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愛大将棋部雑記

日々の日記。いわゆる雑記。当番の人は書くよーに。書かないと・・・・(¬ω¬)ニヤリ

2021中四国オンライン交流戦振り返り まきばおー

2021-05-25 16:52:05 | 雑記

こんにちは、まきばおーです。

遅くなりましたが、5月2,3,4日に開催した中四国オンライン交流戦の振り返りをしていこうと思います。

本大会は僕を中心とした中四国三役+運営理事による主催・運営でした。
運営の方については僕個人のnoteに色々書いてます。頑張って見つけてください。

 

今回振り返るのは個人戦。

僕は理事長権限の元、予選免除でしたので本戦からのスタートになります(※連盟の理事長・会計・書記は予選免除という規約がある)。

本戦のトーナメント表はこんな感じ。

画像

僕の名前は左下の下から5番目にあります。

ということで初戦は岡山理科大学の弓立さん。
戦型は弓立さんの先手中飛車に対して、僕は角道不突き左美濃超速を採用。超速の定義を知らないのでこれを超速と言っていいのかは知りません。

この後結局34歩と角道を開けて銀冠にまで発展させていくことになるのですが、先手はその間に積極的に57銀→56銀と右銀も使って攻めに厚みを持たせてきます。そして先手が動いてきたのが以下の図。

居飛車側が囲いの差で有利を取っており、後手番としては十分すぎると思っていたところで突然の仕掛け。
同歩は74歩、同銀は同銀同歩74歩でダメなので84飛の一手。そこで78飛を読んでいましたが、本譜はシンプルに74歩同飛75歩と先手が丸く収めようと言ったところ。

しかしこれはチャンス。75歩を打たれなくても75銀とぶつけていこうとまで考えていたのでこれは取る一手。そこで65銀直の順を考えましたが、本譜は素直に75同銀同飛と進んでいきました。
・玉形差で居飛車に分がある
・右銀が捌けている(桂馬も捌けそう)
・先手からの攻めが無さそう
という観点から、この辺で優勢を意識し始めました。

その後は終盤で少し受け身になってしまう場面がありつつも、危なげなく優勢を押し切っての快勝となりました。

これでbest16に進出し大会最終日に残ることができました。

 

 

 

 

 

次の日の初戦で中四国学生名人にボコボコにされたんですけどね。

 

ということで超簡単ではありますが振り返りでした。

 

 

noteにも書きましたが改めて、
大会参加者・観戦者の皆様、本大会を大きなトラブルなく終えられたのは皆様のご協力のおかげです。本当にありがとうございました。

大会内容だったりオンライン開催についてだったり中四国地区そのものだったりについて、私個人としても理事長としても色々思う所はありますし、OBの方や参加者の方からいただいた多くのご意見・ご感想はできる限り目を通しています(ツイート等含)。多分皆さんが思ってるよりかは割と真面目に色々考えています。知らんけど

 

秋の大会がどうなるかは全く決まっておりませんが、特にOBの方々には温かい目で見守っていただけると幸いです(でもこうしたほうが良いんじゃないかみたいな意見はドシドシください)。

 

以上、自戦記+大会ご協力ありがとって感じでした。
1時間でサクッと書いたので厚みはありませんが、ここまで読んでくれてありがとうございました。

 

 

 

 

P.S.
参加者誰もこういう大会振り返りの雑記書いてくれなくて寂しいです。


秋中四や十傑戦、その他諸々振り返り(今更)

2021-03-06 06:33:51 | 雑記

こんにちは、まきばおーです。如何にもウマ娘やってそうな名前ですがやっておりません。
早くアマレンの記事書かなきゃなんだけど手が動かねぇ~!

 

 

学期末ですし、何か振り返り系の雑記でも書こうかな~と思いキーボードを叩いています。
僕が愛用しているキーボードは東プレのREALFORCE(テンキーレス)です。キーボードを少し齧ったことある人なら誰でも知ってる超有名キーボードで、静電容量無接点方式という仕組みが採用されています。指が疲れにくく、タイピングが苦にならないので、情報系の方だったりライターの方だったりのキーボードを1日中叩いている日が珍しくない方は是非ご検討ください(少し値段は張るがメンブレンやメカニカルとは全然違う、PC周りで一番重要)。

 

 

