散日拾遺

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ケッパーとアーモンド

2017-01-08 08:53:19 | 日記

2017年1月8日(日)

 「お互いそろそろ60歳ですね、少々お先に失礼します」とBさんから来信あり。以下、聖書の愛読者であり熟読者である彼女の言葉から。

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 『コヘレトの言葉』、12章に入ると老化現象について書いています。

 「窓から眺める女の目はかすむ」(3節)と。まったくそのとおりで、最近目が見えません。

 「アビヨナは実をつける」(5節)、「はじける」とも訳されます。アビヨナは日本語では風潮木(フウチョウボク)、またの名はケッパーです。スモークサーモンのマリネにケッパーをのせて食べると臭みが取れておいしいでしょう。ケッパーは好きですか?

 ありとあらゆる美食を堪能し、「目に映るものは何一つ拒まず手に入れ」「どのような快楽も余さず試みた」ソロモンが、一瓶300円ぐらいでカルディで売っているケッパーに目を止め、「こんなに食欲が増す食材があるにもかかわらず」、食べることも快楽を求めることも、もはやしなくなった。人間の悲しさをこんなふうに表すのが、すごいと思うのです。

  https://ja.wikipedia.org/wiki/フウチョウソウ科

 「アーモンドの花は咲き、人の白髪のように白くなって散る。」(5-6節)

 この聖句が好きで実際に庭にアーモンドを植えると、さくらに似た花が咲きました。かわいらしいものです。モーセの兄弟アロンが祭祀であることを示すのにも、アーモンドの花が用いられたけど、老化現象を表すくだりが、対比させる喜びとなる様々な営みを伴って書かれていることも、聖書に惹かれる理由の一つです・・・

  http://www.tons-cafe.jp/almondmap/

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 Bさんからの来信を読むと、聖書の海の中を自在に泳ぎ遊ぶイルカの姿が浮かんでくる。イルカと言えば昨夜のニュース。1997年1月2日のナホトカ号重油流出事故で生命の危機に瀕した越前松島水族館のイルカたちが、ボランティアチームの甚大な貢献を得て全て無事に生き延びたこと、とりわけ当時生後6ヵ月だった一頭が元気に成長し、今は水族館の人気者になっていることが紹介された。ボランティアへの感謝を込め、ラボと命名されているという。

 植えてみようかな、アーモンドの花。

   https://matome.naver.jp/odai/イルカの「ラボ」

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