愛大将棋部雑記

日々の日記。いわゆる雑記。当番の人は書くよーに。書かないと・・・・(¬ω¬)ニヤリ

第100回秋中四振り返り~後編~(西村)

2018-11-28 17:52:53 | 雑記

 前編に引き続き、今大会で印象に残った対局を紹介していきいます。

 

 2つ目は団体戦3回戦。松山大学の佐々木さんとの対局です。

 佐々木さんは今大会の個人戦で優勝し現在3連覇中の強豪です。大学が近いこともあり何回か練習将棋を指していて、一度だけ勝った経験があるのでワンチャン狙っていきました。

 戦型は角換わり相腰掛銀48金29飛型。後手が私です。初手から26歩~25歩という出だしだったので後手が飛車先を保留しています。

 

 完全に余談ですが、角換わりの伝統的な出だし(76歩84歩26歩85歩32金78金85歩77角)だと以下の図のようになります。

 この局面で先手は66歩でも79玉でも25歩でも何でも指せるのでずるいなあと思います。65歩の仕掛けがないので安心して66歩とするのが普通?まあ最近は先後共に飛車先を決めるのが普通ですし些細なことなんでしょうけど、研究する時にどうしても気になってしまいます。

 

 本題に戻ります。本譜は44歩に対してすぐに45歩と仕掛けてきました。以下同歩同銀52玉54銀同歩56銀46歩。

 44歩は45桂を防ぎつつ将来35歩の桂頭攻めができるようになるので指しておきたい手。ですが45歩の仕掛けを誘発するデメリットがあります。本譜は最終手の46歩で戦えると見て44歩を指しました。

 もし後手が飛車先を決めている場合(つまり上図で85歩と66歩の交換が入ってる)、46歩の瞬間に75歩が気になりますが本譜はそれがありません。さかのぼって45歩と仕掛けず66歩なら31玉とし、45歩の仕掛けには41飛で大丈夫です。こんな感じで後手番で飛車先を保留するメリットは多いので、後手一手損角換わりが再流行するかもと密かに思っています。わけわからん手待ち合戦が始まってきてるし。

 さて、46歩の局面で読者の皆さんは何を指されますか?佐々木さんはここで持ち時間を全て使って長考した末に79玉と指されました。46歩までお互いほぼノータイムで進めていたので内心かなり驚きました。後に感想戦で、「研究を外された上に何を指しても微妙だった。時間全部使ったのに普通の手では割に合わない」という旨のことを言っていました。

 実際79玉に代えて17角という手があり、以下47銀には同金38角45桂42銀28飛47歩成38飛同と62角成同玉44角、41飛には45桂44銀24歩同歩同飛23銀(23歩は34飛)同飛成同金32銀42飛43歩という攻め筋がありました。したがって17角には41飛45桂47歩成同金38銀28飛47銀成62角成同玉53金72玉47銀45飛46歩でどうかという戦いになります。結局79玉は次善手でした。

 しかし重要なのは最善を逃したとかそういう話ではなく、秒読みでも角換わりの難解な中盤戦を戦えるという自信を持っていることです。その自信に間違いはなく79玉以降も正確な指し手が続きました。

 

 紆余曲折あって本局のターニングポイントが下図。当然ですが両者秒読みです。

 ここに来るまでに勝勢とも言える局面を作れてはいましたが、ごちゃごちゃやられてる間にいつの間にか速度が逆転していました。団体戦1,2回戦でも強豪相手に優勢になったものの終盤で間違えて2連敗していたので、またこのパターンかあ、とほとんど諦めていました。

 実際この局面は72銀から詰みがありました。他にも52銀53玉73飛も手堅く先手の勝ち筋です。しかし言うは易く行うは難しという言葉があるように、当事者にとってはまだ難解な局面です。多くの有力手を60秒で見極めなければならず、自玉の頓死(38飛は68銀以下詰み)もチラついています。

 本譜は63玉に対して68銀。

 後の感想戦で「74銀をずっと考えてたけど詰まないから一旦受けた。以下88銀同玉68角成が読み筋だった」と言っていました。しかし上図を反対側から眺めている私には別の景色が見えていました。

