「天道虫(てんとうむし)の会」

私たちは、今井信子さんのライフワークでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、「天道虫の会」を立ち上げました。

第13回ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2017レポート(その5 完)

2017-03-15 11:27:46 | 日記

諸角さんのレポートは、今回で終了です。詳細なレポートありがとうございました。

 

私が見た素晴らしいこと(4):今井信子さんは凄い!

「今井信子さんは凄い!」などと何を今さらという読者の反応を重々承知の上で敢えて、「小樽ヴィオラマスタークラス2017を振り返って~私が見た素晴らしいこと」の最後に「今井信子さんは凄い!」で締めくくりたいと思います。

1月9日小樽市民センター・マリンホールで開催されたニューイヤーコンサートで、今井信子さんはブラームス:チェロソナタ 第1番 (Lionel Tertis編曲)を演奏されました。今井信子さんから、この演奏を録画したビデオも見たいと言われました。多忙な今井さんは、ホテルのレストランのルームサービスでイタリア風サンドイッチを注文されました。私はパソコンを彼女のお部屋に持って行き、彼女の部屋でランチをご一緒させていただきながら彼女の演奏をお見せしました。今井信子さんは、自分の音と草さんのピアノの音の大きさを比較されて、ビデオで確認すると演奏中自分が聴いている自分の音の大きさと草さんのピアノの音の大きさが違う等チェックされていました。

その際にご本人から伺ったのですが、ボストンで名誉博士号をいただいて、マスタークラスのレッスンで受講生の一人が今まで自分が演奏したことのないブラームスのチェロソナタを演奏した話をされました。それで小樽ヴィオラマスタークラスのニューイヤーコンサートで、そのブラームスのチェロソナタをご自分の演奏曲目に選ばれたようです。 アマティー事務所で今井信子さんのマネジャーをなさっている荒木晴子さんに確認したところ、今井信子さんは,2015年の11月にボストンのニューイングランド音楽院で名誉博士号を授与され、名誉博士号の授与式の後にマスタークラスがあり、そこで受講生の一人がブラームスのチェロ・ソナタ第1番のヴィオラ版(Roger Tapping編曲)を演奏したそうです。

数年前今井信子さんから、新しい作品を演奏する時に若い時の5倍のおさらいをしないとだめだと聞いたことがあります。レッスンの受講生が演奏した作品で、今まで自分が弾いたことのない作品に敢えてチャレンジされる今井信子さんは、本当に「「ノー・リスク、ノー・グローリー」という信念を持っているのですね。やはり、「今井信子は凄い!」

今井信子さんは、小樽ヴィオラマスタークラスの後、オランダ・アムステルダムとイギリス・バーミンガムでブラームスのチェロ・ソナタ第1番を演奏される予定だとおっしゃっていました。

(完)

 

 

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第13回ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2017レポート(その4)

2017-03-05 19:17:12 | 日記

諸角さんのレポート(その4)です。

 

私が見た素晴らしいこと(3):受講生と地元のコミュニティー

小樽ヴィオラマスタークラス実行委員会事務局代表高野るみさんは、地元とのふれ合いの輪を拡げる地道な活動を行っています。今年も受講生は地元のコミュニティーと楽しい時間を満喫したようです。1月7日新光南子ども会 1月12日杜のつどい演奏会、1月9日及び14日街角コンサートなど、受講生にとって地元のコミュニティーとの体験はきっと忘れ難い思い出となったことでしょう。1月14日レッスンの成果を披露するヴィオラブーケコンサートでは、きっと受講生は感謝の気持ちを込めてレッスンで学んだ作品を演奏したことでしょう。

また、小樽・朝里クラッセホテルのナパイア・ルームにおいて、1月6日大槻晃士さんの公開バッハ塾 1月8日受講生のレッスンの模様を直接見ていただく公開レッスン及びミニコンサートが開催されました。

