![]() | 「上から目線」の構造 (日経プレミアシリーズ) |
榎本 博明 | |
日本経済新聞出版社 |
今回は、榎本博明『「上から目線」の構造 』を紹介します。若者のコミュニケーションと先輩後輩のつきあい下手についてはなるほどと思うところもあるし、参考になるところもあります。要はコミュニケーションのとり方に問題がある人たちが増えてきているということなんでしょうね。学力よりもコミュニケーション能力の多寡が人生を決するようになってきているんだろう。
本文の論旨としては、今の若者は他人の目線についてすごく気にしている割には、他人に気を使うということはなく、自分自身にしか目を向けないというところがある。所詮他人には興味ないということなんだろうね。興味あるのは他人が自分をどう見ているかということなんだろう。
先輩から教えてもらうのに逆切れする後輩は、人間的に自信がないということなんだろう。自分は出来ていないということには変わりがないので、何とかアドバイスを聞き入れて、少しでもできるように努力すればいいのに、逆切れするというのは見下されたと思うのだろう。所詮アドバイスを聞き入れないというのは、教えてもらえなくなるので、成長できなくなってしまう。
年齢が上というだけで、若い人や弱い立場の人に威張りくさったり、恫喝している姿を見ていると、年齢が上ということと実力があるということはイコールではないという風に思っているだろうね。ロートルというだけでみんなが笑ったりするんだろうね。わたしもじかにそう思いますが、年齢が上ということだけでは上から目線をされるのは迷惑だという風に思っているということです。会社やサークル・部活の先輩後輩というのも同じことなんだろうね。年齢に比例して人間的にも実力的にもすごいと思われなかったら、尊敬される対象ではないということを肝に銘じてほしいね。私もそれに向けて日々努力しなければならない。
第1章 なぜ「上から目線」が気になるのか
第2章 「上から」に陥りがちな心理構造
第3章 空気読み社会のジレンマ
第4章 目線に敏感な日本人
第5章 「上から目線」の正体