Jazz-Rambler

Jazzの世界をぶらぶら歩き回る日記

CHIKO with ぱくよんせ★学芸大学珈琲美学

2018-07-27 20:23:47 | JAZZライブ



2018年7月27日(金)
■学芸大学珈琲美学
■CHIKO(vo)、ぱくよんせ(pf)
※遅れての投稿になります。すみません長文です。

ぱくさんが以前金沢に行ったときの話(★ぱくさんのコメント)
「金沢に演奏に行った時にたまたまRIVERSIDEに立ち寄ったらCHIKOさんがライブをしていて一曲だけ聴けました。そりゃもう衝撃でしたよ。なんと素晴らしい歌手かね!何もかもが凄い!」
・・ということで、ぱくさんがこの素晴らしい富山の歌姫「CHIKO」さんを呼んでこの日のライブを。
この日、チコちゃんはアフリカの生地でお母様の手作りのおしゃれなワンピース、方やぱくさんはニューヨークで買ってもらった中国製?のスイカ柄のシャツでWatermelon Manのいでたち。

さてライブ。まずは軽くJazzスタンダードのユビソ。軽く歌っていますが、そのパワー漲るボーカルパンチを一発くらいましたぁ。
チコちゃんは富山ではジャンルにとらわれないいろんな曲を歌っているようで・・たとえば・・と軽く口ずさんだのは民謡・・んん~んこれは ♪越中おわら節 やね!
そして2曲目からはポップスのスティービー・ワンダー、Jazzスタンダードと続いたが、お客さんすべてがチコさんのパワフル、ソウルフルがボーカルに魅了され、またぱくさんとチコちゃんの絶妙な掛け合いMCに大笑いとめっちゃ楽しいライブに。チコちゃん「富山から来ていがった!!」
チコちゃんのボーカルは、たとえれば排気量1500ccの乗用車と2000ccを超えるスポーツカーの違いって感じかな。軽くふかしただけで、スムーズなパワーがすぅっと出せるボーカル。





チコちゃんのお母さんは富山県魚津出身の人形作家。お父さんはアフリカ・コンゴ人のミュージシャン。このお父さん実はすごい経歴。1983年にあの渡辺貞夫さんのバンドメンバーのオーディションをケニアで受け選ばれて富山の太閤山ランドのオープニングコンサートをしたそうな。その会場にチコちゃんのお母さんが居たのが出会いだったそうで、すぐにケニアに単身で2年居たようです。

2nd-set 最初の曲は、ぱくさんとチコちゃんが2年前に初めて出会ったときに一緒に演奏した曲 ♪Summertime 。その演奏の後にぱくさんがチコちゃんに東京に呼びますよと言ったことが今回実現したんですねぇ。

つづいてチコちゃんがすごい好きな曲と言って始まった ♪I Wish You Love 。演奏後、ぱくさんが・・・放・心・状・態・・・に・・。ぱくさん曰く、「素晴らしい歌手と共演するといい意味で凄い疲れるんですよ・・すばらしい歌手って、“あぃ”っという一言だけでその中にたくさんの情報が詰まっているんです。ピアノはそれに匹敵する音を出さなければいけないんですよ、だからすごく集中するんです・・今みたいな密度の高いバラードを演るとね・・・ほぉぉ~っていう感じ、のび太がテストの点が悪くて帰ってきたみたいで・・ドラえも~ん・・・って感じみたいな」




つづいてお客さんからのリクエスト♪Fly Me To The Moon を熱唱。

そして次はこの日来られていたチコちゃんのパパが登場。ピアニストとして来日でしたが、今はパーカッショニストとしてご活躍。そして劇団四季の初代のパーカッショニストとのこと。これまた凄い。“今日せっかく来てくれたし、なんか一緒にやらんまいか” ってことで・・お二人で会いのデュエット。曲はアフリカの古くから伝わる曲で ♪マライカ。天使という意味で、お金がなくて結婚できない男の人が切ない気持ちを歌った曲。ん~んこの親子お二人の愛のハーモニーに感動・・涙もので素晴らしい。





そしてチコパパがソロでもう一曲 ♪What a Wonderful World 素晴らしい愛溢れる歌声にまたまたまた感動でしたぁ。



チコちゃんが小さい6才頃からクラッシックピアノを習っていて、チコパパはクラッシックは大嫌い(コンゴはベルギー・白人の植民地だったから・・)。16才頃にジャズ弾いてと聞いたらチコちゃんはジャズ難しいから弾けない・・と言っていたチコちゃんが、今日このライブでパパの前で堂々とジャズを歌っているのを聴いてパパさんとても感動していましたねぇ。またまた涙でしたぁ。

