―――今回は怪人クンが描くブログの世界を出発点に、さまざまなお話を聞かせてもらいたいと思います。まだどこにも書かれていないあれこれを「Q」していきますので、よろしく。
どうぞ!
【ブログ】
―――2004年10月末の開設から5年半。ほとんど休みなく更新されてますが、もっとも苦労する点はやはりネタ探しですか? いきなりですが、やめようと思ったことは?
実は昨年の秋頃、2010年から1年間、日記を休止しようかな、って思ったりもして。
―――なぜ?
日々の出来事。出会った人間をクローズアップしたり、それをもとに怪人クンの主観をぶつけていくと、めんどうなことも起こったりするんですよ。自分のことだけ綴ったって限界がある。そのときどきで誰かを主役に据える。抜擢された彼や彼女の見えない部分を想像しながら書いたり、「次回の日記は××を潜入取材!?」とか予告を入れて既成事実を作ったりする。
いちいち「ネクストはお前が出るよ」なんて伝えないけど、断ったほうがいいかなってテーマのときは訊く。妄想一直線で前に叱られたから(笑)。
でもって、こっちにも学習能力が付いて「××を書くから」って連絡すると〝前科者〟の怪人クンに過敏なヤツは、「お前の気持ちばかり一方的に書かれるのは迷惑だ! 一度出されたら、もはや訂正もきかないだろ。先に原稿をチェックさせろ」って激しく言ってきますよ。
―――「他者(ひと)で遊ぶな!」と。逆にいえば、友だからこその訴えでもある。〝親しき仲にも…〟なんとやらで。
創造者がいくら「怪人クンワールドで描かれているキャラは、あなたがモデルだけどあなたじゃないんだよ」と言ったって通用しない人もいる。そりゃそうですよね。ベースはホントにあった話ですから、己を重ねて現実のものとして読む。
―――ま、当然でしょうね。
こんな感じで5年間も走ってきたし、ちょっとそういうものから離れる時間を作ろうかな、と。でも、東京なんかでひさびさに会う人が「あの話はどうなったの?」とかいきなりふってくると、読んでくれてるんだ。うれしいなぁ、ってテンション上がってまた書いちゃう(笑)。
だから結局、いちばんの苦労はテーマやネタを探すことより、そこに登場する相手との信頼関係ですね。本名じゃなくても、見る人によっては「アイツのことだな」って特定される。どこかで読者に驚きや笑いを、という気持ちがあるから出演者もいじる。
「怪人クンの甘えだ!」と言われても仕方ないです(笑)。
―――いろんな人がいますし、言い分はもっともだと思うところもありますね。相手からすれば忠告したにもかかわらず、またしても怪人クン流に書いてしまうことも少なくない?
あたりさわりなくなら問題ないんだけど、その〝怪人クン流〟が恐ろしいみたい。だから言われちゃうんですよね。「お前は学習能力のないヤツだ」って。
―――なるほど。
発信者は、スタイルってものをそれぞれに持ってると思うんですよ。怪人クンは「きょう~~しました。誰々とどこどこ行きました」のように事実も書くけど、単に〝報告日記〟で終わらすつもりはないんですね。
スターやアイドル、人気キャバ嬢なら短い文章プラス自身の写メを載せるだけでも日に何万、何千万のアクセスがあるでしょうけど。こちとらビジュアルやルックスのみでは勝負できませんからね(笑)。認知度が低いんだもん。〝ちょっと違うぞ?〟ってものを出さないと。世界に発信するなら1人でも多くの目に止まってほしい。それは常に思ってます。
―――じゃあ、読者をひきつけるためにエネルギーを使うところは?
見てもらわなきゃ話にならない。となれば、やっぱ日々アップする記事のタイトルでしょうね。ブログそのものの、看板や暖簾にあたるメインタイトルも大きいけど。これは初期の頃にも言ったと思うんですよね。
友だちと食事したことについては「ランチ♪」。学校でテストがありました。だから「テスト」。仕事なら「出張」とか。ストレートでわかりやすいし悪くはないんだけど、まったく知らない人のものだとしたら見つけてものぞいてみようとはならないです。怪人クンが読者ならね。そこに「おっ、なになに?」って感じさせるフレーズがあると、思わず開いちゃう。
―――たとえば?
テストの結果が予想以上に悪かったとします。「やっちまった!」ってタイトルが掲載されてるとして、開いたら学生が試験のことを書いていた。読んでいくと「なぁ~んだ」ってレベルの内容。「ありきたりな話だなぁ」と思われたって、クリックさせたら成功ですよ。
―――タイトル負けした文章であっても、開かせたもん勝ち?
ですね(笑)。さっきの単なる〝報告日記〟は書かないって部分で説明すると、その日の出来事を伝えるだけならアナウンサー。そこに主観を加えて〝自分の言葉〟を交えるのがキャスター。どうせなら怪人クンは後者でありたい。
―――おかげでクレームもある。
良くも悪くもね(笑)。
つづく
聞き手/原お好み焼きくん
どうぞ!