1月9日小樽ヴィオラマスタークラスを支える地元NPO法人小樽・朝里のまちづくりの会(菊地芳郎会長)の皆様との交歓会では まちづくりの会のメンバーがこの日のために捕ってきたという魚介類や野菜などご馳走が盛りだくさんのサプライズ! 受講生のみならず講師の先生方やヴィオラマスタークラスの仲間たち全員我を忘れてご馳走に箸を運ばせました。まちづくりの会の皆様のおもてなしは料理だけにとどまりませんでした。芸達者なご老人が受講生(どういうわけか女性はかりでしたが)を壇上に呼び込んで民謡に合わせて踊りを指導する余興のサプライズ!、壇上に上がった受講生も最初は恥ずかしそうでしたが、ご老人の指導よろしく最後は一生懸命踊っている受講生の姿にサプライズ! しまいには小樽の副市長さんも壇上に上がって、まちづくりの会の有志の皆様とそうらん節の踊りを披露して会場は大いに盛り上がるサプライズ!小樽ヴィオラマスタークラスとまちづくりの会の皆様との一体感の素晴らしさを再確認いたしました。 最後は受講生から兄貴と慕われるヴィオラアシスタント大島亮さんの手締めで無事おひらきとなりました。

 

 

 

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第13回ゆらぎの里ヴィオラマスタークラス2017レポート(その3)

2017-03-02 19:04:00 | 日記

諸角さんのレポート(その3)です。

 

 

 

私が見た素晴らしいこと(2):ヴィオラマスタークラスの仲間たちのパワー

小樽ヴィオラマスタークラスは、ヴィオラ奏者今井信子さんと小樽ヴィオラマスタークラス実行委員会事務局代表高野るみさん、それを支えるNPO法人小樽・朝里まちづくりの会の皆さん、そして様々な才能あるいは行動力を発揮する仲間たちが生み出すパワーが凄いのです。ヴィオラマスタークラスの仲間たちは、日々のレッスンやコンサート等が心地よくスムースに運営されるように持ち味を生かして頑張っています。その結果、ヴィオラマスタークラス全体のプログラムの付加価値が一段と高まっていると思います。

例えば、3年前から今井信子さんのチャレンジングなテーマはバロック音樂あるいはバッハ音樂の理解で、バッハ博士こと大槻晃士さんを招聘しています。大槻晃士さんは、今年もバッハなどバロック音楽の作品のレッスンの講師を務め、バッハ塾を開講して小樽ヴィオラマスタークラス仲間としてその才能をフルに活かして小樽ヴィオラマスタークラスの付加価値を高めています。ここでは、小樽ヴィオラマスタークラス2017を見て素晴らしかった、大槻晃士さん以外の他の仲間たちのパワーをご紹介します。

小樽ヴィオラマスタークラス2017を成功に導いた主役の一人はヴィオラ奏者であり編曲者小早川麻美子と言っても過言ではないでしょう。2013年からスメタナ:交響詩「わが祖国」からモルダウ(ヴィオラ四重奏版)やマスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」から間奏曲(ヴィオラ四重奏版)等、その後モーツァルトのヴァイオリンとヴィオラのための協奏交響曲K364(弦楽四重奏曲版)の編曲を手掛け、最近は彼女のプロフィールにあるように、ヴィオラスペース2015にバッハ/ブランデンブルク協奏曲第3番 ヴィオラ合奏版(小樽ヴィオラマスタークラスによる委嘱作品)を寄稿、その模様がNHK-BSプレミアム「クラシック倶楽部」でも紹介され、待望のヴィヴァルディ/協奏曲集「四季」(ヴィオラ合奏版)全曲の世界初演が、小樽ヴィオラマスタークラス2016及び小樽ヴィオラマスタークラスin台湾2016にて行われました。

今年は小樽市民センター・マリンホール(1月15日)及び東京の浜離宮朝日ホール(1月16日)で開催されたフォーシーズンコンサートで演奏されたヴィヴァルディのヴァイオリン協奏曲集「四季」の手直しを行い、新たにアストル・ピアソラのブエノスアイレスの四季の編曲に挑戦されました。彼女によると、この作品の編曲には、ブエノスアイレスに出かけてピアソラの息子に会う等1年間の準備をして、彼女のエネルギーを注ぎ込んだそうです。また、ニューイヤーコンサートのプログラムの最後を飾った作品、ヨハン・ストラウス2世の「皇帝円舞曲」作品437の編曲も成し遂げました。「皇帝円舞曲」はフォーシーズンズコンサートのアンコール曲にもなりました。


今年は今井信子さんとのデュオなどコンサートの予定はなかったのですが、後藤和子(ごとうあいこ)さんが、スキー旅行でニセコに行く途中小樽ヴィオラマスタークラスに顔を出されて、リハーサルを大変熱心にご覧になりました。とりわけピアソラのブエノスアイレスの四季は、彼女は実際に演奏した経験があることから、演奏者の立ち位置や音の出し方などこまごまとしたアドバイスをされました。

