「天道虫(てんとうむし)の会」

私たちは、今井信子さんのライフワークでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、「天道虫の会」を立ち上げました。

第15回ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2019(小樽ヴィオラマスタークラス2019)を振り返る -その1(諸角憲治)

2019-03-01 15:08:48 | 日記

諸角さんが2019の総まとめをして下さいました。順次掲載させて戴きます。

小樽ヴィオラマスタークラスは、毎回次なる夢、より高い目標を掲げて挑戦的な企画を立案する今井信子さんと、その具体的な実現、実行に奔走する小樽ヴィオラマスタークラス実行委員会代表高野るみさんによって企画・運営されてきました。その結果、小樽ヴィオラマスタークラスは質的にも量的にも着実にかつ驚く程に飛躍的な発展を遂げてきました。今井信子さんは、いろいろな意味で小樽ヴィオラマスタークラスは来るところまで来たので、15年目の今年は一区切りをつけるタイミングと判断されたようで、小樽ヴィオラマスタークラス2019は、最後のヴィオラマスタークラスとなりました。とはいえ、最後の小樽ヴィオラマスタークラスは、昨年までの成功に満足することなく、次なる夢、より高い目標に挑戦する今井信子さんのエネルギーは増すばかりで、とてつもない内容の企画となりました。 

 先ず、受講生は(添付写真参照)、20名(日本8名、中国、台灣各々4名、韓国3名、イギリス1名)と過去最高といわれた昨年の受講生16名を大きく上回りました。 

 昨年演奏会に参加した演奏家は31名とこれまた史上最多でしたが、今年は最後とあって過去参加した受講生で現在活躍中のヴィオリスト等がぞくぞくとやってきて今井信子さんを含めて57名と大変なことになりました。毎年高野るみさんを支える年輩の聴講生や若い聴講生として参加した11名のヴィオラ奏者等も演奏会に参加する企画が立てられて、演奏会に登場した演奏家も64名と昨年の倍以上になりました。思い起こせば一昨年暮れ、ヴィオラマスタークラス実行委員会代表の高野るみさんから、物凄い参加者数で大変とばかりに、「最終的に今回(2018年)のマスタークラス関係者数は50名を超えそうです。」とのメールが届きました。今年小樽ヴィオラマスタークラス2019に参加した演奏家及び聴講生等関係者は、下記のように小樽ヴィオラマスタークラス実行委員会代表高野るみさんを含めて何と総勢75名となりました。

 バロック講師、ピアニスト、アシスタント、編曲、演出:13名

  大槻晃士(バロック・スペシャリスト) 草冬香(専属ピアニスト)

  田中利恵(専属ピアニスト) 山本由美子(ヴィオラ・アシスタント)

  大島 亮(ヴィオラ・アシスタント) 

  Veit Hertenstein(ヴィオラ・アシスタント)

  Sally Chisholm(ゲスト・アシスタント)

  小早川麻美子(編曲/ヴィオラ奏者)

  丸山和影(演出/パフォーマー) 

  田中優希子(演出助手/パフォーマー)

  古賀大路(ピアノ・アシスタント) 高橋優介(ピアノ・アシスタント) 

ゲスト(ヴィオラマスタークラス卒業生):12名

  ヴィオラ卒業生:9名 

   廣狩亮 井上典子 河相美帆 神原玲奈 小笹文音

   Wei-Ting Kuo     牧野葵美 杉田恵理 須田祥子 

ヴァイオリン卒業生:3名

 島田真千子 井上静香 永井公美子 

ゲスト(ヴァイオリン、ヴィオラ、フルート、チェロ、バンドネオン):7名

   Hanna Lee(ヴィオラ) Nian Liu(ヴィオラ)

   後藤和子(ヴァイオリン) Gabor Szabo(ヴァイオリン)

   奥泉貴圭(チェロ) Paul Kenji Wiancko(チェロ/作曲)

   三浦一馬(バンドネオン) 

 台湾ヴィオラスペース:5名

   Hui-Chun Lin(ヴァイオリン) 富澤 直子(ヴィオラ)

   Hui-Mei Chen(フルート)   Chen-Hui Shu(ヴィオラ)

   J. Peng(作曲) 

 演奏会に参加した演奏家(今井信子さんを含む):合計57名。 

 演奏会に参加したヴィオラ等聴講生:7名

  鹿島淑子(ヴィオラ) 佐野友美(ヴィオラ) 櫻井 環(ヴィオラ)

  堀 寿人(ヴィオラ)  杉本 慧(ヴィオラ)

  ヒンキ・キエン(ヴィオラ) シャオユウ・リウ(フルート) 

