家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

木工の講師 天野

2012年02月07日 | Weblog
木工の先生に聞きました

天野 高光さん

・「家具の病院」が雑誌や新聞によく取り上げられますが、取材される時のコツとかあるのですか?
「無い。ぶっつけ本番。経験そのものを話すの。そのほうが伝わりやすいと思うよ。質問をしてくれたら、全て答えますからって言いますね、いつも」

・「ブルータス」の2月号に伊勢谷友介と対談されていましたね、この工房で。
「ブルータスはアーコールにこだわっていてね。あの俳優さんはリバースプロジェクトという会社をやっているので、その関係で来たみたいだよ」

・伊勢谷さんは東京芸大卒業で、ものづくりにこだわりがあるんでしょうね。
「僕がちらっと修理の話をしたらね、びっくりするほど盛り上がっちゃって話が弾んで。再生とか再利用とか日本の自然を大切にしたいと真剣に考えている人だなと感じたよ。だから、あの記事は自然な姿で写っているから嫌みが無いんじゃないかな。NHKの取材の時は、もっと笑ってくださいとか言われたけど、表情を作るのは難しいじゃない、俺は演技のプロじゃないんだから」

・授業の都度、ダニエルの深いグリーンや空色や様々な色のTシャツを着こなしていらっしゃって凄く似合うなあと思ったのですが、体型は変わらないですか。クラスの女性陣で天野先生はお腹が出ていないと評判でした。
「別に何もやってないよ。犬を飼ってるから、朝30分から1時間くらい散歩で歩くけどね。あとは通勤に自転車を使っているから、帰りは急な坂を自転車を押して上がるくらい。電動にしたらと言う人がいるんだけれど、それなら運動にならないでしょ。それに、よく動くからかな」

・そもそも動くのが好き。
「そ、何か必ずやってるね。昨日も、苦瓜が好きだから、4月になったら苦瓜を植えて日向に置くので、その箱を作っていたよ」

・ところで、(写真を見ながら)犬ちゃんの名前は?
「権(ごん)、7歳のオス。この間、散歩の時に向かいから歩いて来た奥さんが、『あら、ご主人にそっくりですね』って言うんだよ。びっくりしちゃった。でも、家に帰ってゴンを見ると、子どもの顔のようにも、自分のようにも見えてさ(笑い)。でも、ほんと癒されてる」

・では、学校の話を。7期生は半数以上が中級に進むのですが、助言をいただけますか?
「やっぱり、物事は挑戦だね。行動することだね。頭じゃないから、この道は」

・考えるより慣れろと言いますが、そんな感じ?流れに乗るように自然に体が動くようにということですか?
「そう、もちろん考えはするけれど、経験が大事。家具の病院でやっている修理も、実は、ひらめき、即興。持ち込まれる家具は一つ一つ違う状態だから、見た瞬間にそれに適した修理方法を判断してやる。積み重ねだね。人生と同じ」

・7期生の印象はどうでしょう。
「毎年、少しずつ違うね。今年は静かなほうだったかな。7年やっていると生徒との対話で教わる部分もあるせいか、だんだん出来上がるまでの時間が短くなったような気がする」

・経験が教え方にも活きてくるということですね。
「学校の最初の頃は未知の世界だったから感動の連続。だって、馴染みの無い世界の人が生徒としてやってきて交わるわけでしょ。仕事で今まで無かった事だよなあ」

・そろそろ新入生がやってきますね。
「内藤君ともよく話したんだけど、我々も考えすぎちゃうんだよ。教え方がシンプルにいかなくなる。のめり込んでいっちゃうから。それが問題、今の課題だね。教える側も、教え方を知らなきゃ知らないで一生懸命やるだけのほうがいい、みたいな。いくら説明をしても、言葉で言っただけでは記憶が流れちゃうんですよね」

・はい、実感。模範実技を見て作業台に戻った途端に、何も覚えてない。
「それは誰でも同じ。ほかの事でも同じ。だから、自分のやり方は、教室をぐるぐる回って、そこで見かけたら直接指導する。自分が動くのが一番効率がいいんじゃないかなと。アンケートにもそういうことは書いてあるよね」

・ありがとうございました。最後に、7期生にお言葉を。
「いつも真面目だった。人生は自信が大事、がんばってください」
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