ブルーアガベ Blue Agave

健康エージの甘味料。9000年前からのメキシコの先住民からの贈り物。

高畠ワインのとんがりワイン

2007-07-23 23:20:18 | ブルーアガベ入門
ハリウッドの映画がワインの販売にに大きな影響を及ぼしたことがある。それほどハリウッドはメディア力が強い。3年前の栄えあるオースカーのときに、「サイドウェーズ」と云う映画が大評判だった。物語は、絶妙な男女関係を描いたものなのだが、日本で翻訳はしにくいもののように思うが、5のノミネーションをもらい、脚本で見事にオースカーをもらった作品だった。男女二組のカリフォルニアワインカントリーでのたわいもない話なのだが、そこでワイン談義が行なわれ、ふとピノ・ノワール品種のワインに話が及ぶことがあった。このピノ・ノワール種のワインはそのために全米で一躍有名になり、販売が激増したワイン種なのだ。

映画の中で、主人公の一人であるマイルズはピノ・ノワールを表現するのに、次のようなことを発言した:「育てるのが難しい品種なんだ。皮は薄いし、激情的だし、熟すのにも速く、カバルネー・ソビニョンのように、どこでも放ったらかされても育つ生命力はないんだ。ピノ・ノワールは常に愛情を持って接してもらうことを必要としているんだ。何処でも生産できると云うものでもなく、世界の特別な小さな見知らないようなところでしか育たないんだ。いやー、この種のワインを育てるのには、もっとも忍耐力があって愛情のある生産者しか育てられないんだ。そうそう、このピノ・ノワールを本当に理解しようとして努力する人でなければ、生産をしてもその本当の潜在的な実力のほどは出し切れないんだよ。そうして、そこでできあがるフレーバーは、脳裏に焼き付き離れないもので、華々しく、ワクワクさせるものであり、捉えにくいものであり、この地球でも原始の味に近いのかもしれない」というものだった。たかが映画と云うなかれ。オースカーのノミネーションを5も貰い、脚本で見事オースカーを得たこの映画の御陰で、この難しい品種が突然アメリカでももてはやされるようになったのだ。

こと話を日本に持っていくと、山形県の高畠ワインなどもこのピノ・ノワール品種に惚れ込んでいるワイナリーであると知った。高畠町は置賜盆地の中に位置しているため、昼夜の寒暖の差が激しく日照量も多いことから、 ぶどうにとってとても良い育成条件となっているようだが、この難しいワインを日本で一生懸命生産に励んで、本当に美味しいものに取り憑かれている人たちがいるのは嬉しいことだ。

高畠ワインは、単に生産だけでなく、工場の生産プロセスをガラス越しの通路から一般の人に見せて、試飲もさせてくれる素晴らしい販売方法をとっている。見学の最終コースは試飲と販売店なのだが、ここでは、ワインだけでなく、県内や海外からの優れものを展示即売をしている。これだけのワインに惚れ込んでいる人たちのことだから、ブルーアガベがこちらで販売をされていることを見つけても驚かない気がした。良いものを求める職人気質のところでブルーアガベは混じって光っていた。

高畠ワインのピノ・ノワールへの挑戦

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