と謎のダイマをしたところで、2020年11月下旬~12月頭にかけて行われた第103回中四国学生将棋大会(通称秋中四)について軽く振り返っていきましょう。棋譜とかはっつけるのめんどくさいのでなんとなくな感じでゆるくいきます。

対面とオンラインで行われた103回秋中四、成績としては団体で愛大は2位、個人で僕が4位で十傑戦(全国大会)出場、ベスト8にも僕以外の愛大勢が2人入ることができました。
通常開催に比べて個人戦の参加者数が少なく、棋力の高い人でも出場してない人が多数いて、強敵と当たる回数が少なく済んだのが影響したのでは?というのが本音ですが、全国大会に個人で出るというのは種目問わず人生で初めてでしたので素直にうれしかったです。

 

そんなこんなで迎えた十傑戦。諸事情あって愛大は団体の方でも全国大会への出場権を持っていたのですが、大学からのストップがかかり部員で話し合った結果、泣く泣く辞退することに。
個人的には、自分を強くしてくれた先輩方ともう一度(愛大は2018年秋中四を優勝し、同年冬の王座戦に出場)全国で戦いたいという思いがあったため、王座戦出れないのなら十傑戦は大学の判断にかかわらず辞退するか・・・とかも考えていました。いやすぐ思い改めたんですけどね。

十傑戦は正直歯が立ちませんでした。最初っから「場違いなとこに来ちゃったか~」って感じてましたが、それでもやはり強い方々相手に全力で将棋を指している時間はとても楽しかったです。
2年前の王座戦と同じような感覚で、結果は全敗だったものの良い経験になったと思います。
自分がそれなりに成長できたのは、2年前に王座戦に出て刺激を受けたことが大きいと思っているので、今回も良い刺激として今後の結果に結びつくと良いなあとか考えています。

 

 

 

と、短いですがこのくらいで()

早く対面で将棋を指せる環境が戻ってきてほしいな。

 

 

 

P.S.

新入生もこの雑記読んでそうなので。

前部長で、4月からは中四の学生将棋のちょっとした役職やる、4月から4年生のマキバオーと申します、以後お見知りおきを!
将棋部の雑記を読んでいるということは少なからず将棋に興味があるんだろうけど、「棋力に自信が無いから入部は辞めとこかな・・・」とかはもったいないぞ!()

僕は浪人の夏くらいに将棋初めて(おかげで第一志望は落ちたけど())、なんやかんや学生生活はずっと将棋してたらそれなりに強くなれたし(もっと強くなりたーい!)、僕よりもっと成長速度が速い人だって沢山見てきたし聞いたことあるし、新しい趣味に将棋はもってこいだ!

てことで、一緒に将棋を楽しんでくれる新入生を個人的には期待してます。

 

 

以上、まきばおーでした!

部員の誰か新歓雑記書けよな!(人任せ)


中四国オンライン交流戦 個人戦1日目 ~部長編~

2020-10-07 00:13:07 | 自戦記

おはこんばんにちは、部長のマキバオーです。

前回の中四国オンライン交流戦 団体戦に引き続き、個人戦について書いていきます(めっちゃ遅くなりました)。

今大会の個人戦、結果から言うと4位という望外の成績となりました!
これは部内でも鼻高々・・・!かと思いきや、部内には1位と2位がいました、わけがわからん

 

てことで個人戦振り返っていきます。

昨春中四では本戦トーナメントで、前秋中四では個人戦予選の初戦にて徳島大学の大谷さんにボコボコにされた苦い記憶がありますが、めでたいことに大谷さんは学部を卒業されましたので今大会そのような悲劇は起こりません。さぁ気分良く振り返っていきましょう!

 

予選第一局のお相手は鳥取大学3回生の吉田さん。
この対局だけ棋譜を保存し忘れてしまったのですが、戦型は(たしか)角換わりでした。中盤の入り口でこちらから仕掛けましたが、その中で読み落としがあり一気に劣勢に。ヒィヒィ言いながら受けていたらお相手にもついに読み抜けがあり形勢がこちらに。その後は危なげなく押し切りました。

 

予選第二局のお相手は、これまた鳥取大学3回生の伊藤さん。
戦型は後手の伊藤さんによる四間飛車に対して銀冠を組んでいきました。
こちらの銀冠を見た伊藤さんは駒組を工夫してきます。