何しろ後藤和子さんは1975年にシドニーで結成されて以来、国内外で幅広く活動し高い評価を受ける室内管弦楽団、オーストラリアン・チェンバー・オーケストラ(ACO)で日本人初就任のバイオリニストとして活躍しており、セイジ・オザワ 松本フェスティバル(旧称サイトウ・キネン・フェスティバル松本)にも参加される実力の持ち主です。


音楽家の健康・演奏の改善と療法に役立つアレクサンダーテクニークの指導教師の小野ひとみさんは、小樽ヴィオラマスタークラスの若い受講生にレッスン中あるいはレッスン終了後、自然に自由に演奏できる息の長い演奏家になるためのアドバイスをします。今年はヴィオラ受講生だけでなく若いピアニストも、彼女のアドバイスを受けて、本人も驚く程の成長をしました。彼女のホームページによると1992年日本人初の英国アレクサンダー・テクニーク指導者協会/STATの公認教師となり、日本に帰国。2012年9月26日よりアマックコーポレーション アレクサンダー・テクニーク 教師養成クラスを開設。日本で初めて、英国アレクサンダー・テクニーク教師協会(STAT)に公認を受けました。同じくホームページに「アレクサンダーテクニークとは理性と身体の関わり方や協調関係を学ぶことにより「身体をうまく使う」が可能になる技術です。心身の動きは、頭と首と背中の協調作用を基軸にしています。身体と理性で構成されている私たちの心身では、この身体のバランスが崩れると、理性や精神は大きな影響を受けてしまいます、このような心身がへたな使い方に陥らないために、アレクサンダーテクニークのレッスンがあるのです。アレクサンダーテクニークを学んで自然に自由に演奏できる息の長い演奏家を目指しませんか。」と紹介さています。

小野ひとみさんは、彼女のアドバイスを受けたたくさんの受講生や講師の方たちから尊敬されている小樽ヴィオラマスタークラスの仲間です。


小樽ヴィオラマスタークラス2017のニューイヤーコンサート及びフォーシーズンズコンサートのプログラムの中で演奏作品について紹介するプログラム・ノートは、2013年から2015年まで受講生として参加した川相美帆さんが書かれています。彼女は現在、今井信子さんが2015年10月に教授に就任されたソフィア王妃高等音楽院に在学中です。第2回東京国際ヴィオラコンクール第一位に輝いたウエンティン・カンさんが同校で今井信子さんのアシスタントをされています。小樽ヴィオラマスタークラス2017の仲間のパワーは凄いだけでなくその輪は拡がっています。

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「天道虫(てんとうむし)の会」のご案内

「天道虫(てんとうむし)の会」のご案内   ―小樽ゆらぎの里での今井信子さんの音楽活動を応援する会の発足― 2014年6月23日   私たちが敬愛する今井信子さんが小樽「ゆらぎの里」朝里川温泉で始めたヴィオラマスターコースは、今年の正月で10周年を迎えました。此の間多くの教え子がここから育ち、年々今井先生に憧れ慕う俊秀のアーティストも多くこの地を訪れるようになり、先生を囲み、手伝い、研鑽し、コラボレートする世界にも類のない活動の拠点として高まっています。 この度、私たちは、今井信子さんのライフワークの一つでもある「ゆらぎの里」での音楽活動に賛同して、それぞれの立場でできる支援を行うとともに、それぞれのネットワークを通してこの活動を知ってもらい、多くのクラシックファンに珠玉のコンサートに触れていただくお手伝いをしようと、「天道虫の会」を立ち上げました。 皆さまには、「天道虫の会」の活動にご理解いただき、それぞれにできるご支援・ご協力いただければ幸いです。この会へ参加いただける方は発起人までご連絡ください。会員には、会のシンボルとなる竹製てんとう虫のバッチをお渡しします。 発起人メンバー 高野るみ、諸角憲治、砂岡茂明、樋口義洋、青木真也、須藤正實 <天道虫の会の由来>  天道虫は、太陽=天道(今井信子さん)に向かって飛ぶ習性があるという由来から名付けました <ホームページ> http://blog.goo.ne.jp/igainet  会の活動、小樽での音楽活動、今井さんの演奏活動など適宜掲載します。