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新古今和歌集の部屋

新古今増抄 巻第一 有家 白露綜春 蔵書

 

 

 

 

 

 

 

一 藤原有家

一 青柳の糸に玉ぬく白露はしらずいくよの春かへぬらん

増抄に云。糸と云より、へぬらんといへり。糸をへるに

年へぬるをえんにいへり。年久しくかゝるを

みると云心と、又はかゝる面白事はいく年かゝりて

いでかしつるぞとの心となり。しら露しらず

とかさね詞の体也。又の心は扨もおもしろき

事かな。さだめてむかしより年をふりて

有べきか、きかぬ事よとおどろきたる心也。

とぞ。神代もきかずとよみ、おちこち人の

みやはとが・ぬとみし、こゝろ有となり。

 

頭注
○露 大載礼云。
陰陽之氣也。夫
陽氣勝則凝
為霜雪陽氣
勝則散爲雨
露。
 
 
※玉ぬく白露は 玉ぬく白露のの誤字
 
※神代も聞かず
伊勢物語百六段
昔男、みこたちのせうえうし給ふ所にまうでゝ、たつた川の邊にて、
 古今
ちはやぶる神代も聞ずたつた川からくれないに水くゝるとは
 
※遠近人の見やはとが・ぬ
伊勢物語八段
むかし、おとこ有けり。京やすみうかりけん、あづまのかたに行て、すみ所もとむとて、友とする人、ひとりふたりして行けり。しなのゝくに、あさまのだけに、けふりのたつをみて
 新古今
しなのなるあさまのだけに立けぶりおちこち人のみやはとがめぬ
 
※大載礼 大戴礼の誤字
大戴礼 大戴礼記(だたいらいき)は、漢代の儒者戴徳が、古代の礼文献を取捨して整理した、儒教関連の論文集である。
単に『大戴礼』(だたいらい)と呼ぶ場合もある。なお「大戴」は「ダタイ」と呼ばれることが多い。本書の内容は、礼に対する論述(記)であるが、体系的なものではなく、雑多な論文の集まりである。全13巻85篇であったが、現在ではその過半が失われ、40篇のみ現存している。
大戴礼巻五 曾子天円五十八
陽氣勝則散爲雨露、陰氣勝則凝爲霜雪
と若干異なっている。
 
 
 
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