家具の学校

『家具の学校』から始まったモノづくり
現在は、ダニエル元町本店にてワークショップ体験をご案内

今年初めての中級の授業

2011年01月19日 | Weblog
中級特派員便り 2011年1月15日@伊勢原 晴  本年最初の授業。今年もよろしくお願いします。 額縁の残りの作業、裏面のあて板(4t合板)を寸法に合わせてカット。仕上げのサンド掛けをして来週からの塗装を待ちます。 残りの時間でカンナ台の調整とカンナ刃研ぎを練習しました。 カンナは手工具の中でも熟練を要する工具です。刃と台だけの単純な構造ですが、その手入れ、扱いは奥深いものがあります。 手入れの簡単なポイントを挙げておきます(二枚刃大鉋)。 カンナ台:台下端(底面)は下端定規で確認しながら、接点が刃の前後と台尻部の3点となるようにし、他の部分はおおむね髪1本の厚さの逃げが出来るように”台直しカンナ”等で修正する。刃の出し入れがかたい場合は”表なじみ”を削る。ゆるい場合は紙を貼って調整する。また、刃小端と刃溝に若干の隙が出来るように、必要に応じて”向こう待ちのみ”などで削る。台木端と下端が直角となるよう、必要なら修正する。 刃口巾は1~2ミリ程度が望ましい。広すぎる場合は”屑返し”部分に木片で埋めるが、本紙では要領を省く。 カンナ刃(研ぎ):刃裏の”糸裏”が残っていることを確認してからしのぎ面を研ぐ。糸裏が不足している場合はしのぎ面の中央部分をハンマーで叩いて押し出し糸裏を確保する。刃先を叩くと割れるので注意。 刃がすり減ると耳の角度が変わり台の刃溝に引っかかるので、耳が適度でない場合はグラインダーで削り、中砥で仕上げておく。 研ぎは、砥石が平面を保っていることを確認してから研ぐ。平面でない場合はダイアモンド砥石で砥石を平面となるように研ぐ。カンナ刃は刃先が直線となるよう、また、しのぎ面が平面となるように研ぐ。しのぎ面が凹面となっている時はグラインダーで荒削っておく。研ぎは押すときに力を加え引くときは力を入れないこと。しのぎ面を研ぎ、時折刃裏の”返り”を削る。 裏金も同様に研ぐ。 以上簡略に記述したが、記述しきれないことも多く、カンナは実に奥が深い。 堀江 記 写真1 額縁のサンドの掛け方(#120~320) 写真2 立体額を作った方もおりました。羽子板を飾る由。 写真3 昼休みの団欒 写真4 カンナ刃研ぎ 写真5 カンナ台調整 写真6 カンナ屑 上は刃の出かたが不適な例(刃先が台と平行でない) 下が良い例。カンナ屑で刃の仕込具合が分かる 
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