きちんとやらなければダメ。
壁式の0.8のところで議論するのは何か外れている。
建物の種類によって適した方法でやれば充分である。
モデル化があるが、診断者の個人的な判断も入る。
壁式は1次、ラーメンは低層では2次、高層や特殊なもの、弱点のあるものは3次。難しい計算をしたから、的を得ているとは云えない。
1次、2次、3次が同じ線上にあって、精度(?)の順ではない。
元々、壁式は1次でいいだろう。
基本的に力の流れ方が壁の構造で決まる。1次で大方判断出来る。
サンプル数は1題(?)で3ヶ所くらいがいいのではないか。」

この内容を、一級建築士で耐震診断に詳しい知人に見て貰いましたところ、最初の読後感としては、「救いようのない無知の人間がよくもマア堂々としゃべったものだ」との事でした。
この後、発言の一つ一つに強烈な批判をされておりますが、その中から、いくつかを紹介しておきます。
①1次診断はとりあえず現状のRCがコンクリ-ト造として耐えられるものであるかのチェックです。2次診断で硬さばかりでなく構造として粘り強く耐えてくれるかのチェックですから当然行うべき診断です。
  耐震診断の指針としても明示しております。したがって記述されている
発言内容はマチガイ。
 
②すべての建物で2次診断をすることが原則ですから壁式でもラ-メンでも必ず行うべきですが「向いている」ではなく特にラ-メン構造は2次診断を行わないとまずアウトです。だから2次診断を行うのであって発言の内容は本末転倒です。

③「精密に固執するなら・・・」の発言は住民を馬鹿にしていること甚だしいと
思います。大切な持家をたとえどうしても改修必要性があるならお金を払っ
てでも、苦労してでも改修するが・・・と真剣に悩んでいる住民の皆さんの
気持ちを、どう考えているのでしょうね。非常に不愉快な発言です。

④「大局的に見て・・・」の発言も③と同じで「まあいいや」など昔ならいざ知ら
ず現代の構造技術者に対して、これほどのバカにした発言はないでしょう。

⑤「これを何とかしなくては・・・」は相談を受けた当事者は常に思っていることであって、安全に、早く、安く長期にわたり住民の生活が保てるかを考えている事です。「考えたら補強すればいい。」とは呆れて次の言葉が見つかりません。

⑥「診断者の個人的判断・・・」であってはならないからこそ、国交省も指針
を出して指導しているのですがねー。モデル化されているのは診断方法
ですよ。言っていることが理解できません。

⑦「壁式は1次・・・・・」そう決めつけるからN氏は頭が混乱するのですと忠告
したい。③のように住民のことを考えれば「難しい計算・・・」のような無責任な言葉は出てこないでしょう。

⑧「基本的に力の流れる方が壁で決まる・・・」はホボ正しいがそれだけでは
ないことを知らないようですね。「1次で大方決まる。」との発言はマチガイ。前記のようにいろいろ診断をしてみてどうすべきかの答えを出すのであってそんな簡単に判断はできません。ほんと無知も極まれりです。

 以上の様に、(株)ファーマのN氏の発言は専門家から見ると、全く信用できるものではありません。
 そもそも、(株)ファーマは長期修繕計画にて、思いっきり膨らませた費用を提示して、膨大な追加負担金(350万円/戸+α)を提示して脅したりしておきながら、その内訳の提示を求めると、全く整合性の無い数値を出して来て、前理事長も理解出来ないのにそのまま放置していると云うデタラメな会社ですから、この会に講師として出席する事自体、驚いていた次第です。

 この様な人物を講師に立てて、強引に押し切ろうとする理事会や(株)シティコンサルタンツのやり方は到底許されるものではありません。一刻も早く撤退させるべきであります。

 もし、同じ様な仕事をされている方で、このブログを見られた方がおられましたら、是非ともコメントをお願い致します。

耐震診断検討部会に出席して。

2015-07-08 00:30:30 | 建替え関連の情報
7/4(土)に開催された、耐震診断検討部会に出席しました。
出席者は、給水管検討部会のメンバーから、給水管の専門家の人を除いたお馴染みの方々と、講師として、(株)ファーマのN氏が出席されました。
講師による「耐震診断の話」の後、「耐震診断」について、講師とのさまざまな質疑応答がありました。
この中で、H20年に実施した耐震診断で、「壁式の3DKについて、1次診断しか実施せずに、耐震不足と断定しているのは問題ではないか。」について、激論がかわされましたが、並行線のままで終了しました。
そこで、(一財)日本耐震診断協会のホームページに、この件について問い合わせましたところ、以下の回答が届きました。
誤解の無い様に問合せ内容から、ほぼ原文のままを掲載します。尚、掲載につきましては同協会の方の了解を戴いております。

