鏡海亭 Kagami-Tei  ネット小説黎明期から続く、生きた化石?

孤独と絆、感傷と熱き血の幻想小説 A L P H E L I O N(アルフェリオン)

生成AIのHolara、ChatGPTと画像を合作しています。

第59話「北方の王者」(その1)更新! 2024/08/29

 

拓きたい未来を夢見ているのなら、ここで想いの力を見せてみよ、

ルキアン、いまだ咲かぬ銀のいばら!

小説目次 最新(第59)話 あらすじ 登場人物 15分で分かるアルフェリオン

第57話(その1)二人の闇の御子、猛攻!!

目次これまでのあらすじ | 登場人物 鏡海亭について
物語の前史プロローグ

 


 
簡単じゃないですか。あなたとわたしは同じだからです。
《予め歪められた生》の苦しみを知っている、同じ光を瞳に宿した仲間だからなのです。
 
   闇の御子 エレオノーア・デン・ヘルマレイア
 

1.二人の闇の御子、猛攻!!


 
「イアラがまだ来ないとしても、私は今できることをやり遂げなければならない。それは、エレオノーアが切り開いてくれた好機を確実に活かすことだ」
 この場面を逃さずアマリアが動いた。
「フォリオム、久しぶりに《複唱》するぞ。もう、この土地の霊脈が枯れるなどと気遣っている場合ではない」
「心得た、我が主よ。《地母神の宴の園》も全面展開じゃな」
 アマリアが呪文を唱え始めると、隣に立ったフォリオムも別の呪文を紡ぎ出す。一見すると、二人並んでそれぞれが魔法を使おうとしているように感じられる。だが、彼らの様子を見ていたテュフォンが、思い出したかのように口にした。
「前に聞いたことがある。あれは、《紅の魔女》アマリアの詠唱術のひとつ。自身で呪文を唱えつつ、パラディーヴァの体にも憑依して、別の呪文を並行して唱える。彼女にしか使えない地属性の超級魔法の、同時詠唱……」
 一方では、声の高低や抑揚の変化に乏しい、地鳴りを思わせる口調でアマリアが精霊たちに呼びかける。
「慈悲深き大地よ、豊穣の女主人(ドミナ)の一群よ、その恵みを我らに分け与えたまえ。木々の宿り主(ドライアード)、森の精たちと共に、地の底より汲み上げし生命の力を……」
 
「《聖苑の門(トーア・ツム・ハイリゲン・ヴァルト)》」
 
 そっとささやくように、彼女が静かに呪文を唱え終わると、御子たちの足元が淡い緑の光に包まれる。そこから、黄金色に輝く植物が無数に芽吹き、蔓を伸ばしてたちまち成長して、彼らの姿を覆い隠すほどの丈になっていく。
「これは? この暖かく染み渡る感じは……。アマリアさん、ありがとうございます」
 天上の花園のような、金の蔓草とそこに開いた同じく黄金の花々の中で、ルキアンは体中に満ちていく力に思わず身震いした。立っているだけでも精一杯であった数秒前の彼の姿は、そこにはもはや無い。
 ――やりましたね、おにいさん完全回復です!!
 ルキアンの復活にエレオノーアも勇気づけられ、彼女の歌声にさらに磨きがかかる。少女の中で目覚め始めた、ルチアより受け継がれし《歌い手》の本性が紡ぎ出す、その音魂(おとだま)の防壁は、いまや御使いの竜の呪歌を上回り始めるほどに、戦いのさなかにも刻々と効果を高めている。
 ぐったりとした様子でグレイルに抱えられていたフラメアにも、劇的な変化が起こった。すべての傷が癒えるとともに、燃えるような活力が体に漲っているのを彼女は感じていた。
「来た来た来た、無限に魔力を供給する《地母神の宴の園》は、回復魔法と相性がいい。どうだ、私たちは、倒れても倒れても立ち上がる《不死者(アンデッド)》同然よ!」
「アンデッドって……あんまり、嬉しくないたとえだがな。これでまた戦えるぞ」
 アマリアは自らの詠唱で癒しの魔法を完成させる一方、フォリオムの口を借りて別の呪文を唱えていた。こちらの呪文は軽快で、小人たちが気ままに飛び跳ねるような個性豊かなリズムをもっている。
「目覚めよ、地の底深き坑道に眠る精たちよ。我、振る舞うは蟒蛇(うわばみ)たちの美酒。呑めよ、歌えよ。隠されし聖なる銀鉱、掘り起こし、鍛えて放て、魔銀のゴーレム」
 