82銀~62銀と金無双のように駒組を進めてこられました。後に84歩~85歩としてきたり、41飛~81飛などと地下鉄飛車をしてきたりするのかなと考えていたりいなかったり。84歩~83銀~32金~41飛~81飛としてくる形は銀冠穴熊対策としては有名な形の一つですが、もちろん対策をしています。実戦経験は少ないのであまり自信はありませんが、そのような展開へと直行するのはなんとかなるかなとか思いながらも、玉頭戦になるのは避けられないため、銀冠を組み始めたのが早すぎたのかなあと、この時点で指してる間は反省気味です。萎えぽよ~。

その後玉頭と角のラインを生かして攻め込まれましたが、途中で2枚替えに成功。優勢を築きそれを維持しながら終盤へと向かいます。
終盤はだいぶ怪しいことをして途中で評価値が一瞬互角に戻っていたり相手に触れていたりもしましたが、なんとか勝ち切りました。よかった(ヨカッタ)。

 

ということで2局とも怪しいところはありながらもなんとか無傷の2連勝で予選抜け。前日の団体戦から続いて5連勝です!

 

愛大勢は6人が予選突破と素晴らしい結果を残しています!

そして運命のトーナメント決定。シードに入れなかったのは残念沢山指せるからラッキーですね!
勝てばベスト16ということで気合が入ります!

 

さてと、僕の対局相手は・・・

 

 

なんで同士討ちやねん

いやしゃーない、ここは先輩としての威厳を見せてなんとかするしかない。

 

 

 

 

泣きそう。

 

 

 

 

 

てことで振り返っていきます。レッツ部内戦。

後手が僕です。
戦型はノーマル三間飛車 対 居飛車銀冠

振り飛車も銀冠に組んでくるのかなと思いながら駒組を進めていたら、先手の次の手が面白い構想でした。

38飛!
何もしなければ35歩から棒銀のように攻めが決まります。

居飛車としてはその後角頭を攻め続けられるのは嫌ということで、角を捌くための64歩。
以下
6四歩(63)   ( 1:30/00:03:08)
3五歩(36)   ( 0:07/00:03:57)
3五歩(34)   ( 0:02/00:03:10)
3五銀(46)   ( 0:02/00:03:59)
6五歩(64)   ( 0:01/00:03:11)
3四歩打     ( 0:13/00:04:12)
6六角(33)   ( 0:13/00:03:24)
4八金(49)   ( 2:05/00:06:17)
8六歩(85)   ( 0:36/00:04:00)

と進んだ局面が以下の図。

この86歩は疑問手。
先手に歩を渡してしまうと25歩からの玉頭攻めが気になるため、
ここは大人しく62飛などと回っておくのが無難だったと思います。

しかし疑問手を指したら疑問手が返ってくるのが学生将棋(偏見)
ここで86同角とされました。
99角成があるため、これは少し居飛車が良くなったのかな~って感じでしたが、正直何もわかりません。ただ86同角に代えて86同歩 77角成~86飛は25歩がめちゃくちゃ気になります。そうなったら気合で12銀と引こうと思っていましたがだいぶ怪しい。

86同角以後は下記のように進みました。
9九角成(66)   ( 0:13/00:04:13)
7七桂(89)   ( 1:43/00:08:53)
8六飛(82)   ( 2:19/00:06:32)
8六歩(87)   ( 0:04/00:08:57)
7七馬(99)   ( 0:01/00:06:33)
6一飛打     ( 1:16/00:10:13)
6四角打     ( 0:19/00:06:52)
4六銀(35)   ( 0:43/00:10:56)
4四歩(43)   ( 1:02/00:07:54)
3六銀(27)   ( 0:38/00:11:34)
4五歩(44)   ( 0:08/00:08:02)
4五銀(36)   ( 0:02/00:11:36)
4四歩打     ( 0:01/00:08:03)
3六銀(45)   ( 0:05/00:11:41)
3四銀(23)   ( 0:48/00:08:51)

で局面図はこんな感じ。

前局面と見比べると、飛車が61に打ち込まれてはいますが、34の拠点が外すことができたのが大きいのと桂香の駒得となっているため、この時点では居飛車有利~優勢を意識していました。

64角は角を持ったらすぐに打ちたかった角です。28の逃げ道を塞げば先手玉は一気に狭くなりますし、本譜のように35で威張っていた銀が46に引くのは、ピッタリにも見えるものの25歩からの攻めが無くなるのでそれだけで大きな価値があります。