 本譜は68銀以下、68同角成同玉57と78玉66桂。

 68銀は受けになっていませんでした。角を切り、ずっと取り残されていた47とを活用し、66桂でハッキリしました。以下長いものの並べ詰みです。

 

 感想戦が終わった後、色々な方におめでとうと言われました。私も正直勝てるとは思っていなかったのでとても嬉しかったです。ですが内容はあまり良くなく、時間差があったにも関わらず読み切れずになんとなく指した手がたくさんあります。最後の佐々木さんの詰み逃しも読む順番が違えば簡単に詰まされていたと思います。佐々木さんはなぜか来年も出場されるらしいので、今度は運に頼らずに勝てる実力をつけて臨みたいです。

 

(今大会の個人成績)

団体戦:3勝2敗

個人戦:ベスト16

(おまけ)この棋譜の解析結果

なんだこの一致率……

(参考棋譜)

先手:佐々木
後手:西村
▲2六歩 △3四歩 ▲2五歩 △3三角 ▲7六歩 △4二銀
▲4八銀 △8四歩 ▲3三角成 △同 銀 ▲8八銀 △6二銀
▲7七銀 △3二金 ▲4六歩 △6四歩 ▲4七銀 △7四歩
▲7八金 △7三桂 ▲9六歩 △9四歩 ▲1六歩 △1四歩
▲3六歩 △6三銀 ▲3七桂 △4二玉 ▲4八金 △6二金
▲2九飛 △8一飛 ▲6八玉 △5四銀 ▲5六銀 △4四歩
▲4五歩 △同 歩 ▲同 銀 △5二玉 ▲5四銀 △同 歩
▲5六銀 △4六歩 ▲7九玉 △4七銀 ▲同 金 △3八角
▲2八飛 △4七歩成 ▲4五桂 △4四銀 ▲2四歩 △同 歩
▲7五歩 △8五桂 ▲7四歩 △7七桂成 ▲同 桂 △7六歩
▲6六角 △5五銀打 ▲同 銀 △同 歩 ▲5四銀 △7七歩成
▲同 角 △4三銀 ▲7三歩成 △5四銀 ▲6二と △同 玉
▲5三銀 △同 銀 ▲7二金 △5二玉 ▲5三桂成 △同 玉
▲8一金 △5二銀 ▲4五歩 △6五桂 ▲4四桂 △7七桂成
▲5二桂成 △同 玉 ▲7七金 △5九角 ▲4四桂 △6三玉
▲6八銀 △同角成 ▲同 玉 △5七と ▲7八玉 △6六桂
▲同 歩 △6七金 ▲同 金 △同 と ▲同 玉 △5六角成

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中四国大会に参加しました

2018-11-28 06:37:41 | 雑記

おはようございます☀竹内です。

 

第100回中四国大会に参加しました。

 

C級では愛媛大学Bチームとして対局しましたが

1度も勝つことができませんでした。

1局目は、劣勢のまますごく長くなりました🍜

2局目か、3局目かではお互いに角打ちが見えていない!

なんてこともありましたが負け💦

 

女流戦では、2勝2敗でした!!

運良く勝った将棋でも間違えていましたが、

負けた将棋の方が印象に残っています🍋

2戦目の敗因は、間違えて歩を突いたことです。

4戦目は銀がくる前に、歩を進められなかったです。

最後は飛車の横に玉を置き、弱さを痛感しました。

 

棋譜はどれも忘れてしまいました🐓

 

愛媛大学将棋部の雰囲気として、

どんなに弱くても対局して教えてくれる、

誰も置いていかないというのを感じます🐩

だから、団体戦が強いのは当然だと思います✨

将棋の本もろくに読めず、楽しむだけの私が

少しずつでも進歩できているのも

部員のみなさんのご指導のおかげです!

