一郷一会・関東周辺100名湯プロジェクト

一郷一会が威信をかけて ^^: 選定。センター系、スパ銭・・・ お湯さえよければどこでもOK! 料金上限1,200円也。

■ 伊豆山温泉 「般若院浴場」 (殿堂 東・南伊豆)

2005-06-02 23:22:45 | 名湯の殿堂
伊豆山温泉は、湯河原と熱海のあいだにある古い温泉地。海側にある”走り湯”が有名だが、伊豆山神社あたりの山側にも多くの泉源があり、バラエティ豊かな泉質が楽しめるので温泉ファンの評価が高い。7件ほどある湯宿は海側に多く、山側には保養施設や別荘地が点在して、歓楽的な色彩の少ない落ち着いた佇まいをみせている。

山側エリアの代表格「般若院浴場」は、真言宗の古刹、般若院のよこにひっそりとある。
まわりには何本か源泉櫓が立っている。
共同浴場にありがちな無骨なコンクリ造の建物。入口から男女別に分かれる番台方式で、脱衣所には渋い木製ロッカーが据えられている。

楕円形水色タイル貼5.6人の浴槽と手前に扇形の小さな上り湯槽?。余計なものの一切ない浴室は清掃が行き届き、とても居ごこちがいい。
適温のお湯は、無色透明。微塩味+弱渋味+αに焦げ(明礬?)臭の奥ぶかい味臭。
これみよがしの個性はないが妙に勢いのあるお湯で印象に残る。海側、”走り湯”系の濃いめの土類食塩泉とは全く異質なお湯である。
石膏泉ベースだが北毛あたりのそれとかなり印象がちがうのは、pH=4.4という微妙な液性が関係しているのかもしれない。
渋い佇まいといい、含蓄のあるお湯といい、温泉好きは見過ごせない一湯だと思う。

Ca・Na-硫酸塩・塩化物温泉 63.0℃、pH=4.4、総成分=1733.149mg/kg、Na^+=274.9mg/kg、Ca^2+=247.2、Fe^2+=0.8、Cl^-=293.7、SO_4^2-=831.2、メタほう酸=8.8 <H2.2.19分析>

なお、●がね隊員殿の情報によると、当浴場は、2005年4月をもって廃止になったとのことです。
                               
文・画像 別働隊@うつぼ

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