独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

絶滅危惧種なお仕事

2010-08-21 | 広告
「もう食えないかもしれない」「このままだと絶滅」と言われる産業に着目し、現状をレポートし、必死に活路を見いだし、しぶとく?生きている人や職業をレポートしている何とも刺激的なタイトル、ネーミング「絶滅危惧種なお仕事」。その連載第1回目がナントきもの業界、そして和裁士。20年前には6,000人いた日本和裁士会の会員。いまや1,700人しかいない。理由は仕事が激減している中で、海外縫製が増え、さらに減り、「儲からない」から。もはや絶滅危惧種の1つとして名誉ある?1回目の連載。
そんな危機的な状況の中でデパート、呉服店、問屋などの下受けでは活路がないと、「とにかくお客さんの顔が見えるところに出て行かなきゃ、」と2003年に店舗をオープンした上野さん。「数字だけで縫っていても、実際にはお客様の細やかな体格の違いが有り、その体格や体型を活かした仕立てで、素敵なきものが出来る」とはいえ、最初の2年は閑古鳥が鳴く状態だったが、そのうち「ホームページを見た」とお客さんが来るようになり、今は個人客だけでビジネスが成り立っている、という。最近はより長くきものを着たいという人も増え、「お客さんの顔が見えるので、仕事が前より面白くなった」とは店主の言葉。先月家紋の取材をしたときも、お客様との間に入る呉服屋さんや問屋さんが、どうも勉強不足で、きもののことに精通していないので、「お客様の言うとおり」で、おかしなコトが多々生じているらしい。紋屋さんや仕立屋さんが持っているノウハウや知識、技が発揮できない。「お客様の顔が見える」ことも大事ですが、「下職さんというか、職人さんの仕事を勉強しないと単なる宅急便屋さんになってしまいかねない.互いの顔が見える、見るはビジネスの原点だと改めて感じさせられます。

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