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日本賃金学会で、自律分散型組織の人事制度を発表しました

2018-11-22 17:39:22 | 組織開発・社風改革
こんにちは。(有)人事・労務 社会保険労務士の畑中です。

11月10日(土)に、日本賃金学会で、
「自律分散型組織への移行と賃金体系の方向性」
というタイトルで、発表をさせていただきました。



日本賃金学会は、大学の教授や研究者、元厚生労働省の官僚の方々などが
会員で、日本の賃金のありかたについて、いろんな発表・議論が
行われる場です。

私も10年以上前から会員にさせていただき、
今回の発表は2回目でした。

今回私が発表したテーマは、最近注目されてきた「ティール組織」のような
一人一人が自律的で自由な働き方を取り入れている企業が
どのような賃金制度や人事制度を導入していくべきかという
かなり、新しい事例や考え方についての内容でした。



・賃金テーブルはない
・評価はランキングをつけないノーレイティング
・働く場や時間は自由
・給与は皆の話し合いで決める
・成人発達理論の基づいた等級基準

といったことが、これまで長く日本の賃金にかかわってきた方々に
受け入れられるのか、かなり不安でした。

ただ、身近に2つの事例があり、その会社が実際におこなっていることを
私たちなりの解釈で、理論づけた発表だったので
「今、実際におこっていることをどう受け止めるべきか」というつもりで
いろんなご意見(ご批判?)をいただこうというつもりで
思い切って、事実そのままにお話をさせていただきました。

結果としては、いくつかの発表の中でも、一番
注目をしていただき、多くのご質問をいただけました。

多かった意見は、
「そのような組織やしくみは、特別な会社でしかまだ運用できないよね」
「一定の業種にしかあてはまらないのでは」

といったものです。

確かに現時点では、日本の多くの企業に適用するものではありません

ただ、企業が抱える課題の在り方、私たちの社会事態の変化、
働く人の意識の変化、などは、ここ数年急激に変化してきています。

ピラミッド型組織がスピーディーでグローバルな今の時代に対応できなくなって
来ているのも事実で、
新しい組織の在り方を模索しなくてはいけないのは間違いないです。

私は、今から5年のうちに、かなりの会社が「自律分散型」組織へと
移行していくと考えています。

「自律分散型」といえば、フラットで、一人一人がドライな働き方をするような
印象を持つ方も多いようですが、
実際はその逆です。

一人一人の個性を生かし、強みを伸ばして弱みを補うためには
周囲の協力が必要です。
これまでの組織以上に、お互いの関係性を強め、信頼をしあうことが
必要になります。

そのような組織風土を作ることを組織開発といいますが
この組織開発を進めていくことが安心できる職場をつくることになるのです。

今回発表した内容は、この「自律した個人が安心して働ける場」ができたときに
最もマッチする制度、といえると思います。

発表内容はこちらで公表しています。
ご興味のある方は、ぜひご覧ください。
https://www.jinji-roumu.com/jinji/

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