上図で先手の指し手は55歩と角と馬の道を止めに来ましたが45歩と突き違えていきました。自玉の近くで駒がぶつかるのは怖いですが、それは先手も後手も同じことですし、こちらは馬道さえ通しておけば自玉は安全だろうという考えです。

上図以降の指し手は以下の通り。
5五歩(56)   ( 0:23/00:12:04)
4五歩(44)   ( 0:20/00:09:11)
4五銀(36)   ( 1:27/00:13:31)
4五銀(34)   ( 0:03/00:09:14)
4五銀(46)   ( 0:33/00:14:04)
3三歩打     ( 1:47/00:11:01)
8一飛成(61)   ( 0:26/00:14:30)
2七桂打     ( 1:22/00:12:23)
4九玉(39)   ( 1:13/00:15:43)
8六角(64)   ( 0:05/00:12:28)
5八金(48)   ( 0:57/00:16:40)
6七銀打     ( 1:25/00:13:53)
5七金(47)   ( 0:42/00:17:22)
4七香打     ( 1:14/00:15:07)
4七金(57)   ( 0:58/00:18:20)
5八銀成(67)   ( 0:04/00:15:11)
5八飛(38)   ( 0:02/00:18:22)

で局面図は下図。

64の角は86から覗いて活用できました。
先手は23香からの強襲が最後の切り札として残っていますが、変に駒を渡さない限り後手玉がすぐに詰んだりすることは無さそうです。

さて後手の僕はここらへんでもうケリを着けに行きたいと考えていました。

ここでのソフト推奨手は68馬!(評価値は-3000点で後手勝勢)なんか筋の悪そうな手なんですが・・・ちゃんと読んでいけばなるほどな手です(ソフトの読み筋はここでは割愛)。

もちろんそんな手は見えないマキバオー。
「飛車持てば早そうだな~」とのんきに考えていた僕はここで悪手を放ちます。

 

59金!

う~ん、悪手!w

取ってくれれば寄りですが、もちろん38玉と逃げられてしまい、一気に先手玉が遠くなってしまいました。

評価値的にはまだ後手有利なものの、3000点を超える勝勢から1000点を切るほどまで下がってしまい逆転ムードが立ち込めます。

58金と飛車を拾うくらいですが先手は待ってましたとばかりに23香と最後の攻勢に出てきます。

寄せられたら負け。凌いだら勝ち。ただそれだけの勝負です。

前局面図以降の指し手は以下の通り。

3八玉(49)   ( 0:07/00:18:29)
5八金(59)   ( 0:02/00:15:18)
2三香打     ( 0:22/00:18:51)
2三金(32)   ( 0:51/00:16:09)
3一銀打     ( 0:31/00:19:22)

一見普通の銀打ちに見えますが・・・これが先手痛恨の悪手!

本譜12玉で後手玉への寄りがなくなってしまいました。

31銀に代える手としては35桂でした。金が逃げれば23ぶち込んで先手勝ちなので34香や41歩で受けますが、本譜よりはだいぶアヤがつきそうです。

上図以降12玉27玉と先手も一旦自陣に手を戻しますが、なにしろ後手玉がとても遠いためここで勝負あり。

上図以降の手順は以下の通り。

1二玉(22)   ( 0:45/00:16:54)
2七玉(38)   ( 0:40/00:20:02)
5五馬(77)   ( 0:27/00:17:21)
4六歩打     ( 0:22/00:20:24)
4九飛打     ( 0:55/00:18:16)
4二銀成(31)   ( 0:09/00:20:33)
4二銀(53)   ( 0:55/00:19:11)
3二銀打     ( 0:54/00:21:27)
2九飛成(49)   ( 0:52/00:20:03)
2八桂打     ( 0:27/00:21:54)
3五桂打     ( 0:51/00:20:54)
3六玉(27)   ( 0:35/00:22:29)
2七銀打     ( 0:10/00:21:04)
3五玉(36)   ( 0:15/00:22:44)
3四香打     ( 0:23/00:21:27)
3四銀(45)   ( 0:03/00:22:47)
3四金(23)   ( 0:06/00:21:33)
 投了         ( 0:08/00:22:55)

投了図は下図参照。

なんとか勝ち切りることができ、後輩に先輩としての意地を見せつけました!(途中で詰みを逃している顔)

 

ということで、交流戦とは言えども将棋人生初の中四ベスト16、2日目へ駒を進めることができました!

