家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

ブログ

2011年04月10日 | Weblog
昨年初級の生徒さんが、授業の詳細と感想を書いた日記を毎週発表したいと思います。
ご愛読ください。また投稿して頂いたSさんには、この誌面で御礼申し上げます。
前野
4月3日  入学式
 入学式には桜。洋風家具の老舗「ダニエル」の家具の学校の入学式にも泡雪色の桜が生けてある。今日に合わせて飾ってくださった学校の方の温かい心が身にしみる。
 桜の枝がひとしお心にしみるのには訳がある。あまりに無謀な行動に我ながら恐れおののいているからだ。新入生の自己紹介を聞いていると、私以外の18人は木の感触や木工が好きだったり、ご家族が大工さんだったり、「棚なんて平気で作っちゃいます。3年掛けて家具職人を目指す」と宣言する若きママさんもいて、手ずからのものづくりに慣れていらっしゃる方ばかりだ。
翻って私は、実技試験が無かったから入学スル―できた身。最不得意分野に飛び込んだ愚か者です。ああ、申し訳ない、先生たちやお仲間の皆様。もちろん、必死で付いていくことを肝に銘じてはいるが、前途多難であろうことは容易に想像できる。作品で必死さ加減をお見せすることができぬ事態も出現するかもしれない。不器用がどのように挑戦し続けたのかを記録し続けることで、腕の鈍さをご勘弁願うために、「家具の学校 劣等生日記 ~心意気だけは優等生~」を残すことにする。これ(記録)もあれ(家具)も投げないぞ!
 家具の学校を立ち上げた意図を橋社長が1月の説明会に続き、入学式でも説明した。「ものづくりの精神を掌握している社会環境が必要で、ここでは消費者の目でものづくりを体感してもらう」。家具の学校リーフレットには、「家具を長く使い続ける魅力とリペアを身に付けた人材の養成を目的とする」。つまり、人材育成が主眼で、その過程においてより良き消費者としての自覚をいっそう高めることを求めるということだ。後者には自信がある。しかし、前者の弱点を意識のみで克服できないことが現実として見えてきた。ああ、逃げ出したい!
 すると、島崎信校長が「学ぶためには、①時間、②体力・エネルギー、③学びたいという気持ちの継続」と、過去の例を引いておっしゃってくださった。私のような「すぐヘコタレ」には金科玉条のお言葉だ。
 午後の授業は、早速ダニエルのエプロンを付けて、1階の作業室で道具の説明と箱を作る。泳げない頃に海のど真ん中に放り出されたのと同じ条件で、「箱を作りなさい」だ。まずはやってみろ、ということだろう。とは思うが、板の厚みを計算して四角形を作る。理屈は分かるが、手に脳の指令が届かずに目がうろうろするのみだ。隣の作業台の上遠野さんに図を描いて教えてもらった。学校1期生で新入生を助けてくださる森口さんにも聞きまくり。周りを見ると、「あ、もう、出来てる」。ハンデ100が欲しい。結局、釘を数か所打つのと、鋸で端を処理することが残ったまま時間終了。面白かったけど、少し泣きそうな初日の授業。あとに残ったのは二日越しの筋肉痛。
不器用な こっぱ船だが へこたれん

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