続いてはよく日本語で歌われる ♪コーヒールンバ。でもチコちゃんは「日本語で歌うのがメジャーな曲ですが、すみません私日本語をしゃべれないので・・・富山弁しかしゃべれないので・・・(笑)この歌詞をスペイン語で歌います」そして歌が終わったあと突然ぱくさんが日本語で「むかしアラブのエライお坊さんがぁ・・」と井上陽水のキャラで歌い出し大うけ爆笑。

最後の曲はじっくりと ♪Georgia On My Mind を熱傷で拍手喝采。アンコールの手拍子がお店に鳴り響く。

チコちゃん、歌を歌い始めて10年になるそうで、18才のときに富山のすごい山の中で歌手になりたいと言ったら「こんなとこにおってもダメや、タヌキしかおらんよ」、「東京でも行きな」といわれて、調べて東京・池尻にある「メーザーハウス」に入校。学校ではPSY・SのCHAKAさんについて2年間勉強。まったく歌もカラオケも歌ったこともないチコちゃん。最初は緊張で声も歌詞もわからないところからレッスン。

あるとき初めて先生に褒めてもらって、「プロのシンガーになることはどういうことかということを教えていただいた・・・。皆様からお金と時間をいただいて、お金はお返しすることができても時間はお返しできない・・そんな大切な一生に一度しかないこの時間をいただく・・来てよかった・・いい時間を過ごせたと思っていただくのがプロの仕事だと・・・。

チコちゃん、自分がうまくなることは考えていたけどそこから気持ちを変えて歌を歌い始めて・・メーザーハウスを卒業するころに先生が「私のライブで歌いなさいよと言ってくださった・・」チコちゃんは生まれて初めてお金を払ってきてくれたお客様の前で歌うことですごくプレッシャーの中で歌った・・。それがあっていま歌を歌い続けている。

その時のプレッシャー・緊張の中で歌った曲 ♪Desperadoをアンコールにお応えして歌います・・・。

・・と感動的な話のあと、ぱくさんが「・・・そうやったんですか・・これ・・いますごいオチがあるんですけど・・・・・この曲アンコールにしようと言ったのはボクなんです・・」(チコちゃんもビックリだったようで)、ぱくさん、「やっぱり通じるものがあるんですねぇ・・と感慨深く・・いいところをもっていかれましたぁ。

しっとりと当時震えながら歌った自分を想い出しながらこの曲を歌うチコちゃんのメロディを聴きながら・・・感動のシーンでしたねぇ・・・。またまたウルウル・・その熱唱に店内は感動の渦でしたぁ。

いやぁぁぁ・・こんなライブは初めてかなぁ・・・。感動・笑い・涙ありの素晴らしいライブ・・・ありがとうございました。

■Set List
1-1. You'd Be So Nice To Come Home To
1-2. For Once In my Life / Stevie Wonder 1-3. Too Close For Comfort 1-4. Overjoyed / Stevie Wonder 1-5. Nica's Dream 1-6. Bye Bye Blackbird

2-1. Summertime
2-2. I Wish You Love
2-3. Fly Me To The Moon
2-4. Malaika
2-5. What a Wonderful World
2-6. Moliendo Cafe (邦題:コーヒールンバ)
2-7. Georgia On My Mind
enc. Desperado

■CHIKOプロフィール
父はアフリカ人ミュージシャンの、B.Bモフラン
母は富山県魚津市出身の人形作家、松本昌子。
高校 卒業後、音楽学校メーザーハウス、ヴォーカル科でCHAKA(元PSY・S)の指導を受ける。
父の母国コンゴ民主共和国に伝わる民謡などをベースにしたアフリカ音楽を中心に、ジャズ、ソウルなどのピアノの弾き語りで活動をはじめ、富山県内はもちろん県外でもコンサート活動を行い、彼女のパワフルな歌声で多くの人を魅了し続けている。
また歌手活動以外にも、富山に暮らす外国人に向けて「暮らしやすい富山」のセミナーや、富山と父の母国アフリカとの架け橋になりたいと、国際交流イベントも積極的に企画している。