「死して屍 拾う者なし」（ししてしかばね ひろうものなし）

昔の時代劇ドラマのセリフの中にあった、

「死して屍　拾う者なし」
（ししてしかばね　ひろうものなし）

と連呼する場面を思い出しました。
・　もし死んでも、誰も遺体を処理してくれない自分。放置されるだろう自分であること。
・　使命の途中で殺されても、所属する組織は、知らぬ存ぜぬをつらぬくオキテ。

これは忍者の心得のようなものなのですが、現代社会の独居老人を見ていますと、まさに、
「死して屍　拾う者なし」
なのです。

自宅で一人で亡くなっているのが発見されるまで放置状態で、縁戚関係者も「知らぬ存ぜぬ」をつらぬくパターンが増えて行くことでしょう。
子供が居る人でも、安心は出来ません。

誰もが、コノ世に目的を持って生まれ、そして「死して屍　拾う者なし」なのが現実問題だと思います。
どこで、どんな死に方に自分は成るのか？
これを、たまには思い出すことも、「今をより良く生きるための」視点に成るかも知れません。

人間は、自分がいつか死ぬことを忘れていますと、
・　他人にイジワルもするかも。喧嘩もするかも知れません。
・　家族との絶縁も、してしまうかも知れません。
・　文句と不満タラタラで生活を続けるかも知れません。

でも、「死して屍　拾う者なし」という独りの自分を想像しますと、
・　ムダな喧嘩は止めておこう。
・　家族とも、他人とも、出来るだけ仲良くしていたい。
・　残された人生を、感謝して楽しく暮らしたい。

このように、自分の死を「明るく」「前向きに」想起することで、色々な事前の対策を金銭、荷物、住まい、ペットなどに対して準備が出来るものです。

その人間の最期の臨終の場面とは、個人の人生の縮図だと感じます。
今生の生き方が、凝縮されて、その場面を導くものです。

独身で終わりましても、多くの先祖たちを供養した人は、多くの先祖たちによる大いなる歓喜のお迎えのセレモニーを受けるものです。
「自分がしたことが、自分自身に返る」
これが淡々と、供養においても自分自身に反映します。

今の自分の生活が、今生の終わりの場面と、来生に生まれる自分の環境と「条件」を「設定中・ing」だとは、誰も思ってもいないことでしょう。
でも、これが事実なのです。
自業自得とは、完全に公平な法則なのです。
このような法則を知ることで、今の生活を軌道修正する自由が、私達に与えられています。

「死して屍　拾う者なし」
このような社会の現実を知って、今を、思いっ切り生きましょう。
臨終の時の最期に残る思いは、何でしょうか？

この時に、自分が出した愛情や思いやりの場面を走馬灯のようにナゼか思い出して、死にゆく自分自身を助けてくれます。
自分の善行の良い思い出が、嫌な思い出が押し寄せる臨終の中の自分を、助けてくれるのです。

今の生活の中に、自分の誠意や愛情、思いやり、の場面を創って生きたいものです。
会社でも、家庭でも、買い物中でも、そういう場面がいくらでも自分を待っています。
明るく生きましょう。


（カレンダーの意味は「２月の自然観察日」を参照）
＊【あなご君】（http://www.sinjidai.com/~miyagi/anago-hi-net.html）
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生かして頂いて 有り難う御座います

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