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教育制度が良い職場は新人が辞めない理由と看護学校で躾を重視する理由

2021年10月13日 | 看護学について

新人が離職する理由で一番なのが「仕事を教えてもらえない」こと、つまり「放置プレイされること」です。

放置プレイされると、出勤しても何もすることがなく、ただ時間が過ぎていくばかりです。

そして周囲のスタッフからは白い目で見られてしまいます。

忙しい病棟で何もできない新人はどんどん居場所を失い、「楽しくない」「遣り甲斐がない」と感じ辞めていくのです。

「怖いから辞める」のではなく「仕事ができるようにならないから辞める」のです。

それが「居場所がないという状態」なのです。

人間はどこかで「必要とされたい」と思っています。

出勤して8時間、何もすることがないことほど辛いことはありません。

 

どうしてそうなってしまうのでしょうか?

それは診療報酬制度に関連した、「看護体制によるもの」から来ていると思います。

看護師の世界は「教育制度」はありますが、実際の業務や仕事については
病院ごと、病棟ごとによってかなり違うため、看護学校を卒業しても結局「病院任せ」になります。


また人員の配置基準が決まっているため、効率よい教育制度ができません。
つまり対患者へのスタッフ配置基準の中に「教育者、トレーナーが含まれていない」のです。
ですから教育方法が「働きながら教える、覚える」といったプリセプターや所属チームに丸投げのシステムになってしまいます。

プレイングマネージャー、選手兼監督をいきなりしろと言われ、プリセプターやチームリーダーはどうするでしょうか?
自分たちが今まで受けてきた教育方法しか知りませんからその通り新人教育を行います。


「見て覚えろ」なのです。

忙しい職場で話しかけづらい環境で、自分なりに工夫して仕事を覚えてきた、

まともに教えて貰っていない、つまり「仕事は盗め」の世界しか知らないため、誰でも仕事ができるまで教えるという方法を知りません。

 

これではいくら国家資格を持っていて、知識があっても一人前には育ちません。

物品、処置方法など全国で標準化されていないため学校教育が生かせないのです。


ここに矛盾が生じるのです。
「辞めない職場は教育制度がしっかりしている」と言われる理由がここにあります。

クリニカルラダー制度などありますが、中身は病棟に丸投げです。

「雇うだけ雇って、教育しない」のが看護業界の問題です。

そんな中でどうやって学んでいくか?というと「忙しい先輩から教えてもらう方法」を身に着けるしかありません。

そしていつも「自己研鑽、自己学習する習慣を身に着けること」なのです。

看護教育で「分からないので答えを教えてください」は通用しないのは、現場に出て

「ぼーっとしていても、先輩が仕事を教えてくれないくらい忙しい教育環境だから」ということは伝えられません。

ただの「やる気のない新人」として見られ、放置プレイが進むだけだからです。

看護学校を卒業し、国家試験をパスしても、看護師としては使い物になりません。

基礎の「き」の字を学んだだけなのです。

そして、何度も言いますが、「教えてもらう立場」をわきまえないといつまでたっても仕事を教えて貰えないシステムが看護業界、病院のシステムなのです。

ですから看護学校では厳しく躾けをして、看護業界に仲間入りできるようにするのです。

本当に嫌いだったり憎かったら「無視」「無関心」になります。

ですから「躾や厳しさ」は悪い意味ではなく「愛」なのです。

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