 

さて、2日目でマキバオーはどんな戦いを繰り広げ、どこまで勝ち進むことができたのか・・・(あれ最初にネタバレしてたような)。

 

 

 

この次も、サービスサービスぅ!


中四国オンライン交流戦 幹事編

2020-09-25 20:06:24 | 自戦記

こんにちは。個人戦は予選敗退してしまったので、団体戦の1局を取り上げていきます。

広島大学のEさんとの一戦で、相振り飛車になりました。※後手が僕です

この辺りでは5五歩と突いて位をとる手が有力でした。先手陣は悪形で

金銀が壁になっているのが痛いです。しかし、7二玉 6八金 6二金 6五歩と進み、5五歩と指したのが悪手。同角ととられて何とかなると思ってましたがどうにもなりませんでした。

紆余曲折を経てここまで進みました。先手有利ですが、駒効率の高さでは後手が勝ってます。ここから 6六銀 5九香 7五銀 4六歩 同銀と進みました。5六歩で銀挟み出来そうですが、7六銀 4七歩 7四飛があるので簡単にはとられません。実戦はここから受け間違いがあり逆転しました。力戦は指してて楽しいのがいいですね。

最後に愛大団体戦準優勝、個人戦優勝、準優勝、ベスト4おめでとうございます。僕も上位に入れるよう強くなりたいです。三日間お疲れ様でした。


中四交流戦決勝 (稲田対西村)

2020-09-23 12:02:54 | 自戦記

 こんにちは、副部長の稲田雄飛です。 
連休中に行われた中四交流戦について振り返りたいと思います。今回は個人戦決勝について書きたいと思います。時間のある時にそれまでの対局についても振り返りたいと思います。   

 自分でも信じられなかったのですが、なんと個人戦決勝に進出することができました。対戦相手は西村先輩ということで、大勢の人が見ている中で部内戦をすることとなりました。

 西村先輩が雑記で述べられていたように、(部内でもネタにされてるので触れたくなかったですが笑)愛大将棋部には稲田攻めと呼ばれるものがあります。名前の通り僕がひたすら攻めるだけです笑。わざわざ名前がついたのには理由があります。一言で言うと成立してないからです。  

 稲田攻めがどのようにして生まれたかを僕の将棋人生(めっちゃ短いですが)とともに書こうと思います。対局については次の段落に書くので、興味のない方はこの段落は飛ばしてください。高校の時二段 の友達がいて、8枚落ちで負けたところから僕の将棋人生がスタートしました。1年間ボコられながら指し続け、追いついて二段になったまでは良かったのですが、指導者がおらず、棋力が並んでしまったことで無理攻めが矯正されることがなくなりました。ところが流石は愛大将棋部の先輩方、独特の攻め筋に最初は面食らっていましたが、大した狙いがないことに気付くとしっかりと咎めてくださりました。こうして稲田攻め=成立しないという1つの方程式が成立しました。始めは、強い先輩に囲まれ、1年間挑み続けて追いつこうと思いましたが現実はそこまで甘くはありませんでした。そこで「稲田攻め」を封印し、棋風を一度壊して新たに作る作業を1年の終わりごろから始めました。初めは前より弱くなりとても苦しかったですが、3年生の頃には四、五段くらいになりたかったのでプロの将棋を見たり、floodgateを見て斬新な攻めを吸収しようとしました。また、お互いに手がない時は攻めて来られないというごく当たり前のことに気付き、手渡しをしては潰されるというのを繰り返し、成立条件を模索しました。予想していたより早く、夏休みの終わり頃に新たな棋風ができつつありました。

  お待たせいたしました(待ってないかもしれませんが)本題に入ります。決勝戦は角換わりになると予想しました。なぜならこれまで、研究量、終盤力ともに圧倒され、ほとんど勝ったことがなかったからです。そこで、新たな戦型をぶつけようと思いました。それが「38金49飛26角型腰掛け銀」です。僕は後手番でしたが、便宜上今適当に名前をつけたので何かいい案があればDMお願いいたします笑。さて、本譜でも局面を誘導することに成功しました。

