昨日C型慢性肝炎の3剤併用療法について講演会がありました。高ウイルス・
ジェノタイプ1型(難治性)あるいは再燃症例では従来治療に比較して、有効率
(SVR)が優位に高いようであります。そのレジメはPEG‐IFLα‐2bとリバビリン
(24W)にプロテアーゼ阻害薬のテラプレビル(12Wのみ)の併用であります。
初回治療ではSVR:73%前後(ETR93%)で従来治療(SVR:約50%)よりも
臨床的有効性がかなり高いようです。また、再燃症例でも同様に高い結果でした。
また、専門病院ではHost側の遺伝子多型IL28B(TT/TG/GG))やウイルス側の
遺伝子多型core70(wild/mutant)別に治療戦略を考慮する場合もあるようです。
しかし、副作用も高頻度で特に皮膚障害では重篤な症例(約10%)もあり、治療管
理が難しい面もあります。また治療中の貧血の重症化や腎機能障害および高尿酸
血症そして網膜症など従来治療ではあまり認められない副作用もあります。個人的
見解ですが、テラプレビルの投与量や期間を減量・短縮することで回避できる可能性
があろうと思います。