【ブログ】
―――2004年10月末の開設から5年半。ほとんど休みなく更新されてますが、もっとも苦労する点はやはりネタ探しですか? いきなりですが、やめようと思ったことは?
実は昨年の秋頃、2010年から1年間、日記を休止しようかな、って思ったりもして。
―――なぜ?
日々の出来事。出会った人間をクローズアップしたり、それをもとに怪人クンの主観をぶつけていくと、めんどうなことも起こったりするんですよ。自分のことだけ綴ったって限界がある。そのときどきで誰かを主役に据える。抜擢された彼や彼女の見えない部分を想像しながら書いたり、「次回の日記は××を潜入取材!?」とか予告を入れて既成事実を作ったりする。
いちいち「ネクストはお前が出るよ」なんて伝えないけど、断ったほうがいいかなってテーマのときは訊く。妄想一直線で前に叱られたから(笑)。
でもって、こっちにも学習能力が付いて「××を書くから」って連絡すると〝前科者〟の怪人クンに過敏なヤツは、「お前の気持ちばかり一方的に書かれるのは迷惑だ! 一度出されたら、もはや訂正もきかないだろ。先に原稿をチェックさせろ」って激しく言ってきますよ。
―――「他者(ひと)で遊ぶな!」と。逆にいえば、友だからこその訴えでもある。〝親しき仲にも…〟なんとやらで。
創造者がいくら「怪人クンワールドで描かれているキャラは、あなたがモデルだけどあなたじゃないんだよ」と言ったって通用しない人もいる。そりゃそうですよね。ベースはホントにあった話ですから、己を重ねて現実のものとして読む。
―――ま、当然でしょうね。
こんな感じで5年間も走ってきたし、ちょっとそういうものから離れる時間を作ろうかな、と。でも、東京なんかでひさびさに会う人が「あの話はどうなったの?」とかいきなりふってくると、読んでくれてるんだ。うれしいなぁ、ってテンション上がってまた書いちゃう(笑)。
だから結局、いちばんの苦労はテーマやネタを探すことより、そこに登場する相手との信頼関係ですね。本名じゃなくても、見る人によっては「アイツのことだな」って特定される。どこかで読者に驚きや笑いを、という気持ちがあるから出演者もいじる。
「怪人クンの甘えだ!」と言われても仕方ないです(笑)。
―――いろんな人がいますし、言い分はもっともだと思うところもありますね。相手からすれば忠告したにもかかわらず、またしても怪人クン流に書いてしまうことも少なくない?
あたりさわりなくなら問題ないんだけど、その〝怪人クン流〟が恐ろしいみたい。だから言われちゃうんですよね。「お前は学習能力のないヤツだ」って。
―――なるほど。
発信者は、スタイルってものをそれぞれに持ってると思うんですよ。怪人クンは「きょう~~しました。誰々とどこどこ行きました」のように事実も書くけど、単に〝報告日記〟で終わらすつもりはないんですね。
スターやアイドル、人気キャバ嬢なら短い文章プラス自身の写メを載せるだけでも日に何万、何千万のアクセスがあるでしょうけど。こちとらビジュアルやルックスのみでは勝負できませんからね(笑)。認知度が低いんだもん。〝ちょっと違うぞ?〟ってものを出さないと。世界に発信するなら1人でも多くの目に止まってほしい。それは常に思ってます。
―――じゃあ、読者をひきつけるためにエネルギーを使うところは?
見てもらわなきゃ話にならない。となれば、やっぱ日々アップする記事のタイトルでしょうね。ブログそのものの、看板や暖簾にあたるメインタイトルも大きいけど。これは初期の頃にも言ったと思うんですよね。
友だちと食事したことについては「ランチ♪」。学校でテストがありました。だから「テスト」。仕事なら「出張」とか。ストレートでわかりやすいし悪くはないんだけど、まったく知らない人のものだとしたら見つけてものぞいてみようとはならないです。怪人クンが読者ならね。そこに「おっ、なになに?」って感じさせるフレーズがあると、思わず開いちゃう。
―――たとえば?
テストの結果が予想以上に悪かったとします。「やっちまった!」ってタイトルが掲載されてるとして、開いたら学生が試験のことを書いていた。読んでいくと「なぁ~んだ」ってレベルの内容。「ありきたりな話だなぁ」と思われたって、クリックさせたら成功ですよ。
―――タイトル負けした文章であっても、開かせたもん勝ち?
ですね(笑)。さっきの単なる〝報告日記〟は書かないって部分で説明すると、その日の出来事を伝えるだけならアナウンサー。そこに主観を加えて〝自分の言葉〟を交えるのがキャスター。どうせなら怪人クンは後者でありたい。
―――おかげでクレームもある。
良くも悪くもね(笑)。
つづく
聞き手/原お好み焼きくん