〔 本ブログの管理人より、(一財)日本耐震診断協会への問合せ内容 〕
『当団地では、現在、建替え問題を討議しており、建替えの根拠として、耐震診断による耐震不足が挙げられております。
しかしながら、壁式構造の2棟の建物については、1次診断のみで、2次診断は実施せずに、IS値が0.8をわずかに下回る部位がいくつかある事をもって、「同一の壁式構造の21棟全体が耐震不足である。」と断定しておりました。
 先日、この耐震診断について、再検討する会が開催され、「マンション耐震マニュアル」や貴ホームページ等の記載内容等を提示して、2次診断の必要性を訴えましたが、建替えの賛成派から派遣された専門家の講師が、「壁式構造の建物は1次診断が適している。」の一点張りで、2次診断の実施は不要と力説しましたので、参加者の多くを納得させる事は出来ませんでした。
 どの資料を見ても、1次診断は精度が低く、2次診断が必要であるのは明らかですが、今回のケースについての的確な表現の資料がなかなか見つかりません。
 つきましては、この点を明確な文章で説明して戴くか、適切な表現の資料を紹介して戴けないでしょうか。』

〔 これに対する、(一財)日本耐震診断協会の方からの回答 〕
『頂きましたお問合せメールを拝読致しました。
添付は『2001年改訂版 既存鉄筋コンクリート造建築物の耐震診断基準 同解説』耐震改修法に基づく国土交通大臣認定耐震診断及び耐震改修に関する指針と解説です。
<監修:国道交通省住宅局建築指導課>
<発行:(一財)日本建築防災協会
    国土交通大臣指定耐震改修支援センター>

まず、御記載の
【しかしながら、壁式構造の2棟の建物については、1次診断のみで、2次診断は実施せずに、IS値が0.8をわずかに下回る部位がいくつかある事をもって、「同一の壁式RC造の21棟全体が耐震不足である。」と断定しておりました。】
  →これは正しいとは言えない判断と思います。

次に、「壁式構造の建物は1次診断が適している。」の一点張りで、2次診断の実施は不要と力説しましたので、
 →これにつきましては、「…適している。」の部分は間違った表現ではないと思いますが、 「一次診断は壁量の多い壁式RC造に向いている」がより的確であると思います。
 確かに、コンクリートの断面積から診断を行う1次診断は壁量の多い壁式RC造には向いています。
 そして、1次診断でOKの結果が出た場合は、殆どにおいて2次診断を行ってもOKの結果がでるからです。しかしながら、「2次診断の実施は不要」の表現は間違っていると思います。
  何故なら、1次診断の結果NGだった場合に於いて、より精密な診断法である2次診断や3次診断を行うとOKの結果が出る事も有りうるからです。
 私共も過去に於きまして、壁式RC造の建物をお客様の要望で、1次診断で行った結果Is値は0.8を下回る結果が出ました。そこで、お客様の要望もありまして、その時は3次診断を行ったのですが、その結果Is値は全て0.6を上回り、耐震性が有る事が分かり、補強工事を行わずに済んだ、と言う経験があります。

以上ですが、添付資料は解りづらいとは思いますが、良く読んで頂ければ、府中日鋼団地様の場合には2次診断もしくは3次診断を行った方が良いのでは・・・。と言う事がお判り頂けると思います。』

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(一財)日本耐震診断協会 
東京事務所
〒102-0083 東京都千代田区麹町1-6-9 DIK麹町ビル5F
TEL:03-6272-6985  FAX:03-6272-6986
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以上の様に、(株)ファーマのN氏の見解を明確に否定しております。
今後の耐震診断検討部会では、これを前面にして討議して行きたいと考えております。
この様に、権威ある部署からの明確な見解が戴けた事を深く感謝致します。