愛媛大学の将棋部に入部できて、幸せです🍀

 

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第100回秋中四振り返り~前編~(西村)

2018-11-27 19:24:13 | 雑記

 お久しぶりです。副部長の西村です。先日行われた第100回中四国学生将棋大会の振り返りをしていきます。
 全体的な話は他の人に任せるとして、印象に残った対局を前後編に分けて二つ紹介します。

 

 ひとつ目は団体戦1回戦。広島大学の鍋谷さんとの対局です。今回が初手合いで、鍋谷さんとは同い年なのでいつか当たると思っていました。

 戦型は後手一手損角換わりになりました。私が先手です。

 上図から68銀86歩~86同飛45歩でペースを握りました。

 86飛を手抜ける下段飛車の利点を活かして68銀。仕掛けを誘いつつ当たりを避け、何もしてこなかったらそこで45歩と仕掛ける狙いです。思いつきで指した手ですが悪くなかったようです。

 さらに進めて以下の図。

 この局面で最初に考えたのが83歩同飛61角82飛83歩62飛52角成同飛43金~43同角。

 しかしこれはあとひと押しが足りない。他に2度目の83歩に代えて84歩も考えましたが、以下62飛83角成は駒が渋滞してダメ。どうしようかなあと眺めていると面白い手が見えました。

 本譜は46銀36角47金54角84歩。

 46銀~84歩が閃いた手順。一歩損する代わりに0手で46銀~47金と盛り上げて調子が良いです。最後の84歩を同飛は66角~45桂でどんどん駒が前に出ていけます。

 この辺りもっと良い手がありそうですが、見慣れない局面でも自力でそこそこの手が指せているので及第点でしょうか。今までなら83歩~61角を敢行して自爆しているところです。

 色々あって上図。すでに両者秒読みに入っています。83歩成で飛車をずらせる+37に金が落ちているここが決め所と見て34歩同金23歩成同金43銀44歩。

 まさに狙い通りのこの局面。以下83歩成同飛37飛89飛成79金でキレイに勝ち……と思いきや本譜は34銀成同金43銀33金34金で大失速。83歩成~37飛は常に読み筋にあったはずなのに指せませんでした。おかしいなあ。

 以下34同金同銀成に86桂が良い手で、一生相手の寄せの速さに追いつけない展開になってしまい負けました。あとでチームも3-4負けと聞き、初戦から戦犯です。

 着地失敗して逆転負け、おまけに戦犯となると病みそうですが、私が逆転負けするのはよくあることですし位置的に戦犯になってもしゃーないと開き直ってました。終盤を除けば、しっかり読みを入れて指しにくい手も選択することができ、形勢判断も大きく外れてはいなかったので良い将棋が指せたと思っています。(でも悔しいものは悔しいので2回戦が始まるまで一人で検討してました) 一番ダメなのは時間を使わず雑な読みで指して後に何も残らないことですから、冷静に頭が働いてるうちは問題ありません。負けはしたものの2回戦からも戦っていけると感じた初戦でした。


 前編はここまで。後編は明日更新します。


 (↓参考棋譜)

2018秋中四 団体戦1回戦

先手:西村
後手:鍋谷
▲2六歩 △3四歩 ▲7六歩 △3二金 ▲7八金 △8四歩
▲2五歩 △8八角成 ▲同 銀 △2二銀 ▲7七銀 △3三銀
▲4八銀 △6二銀 ▲3六歩 △4二玉 ▲3七桂 △8五歩
▲4六歩 △5二金 ▲4七銀 △7四歩 ▲4八金 △7三銀
▲2九飛 △6四銀 ▲5八玉 △3一玉 ▲5六歩 △4四歩
▲1六歩 △1四歩 ▲9六歩 △9四歩 ▲6八銀 △8六歩
▲同 歩 △同 飛 ▲4五歩 △8二飛 ▲4四歩 △5四角
▲4六銀 △3六角 ▲4七金 △5四角 ▲8四歩 △4四銀
▲6六角 △4三金右 ▲2四歩 △同 歩 ▲同 飛 △3三金上
▲2六飛 △2四歩 ▲4五歩 △3五銀 ▲同 銀 △同 歩
▲2五歩 △3六銀 ▲同 金 △同 歩 ▲同 飛 △3五歩
▲2六飛 △3六金 ▲2九飛 △3七金 ▲2四歩 △4五角
▲6九玉 △2八歩 ▲3九飛 △2七角成 ▲3四歩 △同金右
▲2三歩成 △同 金 ▲4三銀 △4四歩 ▲3四銀成 △同 金
▲4三銀 △3三金 ▲3四金 △同 金 ▲同銀成 △8六桂
▲3三歩 △4一玉 ▲7七銀 △3六馬 ▲7九玉 △4六馬
▲8八玉 △7八桂成 ▲同 玉 △8六歩 ▲同 銀 △6八金
▲8八玉 △7八銀 ▲8七桂 △8五歩 ▲7七銀 △8六金
▲9七金 △6七金 ▲8六銀 △7九馬 ▲同 飛 △同銀不成
▲9八玉 △6八飛
まで116手で後手勝ち

