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止れ3米後に

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行田の近代化遺産(6) 時田蔵

2011年05月27日 | 建築・土木
引き続き行田の近代化遺産シリーズをお送りします。
今回は「時田蔵」です。

右端に小さく写っている蔵が「時田蔵」で、時田啓左衛門商店が大正時代に建てた足袋蔵です。
ここの蔵の面白い点は手前の住宅とぴったり隣接しているところ。住宅も洋風で不思議な組み合わせです。
なお住宅は1940年代初頭に建てられたとのこと。
私のコンデジでは広角が足りず(^^;)、全体が入りきらないので、少し左にカメラを振ると…

住宅は完全に洋風なのではなく、後ろは和風なんです。
和風住宅に洋風の書斎などがくっついている住宅はよく目にしますが、ほとんどは屋根の角度を変えたりして、外から一目で分かるようになっています。
しかしここの住宅は屋根の角度もそのままなのです。
実は私たちはこの住宅の裏手から、人が一人やっと通れる路地を歩いて表に出ました。裏から眺めたときは
「ああ、立派な和風の住宅だいいなあ」
なんて思っていたのですが、路地から通りに出て先の和風住宅を見ると洒落た洋風住宅になっていて、しかも蔵まで付帯しているのでとても驚きました。

玄関の張り出した部分にはアールデコっぽいタイルが使われていていい感じです。
門も似たようなタイルで統一されてていいですね。高級住宅地に持って行ってもそのまま使えそうです。

行田の近代化遺産(5) 新町会館

2011年05月26日 | 建築・土木
行田の近代化遺産シリーズです。

スタンプラリーのスタンプが設置されていた「新町会館」です。読みは「あらまち」です。
塗装もはげかけている洋館です。味があって好きです。

上の写真と反対側の妻面。
こんな立派な洋館ながら建物の内部にも外部にも解説はありませんでした(汗)
今現在は町内の集会所みたく使われている(いた)ようでしたが、一体竣工当時はどのような用途で使われていたのか興味津々です。

内部の柱には彫刻があったりして立派ですねえ。なお気になってきます。

行田の近代化遺産(4) 武蔵野銀行行田支店

2011年05月25日 | 建築・土木
行田の近代化遺産シリーズです。

国道125号線の、行田市駅の入口に位置するこの立派な銀行。武蔵野銀行の行田支店です。
1934(昭和9)年に当時の忍貯金銀行の店舗として建てられました。鉄筋コンクリート2階建てです。
元々銀行で、今現在も銀行だからずーっと銀行として使われたのかと思えばそうではなく、戦時中に「行田足袋元売販売株式会社」に買収、戦後は足袋組合の会館として使われていました。
1969(昭和44)年からぶぎんの店舗として使われており、国の登録有形文化財に指定されています。

地元のぶぎんもこんな建物だとなお利用したくなるんですが(笑)

行田の近代化遺産(3) 今津蔵

2011年05月24日 | 建築・土木
前回に引き続き行田の近代化遺産シリーズです。

今回は「今津蔵」を。この今津蔵は江戸時代後期の建設と推測されている、行田最古の店蔵です。
この今津蔵は今津印刷所という印刷屋さんの蔵です。今津印刷所は江戸時代の元禄(1688年~1703年)に創業したと伝えられています。
また田山花袋作の行田を舞台とした小説『田舎教師』の作中には「行田印刷所」という印刷屋さんが登場するそうです。そのモデルにもなったとか!

現在の事務所はこの蔵の裏手にありましたが、訪問時は店蔵の中に展示がありました。
かつて印刷した足袋のラベルから『田舎教師』関係のものまで様々…

特に目をひいたのが活版印刷の道具類でした~。かつてはたくさんあったそうですが、残念なことに火事で焼失してしまい、残っているのはその一部だそうです。

今津蔵と裏路地

行田の近代化遺産(2) 大澤家旧文庫蔵

2011年05月23日 | 建築・土木
行田の近代化遺産シリーズ、2回目はレンガの蔵です。

前々回、日産U690とともに写っていたレンガの蔵は「大澤家旧文庫蔵」です。

大澤家は「花袋足袋」という商標の足袋をつくる大澤商店という企業を経営していました。
この蔵は1926(大正15)年に建てられた、鉄筋コンクリート組レンガ造りの蔵です。行田では唯一のレンガ蔵です。
また足袋や原料を保管する足袋蔵としてではなく、大澤家の文書を保管する文庫蔵として建てられました。

この蔵は関東大震災をきっかけに建てられました。その頃の当主である大澤専蔵さんは自ら建築が趣味であることを名言していたそうです。だから?こんな立派な蔵をつくったのでしょうね。
また設計図や建築に関する由来なども大事に保管されていたそうです。この建物は現在国の登録有形文化財ですが、その届け出時にはそれらの史料も役にたったとか…。

建物内部ではかつて足袋を製造していた頃の道具や、出荷時の段ボール箱などが展示されていました。
また興味深かったのは戦後につくられたという、行田の足袋産業を紹介するスライドを拝見できたことです。内部では大澤家の方にいろいろなお話を聞かせて頂きました、ありがとうございました。


ちょうど郵便局の原付が停まったので、記念に一枚。