「いでよ《白銀の巨像(コロッスス・アルゲンテウス)》、エレオノーアを護れ!!」
 
 指先で宙に文字を書くような仕草をアマリアが素早く3回繰り返すと、青い光で描かれた円形の魔法陣が、地面に一つ、二つ、そして三つと次々に浮かび上がり、それぞれの円陣から巨体をもった何かがせり上がってくる。
 ――え、え、えぇ!? こ、これ、何ですか?
 あっという間に、そびえ立つ塔のような巨人たちに取り巻かれたエレオノーアは、それが味方の魔法によるものであることを知りつつも、恐る恐る見回している。魔法で創造され、術者の命によって動く巨像、ゴーレム。通常、ゴーレムは土や石でできていることが多く、見た目も、ただ大きいだけの簡素な土人形のようだ。だが、ここに呼び出されたのは、銀色の金属でできた巨像であり、しかも重騎士さながらに頭からつま先まで、本体と同じ材質の鎧や兜に身を固め、さらに剣をも携えている。
 消耗した仲間たちを全回復しつつ、アマリアが同時に狙っていたこと。戦いの要となるエレオノーアを鉄壁の守りで保護するために、神秘の鉱石・聖魔銀から錬成された神話級のゴーレムを、彼女は一度に三体も創造したのだ。
 ルチア譲りの《歌い手》の能力を発揮し始め、戦いの流れを変えようとしつつあるエレオノーアを、御使いの竜は直ちに目ざとく狙ってきた。アマリアの読み通りである。四頭竜の首の一本が、その大きさに似合わぬ素早い動きでエレオノーアに迫る。そこに《白銀の巨像》が立ちはだかり、竜の首を掴んで引き倒そうとする。巨像の重量をものともせず、跳ね飛ばす神竜。だが、失われた時代の魔法金属の頂点《オリハルコン》にも匹敵するという堅牢無比、かつ、あらゆる魔法に耐性のある体をもった《白銀の巨像》は、こうした肉弾戦では絶大な力を発揮する。それが三体も立ちふさがるのを突破してエレオノーアを襲うことは、さすがの神竜にとっても簡単ではない。
 なおかつ、巨像との戦いに注力しすぎたために、四頭竜は小さな人の子たちのことを侮って――御子たちに不用意に接近し過ぎたのである。歌い続け、守られながらも、御使いのその隙をエレオノーアは見逃さなかった。
「今です、おにい、さん!!」
 エレオノーアが叫ぶと同時に、それに応えるようにルキアンも声を上げ、両手を高く掲げたかと思うと、目の前にいる四頭竜の固い外皮に向かって手のひらを叩きつけた。
「ルカさんが言ってたこと、《死霊術師との戦いでは、触れられないよう気をつけろ》!」
 ルキアンの両掌が神竜に密着し、竜の体を取り巻く不可視の防御壁のようなものとの間で、激しく火花を散らす。渦巻き状の黒い影がルキアンの手のひらから広がり、見る見る大きくなって壁を押し込むように膨らんでいく。ルキアンが魔力を右掌に集中し、左手を添えて右手首を支える。気合とともに彼の右掌が輝き、竜の肌を覆う防壁に闇の紋章が描かれ、広がり、刻印のごとく深々と刻み込まれた。防壁にひびが入り、そこから四方に伝わって、粉々になって砕けた。
 
