家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

上級特派員1月14日

2012年01月20日 | Weblog
上級特派員便り

2012年1月14日 @横浜校   晴

今日から新学期、そしてわれら上級クラスにとって最後の学期となりました。皆さんよろしくお願いいたします。
今日は張りの練習2回目の講習。
前回までにスツール座面の土手作りまで終えている。ここからの続きとなる;

1. 座面の生地を選び、星野、海老沢両講師の指導の下、生地取りをする。 生地選択は好みの柄を」選ぶより、ついつい仕立てやすさで選んでしまう  
2. 生地取りは、(生地が柄物の場合は特に)座面生地を中心に対して対称となるように、また座面生地と玉縁、マチはそれぞれの柄を出来るだけ合わせるように生地を取る
3. 座面用、玉縁用(35x1850)、マチ用(170x900x2枚)の寸法を生地にチャコでしるして生地取りをする
4. ミシンで縫製。座面と玉縁を縫製し、さらにマチを縫い付ける 柄物は柄模様が合うように縫う 表から縫い糸が見えないように際を縫っていく
5. 一方、座面上面に棕櫚を盛って薄い白布で上部を覆う
6. ウレタンフォーム(厚さ30mm)を型取りし、白布を覆うようにボンド付けする
7. スツールの幕板を覆うようにスポンジを幕板に貼りつける
と、ここまでで時間となってしまいました。
縫製がなかなか綺麗に出来ず、縫ってはほどき、縫ってはほどきの繰り返し。海老沢講師が優しく教えてくれるが、縫製作業は決して易しいものではない。ミシンがなかなか言うことを聞いてくれないのだ。時間があっという間に過ぎてゆく。
スツールにはウレタンを貼り、座面の縫製を終え、スツール下部に着けるスカートの縫製は来週の課題だが、初級、中級での張りの作業とはずいぶん違う。進み方が早いのだ。それでも皆何とか食いついている。少しは上達しているのかな・

写真1: 縫製の指導 海老沢講師

写真2: 生地取り

写真3: スツールにウレタンフォーム
  
写真4: 丁寧な縫製作業のTさん


『お道具拝見コーナー』その12(三枝氏投稿)

今回は 接着剤塗布溶器 の紹介です。 同様の物は工場でも使われています。 樹脂製のOIL差しを流用した物です。
家具の組み立ては、如何に手馴れた人でも、難しいものです。
その組み立て手順を見れば、素人か玄人か直ぐわかります。 プロは作業が手早く接着剤も余りはみ出さず、綺麗に仕上げます。
この作業だけは、経験の中から得られる物で、数をこなすプロで無いと出来ない手際のよさと何時も感心しています。
綺麗に手早く接着剤を必要な分量、塗布するには如何したら良いでしょう。
見ると写真に有るような道具で、接着剤を塗布している様です。
これでホゾ穴の縁に接着剤を押し出して塗布します。 けっして塗り広げる様な手間の掛かる事はしていません。 これで材を差し込めば接着剤は穴の中に自然に塗り広がり、余りは底に溜まる様です。
それにこの容器なら狭い場所にも容易に塗布出来ます。
しかし、この容器が有れば上手く塗れると言う訳では無くて、容器の先端部をホゾ穴の縁に差し込むと同時に接着剤を押し出して適量を塗布する、一連の動作を素早く行う技術を身に付ける事が必要です。 それには場数を踏む事が求められる様です。
框組の大型家具では、数十箇所有るホゾ穴に手早く接着剤を塗らないと、オープンタイムの長い白ボンドでも、接着剤は乾いて来ます。
特に乾きの早い夏場は、時間との競争で速さと的確さが求められます。 
そして接着剤は出来る限り外にはみ出さない、必要にして十分な量を塗布する必要が有ります。 余分な接着剤は拭いても、導管に入り込み、着色のむらを起すからです。
鉋や鑿が使いこなせる事は当然として、家具作りには、普段気にも掛けていないこんな所にも、技術の習得が必要となるのです。

写真5: 接着剤容器

文責・編集  堀江

追記:
横浜校の講義の翌日、15日、伊勢原校の木工講師、佐宗さんの新松田のお宅に新年会で招かれました。中級卒の松井さんも参加され、講師ご自慢のピザを中心に次々にお料理が振舞われ、美味しいお酒と共にもう満腹。明るいご家庭に接し、木工談義にも花が咲き、ご家庭にある数々の木工作品にただただ感心、楽しい時間につい長居をしてしまいました。
機会があればまた呼んでください・・・・と、皆が思ったことでしょう。
寒い日でしたが、ご自慢の薪ストーブが暖かく、酔いが心地よい。窓枠にははるかかなたの富士山が額縁の中のように映える。また行きたいですね。

写真6: 佐宗宅新年会

写真7: 厨房の佐宗ご夫妻

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