京の話題（平安京その109）嵯峨の釈迦堂・清涼寺－１

この、清涼寺は平坦地にあり、広い炉とした境内を持ち、非常に明るいお寺です。

清涼寺は「嵯峨の釈迦堂」とよばれて地元の方々には真に信仰の厚いお寺です。

三月十五日の夜に行われる「嵯峨のお松明」も、有名な五山の送り火や鞍馬の火祭とあわせ京都三大火祭の一つで多くの見物人が訪れます。

古く、このお寺の有る地は、源融（みなもとのとおる）の山荘「棲霞観」（せいかかん）が有りました。源融（822～895年）は嵯峨天皇の皇子、源姓（げんじせい）を与えられ臣籍に下り左大臣になりました。（嵯峨源氏のルーツです、嵯峨天皇は弘法大師・橘逸勢ともに日本三名筆の一人です）

清涼寺の本堂

創建は天慶8年（945年）醍醐天皇の皇子重明親王が神堂を建て等身大の釈迦像を安置しました。後、東大寺の僧奝然（ちんねん）が宋より帰国し、愛宕山を中国山西省の五大山（中国仏教三大霊場）にみたて入宋時に見た釈迦如来立像を摸刻させ、それを持ち帰り、本尊として大寺の造営をしました。

法然房源空24歳　求道青年像です。

その後、清涼寺は天台宗・真言・念仏宗を兼学する寺として隆盛して、その名が多いに広まったと言う事です。

この異国的な釈迦如来像は日本に将来されてから多くの人から尊崇をうけました。

右京区嵯峨釈迦堂藤ノ木町46