「ルカさんの記憶が教えてくれた。魂から、奪い取れ、《エナジー・ドレイン》!!」
 
 さらに押し込まれたルキアンの掌が、神竜に密着し、生命力や魔法力を恐ろしい勢いで吸収し始めた。それに比例してルキアンの力が急速に増大していく。ゼロ距離での接触を必要とする能力であるため、強敵相手にそう簡単には使えない。だが成功すれば、敵にただダメージを与えるのみではなく、ダメージを与えた分だけ体力や魔力の最大値そのものまで削り取り、引き下げる。
「あれは、単純なドレインじゃない。高位の不死者(アンデッド)のみが、たとえば吸血鬼の始祖君主(バンパイア・ロード)や不死の魔道練達者(リッチ)がやっと使えるような、《レベル・ドレイン》では? 闇の御子は、生身の人間なのにそれを操るのか。どうなってるんだ、めちゃくちゃじゃないか!」
 仮にも魔道士の端くれであるばかりか、かつて魔道学院で学び、魔法理論にもそれなりに詳しいグレイルは、ルキアンの力、いや、《真の闇の御子》の力を正しく理解していた。
「いや、あたしってば、相手選ばず喧嘩売っちゃったかな……」
 一方的にルキアンに難癖をつけたことを思い出し、苦笑するフラメア。
 ルキアンのエナジー・ドレインが四頭竜に対して目に見える効果を発揮したのを受け、エレオノーアが間髪入れずに次の行動に移った。
「おにいさん。私たちの怒りを、見せてやるのです!」
 エレオノーアの姿が揺らぎ、荒い粒子で描かれた映像のように見えたかと思うと、また大きく揺れて、一瞬、尼僧のような黒い衣をまとった外観になる。そしてまた元に戻り……それが繰り返された。エレオノーアの歌声が徐々に高らかになる中で、彼女に何か変化が起こっているようだ。
「あれは……」
 二つの高位魔法を無事に発動させたアマリアが、一息もつかないまま、エレオノーアのいでたちを見て声を上げた。
「まさか、闇の御子の《固有外装》だと? 彼女の魔力が急激に上昇していく!」
 その一方、エレオノーアに生じた変化を自らも感じ取った四頭竜、その複数の頭が目を光らせ、怒りの形相で歌声を大きくした。途方もない魔力のこもった歌が怒涛の如く押し寄せてくる。
 ――うるさいのです。
 エレオノーアが大きく両手を広げ、目を閉じて一声唱えると、《天使の詠歌(エンゲルス・リート)》の力はたちまち霧散する。あとかたもなく消滅したのだ。
 ――もう二度と、ここで天使の声が響くことはありません。ルチアさんの想いと、メルキアさんの生成って(つくって)くれた歌が、私を支えてくれているのです。
 エレオノーアは、場違いなほど心地よさそうに歌い始めた。
 ――押し返します。今度は逆にこっちから、向こうの領域を浸食していきますよ。
 いつの間にか、丈の短い黒い僧衣を身に着け、これと一体となった黒頭巾を被り、エレオノーアがふわりと宙に浮いた。彼女の背中には、例の蝶の羽根のような形をとったオーラが青白く輝き、夢幻のごとく羽ばたいている。
「浮かんだ!? な、なんなのよ、あれ」
 まさに蝶のように舞うエレオノーアを見て、フラメアが怪訝そうにグレイルと顔を見合わせた。そこにエレオノーアが慌てて奇妙な警告をする。ただ、彼女の声自体は真剣だ。
「みなさん、念のため、耳、閉じてください! み、耳っ!!」
 
