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大阪・十三に阪急電鉄新線「大規模開発計画」浮上! 下町の繁華街は“淀川北岸の新都心”に生まれ変わるのか 202402

2024-02-22 18:01:00 | 気になる モノ・コト

大阪・十三に阪急電鉄新線「大規模開発計画」浮上! 下町の繁華街は“淀川北岸の新都心”に生まれ変わるのか
  MerkMal より 240222  高田泰(フリージャーナリスト)


▶︎十三駅を取り囲む昭和のままの歓楽街
 阪急電鉄の3路線が乗り入れる十三駅のホーム(画像)


 大阪市淀川区の歓楽街十三が大きく変貌を遂げようとしている。阪急電鉄の新線開設や大規模再開発が検討されているためで、淀川北岸の新都心になる可能性が出てきた。

 大阪市北区の阪急大阪梅田駅から電車で淀川を渡って約5分、淀川区の阪急十三駅を降り、昔ながらの商店街に入る。目立つのは飲食店の多さ。路地裏にも飲み屋街が続く。一杯ひっかけたのか、昼間から千鳥足の大工と出会った。西淀川区に住む男性(65歳)は

「せっかく十三へ来たのに、一杯やらないと」
  と飲食店をはしごしていた。

 阪急沿線といえば、上品でおしゃれな住宅街のイメージが強い。
しかし、十三は下町風情を感じる商店街と路地裏の飲み屋街が駅を取り囲む。
 風俗店も多く、東京都新宿区の歌舞伎町、札幌市中央区のすすきのなどとともに、日本有数の歓楽街に数えられてきた。

 西口の飲食街「しょんべん横丁」を訪ねてみた。2014年の火災で店が全滅したが、ほぼ復活していた。夕食には早い時間とあって、人通りはそれほど多くなかったが、酒好きのはしゃぐ声が通りまで聞こえてくる。

 十三駅には、神戸、京都、宝塚という阪急電鉄の3本線が乗り入れている。
1日当たりの乗降客は2021年で約5万2000人だが、駅の外へ出ずに電車を乗り換える乗客はその3倍近い約13万8000人もいる。
 阪急沿線を代表する交通結節点なのに、駅前の風景は昭和の時代と変わらない。

 そんな十三が大きな変化のときを迎えようとしている。阪急電鉄が淀川区の新大阪駅や北区の大阪駅うめきた地下ホームへ乗り入れる新線、十三駅の高層ビル化など大型計画を検討しているからだ。

▶︎旧淀川区役所跡に大型複合施設
 復活した十三駅西口のしょんべん横丁(画像)

 東口の旧淀川区役所跡などでは、大阪市の事業として大型複合施設の整備が始まっている。2009(平成21)年の区役所移転から長く塩漬けにされてきた土地だが、39階建ての複合施設に約700戸のタワーマンション、市立図書館、スーパー、保育所、医療系専門学校などを入れる計画だ。

 事業者には阪急電鉄と同じ阪急阪神東宝グループの阪急阪神不動産などが選ばれた。
工事は2026年1月に完成する予定。タワマン最上階は販売価格3億円の高級物件だが、阪急阪神不動産は
「(1月から始まった)第1期販売が好評」と説明した。

 国土交通省は十三駅から南へ約600mの淀川河川敷エリアに約1万5000平方メートルの多目的公園や親水空間などを整備する。
 大阪市はこのエリアを十三ブランド戦略に位置づけ,都会のオアシスに変える方針。親水空間では将来,大阪・関西万博開催地である此花区の夢洲を結ぶ船便の構想も検討されている。

 淀川区政策企画課は
「子育て世帯や若者が集まり、交流人口が増えれば、十三が生まれ変わる。十三をより多くの人が訪れ、暮らす場所にするための施策を打ち出していきたい」
と意気込んでいる。

⚫︎阪急電鉄が新大阪駅、大阪駅に新線計画
   旧淀川区役所跡で整備が進む大型複合施設(画像)
 十三の変化を加速させそうなのが、阪急電鉄の新線計画だ。ひとつは新大阪駅と十三駅を結ぶ新大阪連絡線。阪急電鉄は古くから新大阪乗り入れを検討しながら、実現できなかったが、新大阪駅に将来、リニア中央新幹線や北陸新幹線が乗り入れるのを想定し、検討を急いでいる。十三駅の地下にホームを新設する方向だという。

 もうひとつは十三駅から大阪駅のうめきた地下ホームへ伸びるなにわ筋線連絡線。なにわ筋線の先には難波の繁華街や関西空港がある。2本の新線ができれば、十三駅は計5本の路線が乗り入れるターミナルになるだけでなく、大阪の海と空の玄関に接続される。

 阪急全路線は標準軌と呼ばれる幅1435mmの軌間を採用している。JRの新幹線と同じ規格だ。しかし、新大阪連絡線やなにわ筋連絡線は狭軌と呼ばれる幅1067mmの軌間で整備する方針。JRの在来線やなにわ筋線に乗り入れる南海電鉄と同じで、将来の相互乗り入れを視野に入れているとみられる。

 さらに、十三駅の高層ビル化や周辺にある3か所のグループ所有地を再開発することも検討を始めた。具体的な内容を詰めるのはこれからだが、グループを挙げて十三の再開発に進む勢いだ。

⚫︎不動産業者も十三の潜在能力に注目
   十三駅東口にある昔ながらの商店街(画像)
 新大阪駅周辺114haは2022年、都市再生特別措置法に基づく都市再生緊急整備地域に指定された。これを十三駅周辺まで拡大させるのが阪急電鉄の狙いだ。
 十三駅周辺は権利関係が複雑で再開発しにくい場所が少なくないが、緊急整備地域の拡大が実現すれば容積率などの規制が緩和され、開発に弾みがつく。

 梅田や新大阪駅に直線距離で2~3kmしか離れず、1日14万人近い乗り換え客がいる十三の潜在能力には、関西の不動産業者が注目の度を高めている。民間の開発が続けば、十三が淀川北岸の新都心となる可能性がある。

 阪急電鉄は
「うめきた再開発など梅田の発展が淀川を越えて広がってくることが考えられるなど、十三の潜在能力は高い。緊急整備地域の拡大で大規模な開発を実現させ、魅力ある街づくりを進めたい」 と力を込めた。

 関西は三大都市圏でひと足早く人口減少と高齢化が進んでいるが、職住近接(職場と住居を近接させるライフスタイル)を求めて大阪都心部へ向かう若者の動きが加速している。コロナ禍で消失した外国人観光客も戻りつつある。
 十三はこれまで歓楽街のイメージが強く、定住や買い物場所の選択肢に入りにくかったが、状況が大きく変わろうとしている。将来の十三はどんな姿に生まれ変わるのだろうか。

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