皆さんこんばんは、殿です。
今回はレーティング戦に参加した話を書きます。
西日本大会では簡単な詰みを逃すなど、無念の成績となってしまったわけだが、ここで立ち止まっていてはいけない。ここはひとつ大会に出てみよう。
今回参加したのは松山将棋センターで開催されたレーティング戦。アマチュア将棋連盟のレーティングをもとに開催されます。
先月もこの大会に参加し、好成績を上げたのでレートが1700点以上になり、参加クラスがA級からS級になりました。
当然クラスが上がれば相手も強くなるので、全敗でA級にカムバックという可能性もあるわけです。
持ち時間は30分30秒、秒読みが大学生にはうれしいところです。
1局目 抜け番
参加者が五人のため、一局目は抜け番となる。
時間があったので、小学生か中学生の子供と4枚落ちで対局。道場の先生からは「このおじさん」と紹介されたww
的確に端を攻められたのでダメかな~と思いつつも頑張って勝利。
2局目 高校生
ここからが本番である。こちらの高校生は過去に何度かこの雑記に登場していただいている。
前に指したときは勝ったが、強敵であることは間違いない。
で、3手目がこの局面
まさかの角頭歩である。対局前にするといっていたが、さすがの実行力である。
こちらはどうするかという話だが、角頭歩なんてしたこともされたこともなかったので、 44歩から相振りを目指した。相振りになれば86歩は普通の一手である。
数手進んでこの局面である。筆者の62銀は居飛車志向ではなく74歩~73銀と矢倉の骨組みを作ってから飛車を振る意図である。
それを察知して相手は75歩。飛車は振らせませんというわけである。24でも指されたことがある。
そして、先手の78銀は75歩を意識していたと思われる。87~76銀と繰り出し、位を確保するつもりのようだ。
こうなると飛車は振りにくい。というわけで筆者は居飛車を採用した。もし、この展開が嫌なら、もう少し早く74歩と突けば問題ないと思う。
かなり飛んで最終盤である。こういう自戦記は気になる局面ごとに書こうと思えばいくらでもかけてしまう。しかし、あまり長いのも良くない。
この局面に至るまでに紆余曲折があったのは言うまでもないが、詳しくは割愛させていただく。
大雑把にいうと、先手から開戦→先手が嫌な変化を相手が見送る→後手指しやすくなる→後手勝負手の対応を誤る で現局面。
先手の55角が良くなかったようで、ここでは51から打てば先手が勝っていたようだ。本譜は44桂で以下後手勝ち。
3局目 高校生
こちらの高校生も以前の雑記で登場したことがある。その時は中学生であった。
後手の筆者の穴熊に対し、先手は右銀急戦である。先手の37桂は若干変わった手だが、部分的にはよくある筋である。
26飛~16歩~35歩のような仕掛けを狙っているとみられる。74歩はそのとき75歩~72飛と反撃する含みもある。実現するかは微妙だが。
ところが、先手は35歩とすぐに仕掛けてきた。強気な一手である。筆者は同歩同銀36歩と反撃した。
先手も24歩と飛車先を突破して激しい将棋になったが、少し先手が無理をしているようだ。
後手がかなりリードしたが、先手もしぶとく粘って土俵を割らない、後手のミスもありも攻めがかなり細くなってこの局面
ここから57飛、66玉、64銀、68銀、75歩となって先手が投了して勝ちとなったが、75歩の局面で85角や76桂とすればまだまだ難しかった。
後手としては57飛ではなく69飛か37飛と打つべきであった。幸運な勝利である。
3局目 浜田さん
2連勝で優勝の可能性もあるが、3局目は同じく連勝中の浜田さんである。やはりこの雑記には何度も登場している。
そして、将棋部の活動にも何度も登場している。先週の金曜日も来ていた。頑張って勝ちたいところだが。
相穴熊となり、先手が26飛と浮いた手に対し、44角、36飛、35角、68銀と引いたのが上の局面。
35角では32飛とする手もあったが、仮に飛車交換となっても固さで負けそうなので断念した。
ここから46歩、同歩、同角とすれば難しかったのだが、本譜は別の事を考えていた。
以下長くなるが、14歩、65歩、12香、11角成、68角成、同金寄、35銀、55歩、36銀、54歩、47銀成、51銀、52飛、62銀成、同金、43金となり下の局面
要は角で銀を取って飛車を捕獲する作戦に出た。14歩や12香はその下準備だったわけである。
しかし、55歩と突かれて、割り打ちで薄くされて、43金と打たれた局面は振り飛車が勝てない形勢である。以下は完敗。
相穴熊は中盤のミスが勝敗に直結するのが怖いところ。「将棋は飛車を取ったら勝ち」理論は今回は通用しなかったようだ。
4局目 高校生
優勝は厳しくなったが、最後までベストを尽くすことが大切である。次の高校生は雑記初登場である。高校棋戦の県代表になるなど、かなりの実力者である。
筆者がKKSを採用して中飛車に振りなおしてこの局面。筆者の左辺がいびつなのは飛車先交換に対して31金~33銀と対応したからである。
そしてこの42角は24の歩を狙いつつ、玉頭への圧力を緩和する意図がある。しかし、結論から言うとこの角打ちはもう少し早く打つべきであった。
以下、76銀、24銀、74歩と進んで図の局面。74歩は同歩だと46角がある。しかし、取れないと形が乱れる。
33銀や23歩が入っていれば何てことないのだが間に合っていない。こうなると84歩と75歩の交換が不要だったといえる。
84歩にかえて42角と打っていれば全く別の将棋で悪くなかったと思う。
15手ほど進んで上の局面。75の位を消すことは出来たが、後手は金銀が分裂していて全く勝てる気がしない局面である。
投了しようか悩んだが、最後まであきらめないことが重要だと思い、最善を尽くすことにした。
こういうあきらめの悪い将棋を指すから、某部員から「(運営の事を考えて)もっと早く投了しろ」と終局直後に言われたりするのである。
だだ、筆者は今後も詰むまで投了しない方針を変える予定はないのでご了承いただきたい。
もっとも、この将棋が逆転することはなかったw
結果として、2勝2敗で4位でした。3位まで商品がもらえただけに残念であった。ただ、来月もS級で指せるのは嬉しい。
内容としては悪手も多かったが、力一杯指すことが出来たのでまずまずの内容としたい。
中四まであと1か月半くらいだが、もう少し実力をつけられるように頑張ります。
ちなみに今回はA級オーダーの決定に際して、リーグ戦的なものを実施しようか検討中です。
部員みんなが納得するオーダーを作れるように頑張るのでご協力お願いします。