 ここまできたらあとは攻めるだけです。前の段落を読んで頂いた方は、あなた稲田攻め封印しませんでしたっけ?と思われたかと思います。しかし、新たな棋風は自分から攻めないため、序盤からミスが許されず読みの量が膨大になってしまいます。研究が不足していたり、強い人が一目で見える手が見えていないのが原因だと思いますが…見えないものはしょうがないので初戦から序盤から長考するというのを9時間続けた結果、ベスト8の後の休憩で集中力が途切れた瞬間、頭痛に発熱、吐き気が僕を襲いました。そこで、序盤に読み抜けして終わるより、例え無理攻めでも攻め続けた方が勝機があると思い、超攻撃的陣形を築きました。

84角は工夫の一手で57の地点を桂馬とともに攻めたり、単に66銀と出来ないようにする狙いがあります。65歩からいよいよ開戦です。同歩同銀69飛66歩65銀同桂66銀と進みました。

69飛の工夫もあり、なかなか攻めが続きそうもありません。しかし、稲田攻めに引くという選択肢はありませんし、劣勢の局面から始めるのは慣れっこです。盤面を見渡すと45に桂馬がいました。45銀同歩66角同飛55銀69飛と進み、角をぶった切って天王山を取りました。戦線拡大を図るため83歩同歩を入れたらもう66桂しか絡みつく手は残っていません。95歩も入れたかったのですが、手抜かれてさらに受けられそうだったのでやめました。66桂67銀と進み、単に78桂成も考えましたが、攻めが止められそうです。そこで、飛車交換を挑みました。57桂成同金78桂成同銀69飛成同銀と進み、飛車交換に成功しました。ところが駒を渡し過ぎたため、どこに飛車を打っても受けられて攻めが止まる未来しか見えませんでした。

 そこで68歩。どうしますかと聞いてみます。返答は同玉。なるほど、同銀を期待していたためあまりいい返答が得られませんでした。66銀も考えましたが、金を引かれて続かなそうです。そこで第2の罠87飛です。実はこの87飛59銀以下の詰めろとなっております。当然気づかれますが、どう受けても89の桂馬が取れるので駒の補充ができます。

 ところがこれを指した後指に電流が走ります。

「ビリッ⁈」

 悪手を指したときにたまにでる感覚です。指す前に流れてくれよと思いますが、そこまで高性能では無いようです。始めは77角などを考えていたのですが、いろんな受けを当てはめていくと、どうやら84角が激痛です。もともと形勢が悪いのはわかっていたので、ここはお祈りタイム。信仰するものはありませんが、将棋をしていると祈りたくなることもあります。

 本譜24角。59銀を消した手かと思っていましたが角筋の先に53の地点が照射されています。これは詰めろでしょうか?稲田攻めの代償として相手側の持ち駒には飛車角銀桂桂歩歩歩歩歩。最後の5枚の歩があざ笑うかのようです。幸いまだ秒読みに入ってなかったので時間を使います。詰みを見つけられなかったので66銀と上から攻めることにしました。対して58金。なるほど、詰みはないようです。89飛成としました。これが最後のお願いです。本局二度目のお祈りタイム。対して54歩と指され、56桂から激しい対局の幕を閉じました。


 記事が長くなってしまったので、棋譜の方は割愛させてもらいます。僕が無理攻めの中で何を考えていたのかを楽しんでいただけたらと思います。

 形勢は終始悪かった模様ですが、諦めずに攻め続けてよかったです。
対局後西村先輩に褒めてもらったのが1番嬉しかったです。

 個人戦、団体戦と対局して頂いた皆様、ありがとうございました。とても勉強になりました。大会期間中、1局ごとに成長を感じられて楽しかったです。

 祖母井君を始め、運営に携わってくださった皆様、オンライン上での開催ということもあり、慣れないことだらけで普段の大会より多くの負担がかかってしまったと思います。お疲れ様でした。そして大会を開催していただきありがとうございました。

 長い持ち時間の将棋だと序盤から長考ができて、今まで見たことのない景色をたくさん見ることができたので、日常生活に支障の出ない程度に取り入れたいです。
また秋の大会があるかわかりませんが、もし開催されたら今回より対局数も大幅に増えると思うので、序盤の研究をしっかりして、思考量を減らして途中で潰れないようにしたいです。

 当面の目標は稲田攻め=成立していないの方程式を壊すことです笑

 勢いだけで優勝してしまい早くも肩書きに押し潰されそうですが、今後も精進します。

 とても長くなりましたが、ここまで読んで頂きありがとうございましたm(_ _)m