「《死仙の憤怒(ツォルン・デア・トーデスフェー)》」
 
 ひとたび深呼吸した後、エレオノーアが腹の底から耳をつんざくような高い声を発する。彼女の声は《天使の詠歌》を切り裂く一閃の刃であり、まさに音速で御使いの竜に到達した。目で確認できる物理的な傷はつけていないにもかかわらず、雷に打たれたかのごとく、竜の巨体、全身が震え、その直後、わずかな時間だが麻痺したように引きつった。
「魔法耐性では防げない、闇属性の呪歌です。効かないはずがありません! 固まってる間に、もう一回撃つのです!!」
 死を呼ぶ精の歌を、闇の世界から迷い出たバンシーの叫びを、エレオノーアが繰り返す。堅固なドラゴンに対し、物理的な破壊を主とする類の魔法はたしかに効果が薄いだろう。だが、エレオノーアの呪歌による精神攻撃や、生命力や魔力を直接吸い取るルキアンのエナジー・ドレインに対しては、ドラゴンの誇る鋼の鱗の防御力も意味をなさない。彼らの攻撃は確実に効いている。
 二人の闇の御子による猛攻に、アマリアは己の目を疑った。魔力の使い手の力を彼女が読み誤ることなど、普通は無いのだが。しかしこれは、嬉しい誤算だ。
「勝てる……勝てるぞ。このまま《星輪陣》で攻め落とせば。イアラ、アムニス、頼む!!」
 なおもアマリアの呼び声に応えない水の御子イアラ。ところが、そんなアマリアのところに、エレオノーアからの心の声が響いてきた。
 
 ――イアラさん、でしたか? あの、イアラさん。返事してください。
 
 相手に聞こえているのかどうなのかも分からないまま、真剣に話しかけるエレオノーア。仕方なさそうにアマリアが苦笑いする。
 ――そうか、この娘に賭けてみるか。
 いわば結界内と外界とを結ぶ中継アンテナのような役割を果たしているアマリアは、エレオノーアの言葉がアムニスを介してイアラに伝わるよう、うまく手配をした。
 ――すごいです、見えていますよ! はじめまして、イアラさん。アムニスさん。あ、わたしはですね、エレオノーアという者です。おにいさん、いや、ルキアン・ディ・シーマーと一緒に、闇の御子、やらせていただいてます。
 どうやら、声だけではなく姿までも、エレオノーアとイアラたちの間で鮮明なイメージとして互いに伝わっているようだ。
 多彩かつ何に関しても常識を超えるアマリアの能力に、エレオノーアは驚きつつ、とても素直にイアラに話しかけている。
 ――イアラさん、時間がありません。お願いします。一緒に戦ってください。あなたの力が必要なのです。
 だが彼女の言葉も空しく、無言を通すイアラ。
 一息、口を閉じた後、エレオノーアは何の飾りもひねりもなく、ただ真正面から告げる。
 ――私みたいなお子様に指摘されるの、腹が立つかもしれませんけど……。イアラさん、はっきり言って、ひとつ間違っています。
 そしてエレオノーアは、とんでもないことを言ってのけた。
 
 ――《この世界》のために、《みんな》のために戦えなんて、誰もあなたに言っていませんよ?
 
 彼女の言葉に対し、無感情だったイアラの瞳に精神の揺らめきがはっきりと生じたのは、そのときだった。そこにエレオノーアの想いが堰を切ったように流れ込んでくる。
 ――わたしだって、別にみんなのために戦ってるわけじゃないです。でもわたし、絶対に勝ちたいんです!  あの竜に。そして、生まれもった宿命に。わたし自身に。こう見えてもわたしはですね、会ったことすらない誰かの亡骸と、天から降ってきた《聖体》というものから創られた、わけのわからない存在なのです。わたしは人間じゃないかもしれないですし、実は死んだままなのかもしれないですし、本当は、どこにもいないのかもしれないです。
 ――だけど、わたしが誰なのか、何なのかなんて、関係ないのです。わたしとちゃんと向き合ってくれる人にとっては、いま、目の前にいるわたしが問題なのだと。もし、わたしの本性が、実際には動く死体であろうと、魂のないぬけがらであろうと、悪魔の化身だろうと、ただの幻だろうと、それでもエレオノーアはエレオノーアなのだと。わたしのおにいさんは、きっとそうやって受け入れてくれていると思います。
 