 

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第100回 中四国大会 団体戦C級

2018-11-24 08:36:21 | 雑記

第100回中四の団体戦C級について、愛大B三将で出させていただいたマキバオーが書いていきます。

C級は五人制で3勝以上したチームが勝利となる方式。予選グループは4チームのグループが2つ、3チームのグループが1つで計3グループからそれぞれ上位2チームが決勝トーナメントへ進み、下位チームが親善トーナメントに進みます。

愛媛大学Bは高知工科大学さん、鳥取大学Bさん、岡山大学Eさんと同じグループになりました。

初戦 高知工科大学さん

4人の少数精鋭でしたので、五将の分の1勝を不戦勝で獲得しているのがわかっている状態でした。

自分の対局内容としては相手の振り飛車穴熊に対して右四間飛車に左美濃のガン攻め態勢で挑むものの玉形の差でズルズルと悪くなり最後には完全に大駒を裁かれて完敗。チームとしても不戦勝以外で勝ち星を上げることができず1-4で初戦を落としてしまいました。

 

2戦目 鳥取大学Bさん

初戦を落としてしまったので予選突破のためには負けられない戦い。

ここで僕の対局相手の方は三間飛車を採用してきたので初戦と同じ右四間飛車左美濃を採用。相手も美濃囲いで捌き合いからの熱戦になりましたが途中から段々とこちらが良くなり中終盤での相手の悪手をしっかり咎めて寄せきりました。これで僕は団体戦初勝利です。...がしかし、チームとしては2-3で惜敗。鳥取大学Bさんと高知工科大学さんがそれぞれ2勝を挙げたのでこの時点で予選突破の可能性は消えてしまいました..。

 

3戦目 岡山大学Eさん

予選突破は消えてしまったものの、親善トーナメントに向けて勝って勢いをつけたいところ。

僕の対局内容は角換わり腰掛け銀の最新形。25歩保留で45銀とぶつける変化を選びました。中盤の入り口でかなりこちらが良くなりましたが相手の勝負手に惑わされてしまいこちらにミスが出て結果としては一手差で負けてしまいました...。チームとして2-3で今回も惜敗...。僕が得意形で勝てなかったのが戦犯です...ごめんなさい...。

 

親善トーナメント 1回戦 岡山大学Cさん

予選の結果からは切り替えて親善トーナメントでの上位進出を目指しました。

僕の対局相手はノーマル四間飛車を採用。ミレニアムも考えましたが鳥取大学B戦でノーマル振り飛車相手に勝利できた右四間飛車左美濃をここでも採用。しかし仕掛けの序盤でこちらにミスがあり銀損。とても見せられない将棋で対局相手の方には申し訳なかったです...、そのまま逆転をすることができないまま負けてしまいました...。チームとしては2-3でトーナメント敗退。またしても戦犯となってしまいました...。将棋を指してる気がしなかったこの対局が1番凹みました...。

 

以上でマキバオーのC級報告を終わります。本当にC級のメンバーの方ごめんなさい...。

A級の方々優勝強すぎです、おめでとうございます!

来年には戦力になれるよう精進します。

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