独り合点(ひとりがてん)

きもの業界をステージとした、ビジネスと生活スタイル、および近況。

所変われば

2009-05-13 | きもの

最近冠婚葬祭のお祝いの仕方に興味を持って本を読み始めていたこともあって、先週京都の呉服屋さんと冠婚葬祭や贈答のしきたりに話が及び、所変わればで、随分としきたりが違うのには驚かされました。例えば京都。「おため」「うつり」「道づれ」という習慣があるそうです。これはご祝儀をお渡しした時に、お祝いをもらった側はお祝い金の約1割の金額を、封筒に入れてお返しするのだそうです。喜びごとが「移るように」という、喜びを分かちあうことから「うつり」という名前になったようですが、他にも良縁が続きますようにという意味合いがあるそうです。また結婚の場合、お祝い金は式場ではなく自宅にお持ちするのが普通なので、大安の日は午前中お伺いするそうです。当然花嫁花婿の実家も大安の日は待機していることになります。一緒にいた問屋さんが、東京の取引先の新築祝いにお祝いを持参した時、「おため」がなかったので、そういうしきたりはないのですかと聞いて、初めて京都独特のしきたりと知ったと懐かしそうに語っていましたが、私も初めて聞いたしきたりでした。