 ――そして、わたしも、おそらく他の御子の皆さんも、あなたのことを同じように想っています。イアラさん。
 
 ――どうして。どうして私なんかのことを、そんなに……。
 初めて口を開いたイアラに対し、エレオノーアは少し怒りも交えた声で即答する。
 ――《なんか》じゃないですよ、イアラさん。簡単じゃないですか。あなたとわたしは同じだからです。《予め歪められた生》の苦しみを知っている、同じ光を瞳に宿した仲間だからなのです。
 エレオノーアの言葉に驚いたのか、感極まったのか、イアラは返答できず、頭を抱えて床に擦り付けるように、大きく俯いた。
 
 ――イアラさん。こうしている間に、おにいさんが力を溜めたようです。わたしたちの本気、見てくれますか。わたしたちの想いの強さを、この想いに嘘がないことを。
 確信に満ちた声で、エレオノーアが堂々と告げた。
 ――想いの力は、神竜の鋼鱗すら貫くのです。そして、わたしたちの戦いは……。
 エレオノーアの言葉をそこで継いだのは、イアラの隣に立つ水のパラディーヴァ・アムニスだった。
 
 その戦いは、まず自分自身のために。
 宿命を乗り越えて先に進むために。
 そして、同じ光を瞳に宿した者たちのために。
 
 イアラに寄り添っていたアムニスが、彼女の肩にそっと手を置いて告げる。
「わが主、イアラよ。ここで一歩踏み出すことは、止まっていた時間を超えて君自身が未来へと歩き出すこと。いま、共に手を取り合える仲間たちを守れなければ、君が心の奥で望んだ未来に続く扉は、永遠に閉ざされるだろう」
 エレオノーアもルキアンの背後に立ち、彼の両肩を左右の手で優しく抱いた。
「おにいさん。魂の記憶。覚えてますよね。御子が御子たる所以……人が人でないものと戦うための力、御子の怒り、人の子に与えられた《神に仇なし得る》力」
 エレオノーアの言葉の後、ただならぬ何かをグレイルが感知したらしい。
「な、何なんだ、この容赦なくヤバい魔力は?」
「に、に、逃げるところないわよ」
 おっかなびっくり互いにしがみつくグレイルとフラメアの声をよそに、ルキアンが、漆黒の髪と瞳、二つの闇の紋章をすべて発現させ、両手を高く掲げて構える。
 ――全力で撃つ。二つの紋章を同時に発動させれば、その力に飲み込まれてしまわないか心配だけど……今は隣にエレオノーアが一緒にいてくれる。できる気がする。
 彼の手の間に、白熱する光の玉が浮かび上がり、次第に大きさを増す。ひと抱えもあるほどの大きさになった光球の前方に、空中に闇の紋章が大きく描かれ、その先にまたひとつ描かれ、さらに増え、御使いの方に向かって連なってゆく。
「闇の力を……わたしの……おにいさんの……わたしたちの、闇の力を思い知れ!」
 エレオノーアの声に続いて、彼女とルキアンは二人で叫んだ。
 怒れる御子の力、その真の名前を。
 
「《天轟(イーラ)》!!」
 
 すべてが白い世界につつまれ、何も見えなくなる。視界が元に戻った後、何度か立て続けに閃光が広がり、御使いの竜が呻く、大地を揺るがすような苦痛にまみれた咆哮が初めて聞こえた。高熱で溶けたような大穴が開き、四頭竜の首の付け根一帯が吹き飛んでいる。御使いの姿勢が大きく乱れ、もはや体制を維持できず、横倒しに崩れ落ちた。
 
 その決定的な瞬間をとらえ、アマリアが叫ぶ。
「とどめだ、御使いに《絶対状態転移》させる余裕を与えるな! いまこそ《星輪陣》のもと、五柱の力を、想いをひとつに。イアラ、頼む!!」
 
【続く】
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