最近注目されている鳥肌状胃炎についてお話したいと思います。
写真に示す様に胃粘膜の鳥肌状小隆起が特徴的で、若い女性（20～30才）
に多発するとされています。ＨＰ（ピロリ菌）感染による急性中毒反応でＨＰ感染
の特殊型と考えられます。このような症例では ほとんどがＨＰ陽性で,胃癌発生
リスクが極端に高い（64.2倍）と報告されており、ＨＰ除菌の適応になります。
実際には自院でもめったに御目にかかりません。なぜなら若い女性では積極的
な上部内視鏡を受けてくれる方が少なく、抗制酸剤（ＰＰＩ）投与で軽快すると来院
しなくなる場合が多いからです。
同時にＨＰ感染の有無を検査すべきですが、やらずに放置されている患者さんも多
いのではと心配であります。したがって、当院では苦痛の少ない経鼻内視鏡も常備
しておりますので、お若い方でも楽に検査出来ます。是非御利用下さい！（もちろん、
ＨＰ陽性確認の上、当院ではＨＰ除菌が即できます！）
今日からＣ型慢性肝炎症例のＰＥＧ－ＩＦＬα２ｂ（ペグイントロン）＋ＲＢＶ（レベトール）
の外来治療が久しぶりに開始しました。現在まで４例の経験がありますが、昨年度は
院長体調不良（入院３Ｗ）のため、暫く休止しておりました。御存知の通り、ＰＥＧ治療
では開始すると毎週注射（皮下）、毎日リバビリン内服が必要であるため、原則１Ｗ以
上休む訳にはいかないのであります。今回はⅡ型高ウイルス症例なので、半年の治療
期間を予定しております。初回～4Ｗ位までは副作用（反応）の発熱などが認められま
すので、慎重な監視体制を整えております。市立病院や扇田病院でも施行しております
が、混雑しているため、お忙しい方は当院でも治療可能ですのでご相談ください。
なお現在国からの補助対象疾患のため、簡単な手続きで１～２万/月の負担（所得別）で
済みますので思ったよりも安く、安心して治療できると思います。
昨日山梨から届いた種無しピオーネを試食しました。果肉がたっぷり
で究極の甘さがあり至福の瞬間（とき）を味わうことができました。皮は
固めなので食べない方がよいと思います。ところでピオーネは「巨峰」と
「カノンホールマスカット」との交配種であります。葡萄の神話がここから
始まるくらい、美味しく完成されていると思います。しかし、種無しの方が
食べやすいですので、種無し処理（ジベレリン処理）が有用であります。
これは抗男性ホルモン剤のようなもので雄蕊の発生を抑制する効果が
あるらしいです。雄蕊発生の初期段階に溶液として使用するらしいです。
訳あり種無しピオーネでは低価格で試食可能であるらしく、楽天サイトか
ら有田巨峰村にアクセスしてみては如何でしょう！（ピオーネの写真が
山形県天童産になっておりました。失礼いたしました！）
夏バテ防止漢方について昨日ツムラ主催の勉強会がありました。当院でも
随時慢性疾患や薬剤減量・中止目的で漢方を随時処方しております。しかし、
漢方薬は苦く粉っぽくて飲みにくいのが欠点でありますが、副作用が少なく、
体にやさしい感かあるため、女性受けが良いのであります（実際は少なからず
副作用があり、低Ｋ血症と高血圧発作には特に注意が必要であります）。
さて夏バテ防止漢方でありますが、清暑益気湯・補中益気湯・十全大補湯・
六君子湯や五苓散などがありますが、患者さんの体型（証）や症状に呼応して
処方するが肝要であります。ちなみにビールの飲み過ぎでは補中益気湯が
有効であります！詳細は当院院長まで御相談ください！！
ここ１週間は御当地秋田でも猛烈な暑さで、当院外来でも熱中症と思われる
患者さんが毎日２～３名ほど来院している。そのほとんどが高齢者およびやせ型
の中年女性である。主症状は食欲不振・吐き気・嘔吐・頭痛・微熱・めまいなどで
動けず、”フラフラ”している状態である。これに下痢が加わると手足の痺れ・筋力
低下などでさらに重症となる。まずは涼しいところでクールダウンして頂き、補液の
点滴が有効であります。一方、過度の冷房下では冷房病を起こすことがあり、室温
は２６℃前後がよろしいと思います。除湿をするだけでも不快指数の低下（２～３℃
低下した感じ）が期待できます。特に夜間は過度の冷房や扇舞器よりも安全である
と思います。後１週間もすれば秋の訪れを肌で感じることができると思いますので、
もう少しの我慢であります！最近コオロギが見られるようであります。