 演奏会に参加した演奏家・聴講生:合計64名 

その他:10名

  聴講生:8名

  小野ひとみ 植田康史 田中節子 小田正雄・京子ご夫妻

  栢森美如  清水輝彦 諸角憲治 

 毎年演奏会・懇親会等参加者:2名

  須藤正實 砂岡茂明 

 小樽ヴィオラマスタークラス2019演奏者・聴講生等関係者:総合計75名 

 小樽ヴィオラマスタークラス2019開催期間中、下記の通り6つのメインの演奏会に64名の演奏者が登場するという事態に、ビデオカメラマンの私も、その録画と編集に追われて目がくらくらしました。今年の演奏会は、例年と比較して単にその数の多さだけでなく、小樽ヴィオラマスタークラス支えてきた人たちに対する今井信子さんの心細かな気遣いや温かい思いやりの気持ちが込められていると感じました。演奏会に関しては、次回「第15回ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2019(小樽ヴィオラマスタークラス2019)を振り返る -その2-」で紹介する予定です。 

 1月 6日 ニューイヤーコンサートin小樽 

        於:小樽市民センター・マリンホール

   10日 朝里クラッセ・サロンコンサート 

        於:小樽・朝里クラッセホテル

  12日 ニューイヤーコンサートin札幌

        於:札幌キタラ小ホール

  14日 モーツアルト:歌劇「ドン・ジョヴァンニ」 

        器楽アンサンブルとマイムパフォーマンスによる

於:小樽市民センター・マリンホール 

加えて2つの無料コンサート:

   11日 スペシャルブーケコンサート 

        於:小樽・朝里クラッセホテル

  13日 小樽雪物語/ランチタイムコンサート

       於:小樽市民センター・マリンホール 

 その他に例年のように5日新光南子供新年会/訪問演奏会、6日小樽雪物語/街角コンサート、8日杜のつどい/訪問演奏会が開催されました。 

 受講生がレッスンの成果を披露するブーケコンサートは、今回4日から10日までペンション・シャドウクラッセあるいは朝里クラッセホテル・ナパイアにて45分3名で小さなブーケコンサートと形を変えて6回開催されました。 

 今井信子さんが描いた最後の小樽ヴィオラマスタークラスすなわち小樽ヴィオラマスタークラス2019の全プログラムは、滞りなく無事終了しました。とてつもない企画でしたから、例年12月末までには高野るみさんから15分刻みのレッスン、コンサート、リハーサル等を網羅した全体のスケジュール表がメールで送られてくるはずが、昨年12月後半送られてきた全体のスケジュール表は11日までで、12日~14日が抜けている状態でした。「もう無理かもしれない」とスケジュールを作成・管理する高野るみさんの声が聞こえたり、小早川麻美子さんに1月5日にお会いした時、「2日前にドン・ジョヴァンニの編曲が完成したばかりです。」と言われたり、今まで経験したことのなインフルエンザ感染(ピアニストの草冬香さんや受講生がインフルエンザ感染でホテルの部屋に隔離された)が流行ったりなど、はらはらどきどきすることの多い小樽ヴィオラマスタークラス2019でした。 

 14日最終日小樽市民センターマリンホールにてグランドフィナーレコンサート、器楽アンサンブルとマイムパフォーマンスによるモーツアルトの歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の演奏会終了後、FAREWELL PARTYは、とてつもない緊張感から解放された今井信子さん、高野るみさん、演奏者及び関係者全員がお互いに感激を思いっきり表現する光景をビデオカメラで捉えました。歌劇「ドン・ジョヴァンニ」の器楽アンサンブル編曲という一大事業をやってのけた小早川麻美子さんがご挨拶で、余りの感激に声が出なくなってしまいました。小樽ヴィオラマスタークラス2019は、凄いことをやってしまったのだと実感しました。 

 何故小樽ヴィオラマスタークラス2019のとてつもないプログラムが全てやり遂げられたのか。小樽ヴィオラマスタークラスの仲間たちが、わいわいがやがや声を出し合ったり、行動したりしながら今井信子さんの「夢をもって生きる」、「決めたらやりきる覚悟」、「音楽の偉大さを知り、音楽に奉仕し、音楽に憧れ持ち続ける」気持ちを共有できているからだと思いました。

  2007年に春秋社から出版された(2013年増補版出版)「今井信子 憧れ ヴィオラとともに」の「終章・ノー・リスク・ノー・グローリー」の一部を抜粋させていただきます。 

 「ノー・リスク・ノー・グローリー」、つまり「リスクのない栄光はない」という言葉が好きだ。今しかできないことがたくさんある。階段を一つ上がって高いところに進もうと思ったら、覚悟を決めて進んで行くしかない。躊躇していてはもったいない。できた、できないよりも、その気持ちの方が大事だと思う・・・これなら大丈夫だという保証があって実行するのではない。やると決めたらやる。それだけだ。夢があれば生きていける。人がまだ踏んだことのない雪道を行きたい。・・・音楽は尊いものだ。私たち音楽家に一番大切なのは、音楽の偉大さを知り、音楽に奉仕すること。音楽に憧れを持ち続けること。全ては憧れから生まれる。」

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