Joe's Labo

城繁幸公式。
というか避難所。移行か?
なんか使いづらいな・・・

週刊東洋経済

2009-09-25 17:35:12 | work
失念していた。

今週号の東洋経済・おすすめ経済書特集に回答しているのでご報告。

僕が回答したのは以下の三冊。

だまされないための年金・医療・介護入門―社会保障改革の正しい見方・考え方
なぜ世界は不況に陥ったのか 集中講義・金融危機と経済学
「失われた十五年」と金融政策―日銀は何を行い何を行わなかったか

「なぜ世界は~」は本誌にコメントが載っているのでそちらを。

「騙されないための~」については以前も少し紹介したが、世代間格差を正面から
取り上げた社会保障入門書だ。
年金や医療・介護といった賦課方式の社会保障システムに、一千兆円を超える隠れ債務が
潜む事実を冷徹に述べていく。
本書を一読すれば、賦課方式は既に限界であるということがよくわかる。
今手を打たねば、真の悲劇は30年後にやってくるだろう。

「失われた~」については、ちょっとフォローがある。
本書はとても良い本だ。第一線のバンカーとして、現場で90年代から金融行政を
経験してきた著者による総括であり、論点もクリアに提示してくれている。
一般読者にも幅広く読ませる内容である。

が、この本。
08年の11月末という微妙な時期に初版が出ており(08年アンケートの締め切りは12月頭)
見事に忘れられた悲劇の本でもある。
というわけで、個人的に推薦しておいた。
まあ、やっぱりランキングには入らなかったけど。

そういえば同じ著者が今年、こんな新書を出している。
金融危機にどう立ち向かうか―「失われた15年」の教訓 (ちくま新書)
ほぼ同じテーマなので、こちらを読むのもいいかもしれない。