丹波篠山国際ヴィオラマスタークラス2024が9月13日から開催されます。
スケジュールは以下のとおりです。
詳細を丹波篠山マスタークラスホームページから転載します。
ホームページ
オフィシャル動画
https://www.youtube.com/watch?v=MbeJX7YI7eQ&t=24s
会場の田園交響ホールのホームページも紹介します。
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/denen/info/26711.html
丹波篠山国際ヴィオラマスタークラス2024が9月13日から開催されます。
スケジュールは以下のとおりです。
詳細を丹波篠山マスタークラスホームページから転載します。
ホームページ
オフィシャル動画
https://www.youtube.com/watch?v=MbeJX7YI7eQ&t=24s
会場の田園交響ホールのホームページも紹介します。
https://www.city.tambasasayama.lg.jp/denen/info/26711.html
東京は梅雨明けで暑い日が続いています。
東北では集中豪雨で大きな被害が出ています。
お見舞い申し上げます。
公開マスタークラスの記事がFACEBOOKに載っていました。
講師として初登壇のサオ・スレーズ・ラリヴィエールさん。
演奏同様レッスンも華麗です!(撮影:横田敦史)
若手演奏家のための公開マスタークラス
愛が溢れる今井信子さんのレッスン♪♪♪(撮影:横田敦史)
諸角さんの転載その2です。
【ヴィオラスペース2024雑感その2】
2024年5月29日(水)紀尾井ホールにて、天皇、皇后両陛下と長女愛子様が、コンサートⅡ「プリムローズ生誕120年記念」を鑑賞されました。
プログラム前半最初の曲は、今井信子(ヴィオラ)、蕨野真美(クァルテット・フェリーチェ チェロ)によるベートーヴェン:ヴィオラとチェロのための二重奏変ホ長調作品WoO32「2つのオブリガートの眼鏡付き」より第1楽章。ヴィオラを弾かれる天皇陛下とチェロを学んでおられる愛子様に敬意を表した演奏でしょうか。愛子様も、譜面台から眼鏡のイラストが垂れ下がる演出に微笑んだことでしょう。
次いでドホナーニ:弦楽三重奏のためのセレナードハ長調作品10より、第1、2、5楽章。五月女恵(クァルテット・フェリーチェ 第1ヴァイオリン)、鈴木康浩(ヴィオラ)、蕨野真美(クァルテット・フェリーチェ チェロ)による爽やかな演奏でした。五月女恵は、愛子様の学習院初等科の同級生だそうです。
プログラムノートによると、プリムローズは、アメリアに渡って大成したアメリカン・ドリームの体現者で世界最高のヴィオラ奏者のひとりとして、オケ、クァルテットや室内楽アンサンブルとの、及び並外れたソリストとしての活動、指導者としての数多くの経歴、膨大な録音、教育に関する重要な出版物など、永く継がれていく価値あるレガシーを残したそうです。佐々木亮氏が「ヴィラオの音の原点~プリムローズ」と表現するそのプリムローズ生誕120周年の記念の年ということで、彼ゆかりの曲をプログラミングしたそうです。第1曲目ベートーヴェンの作品はフォイアマンとの、第2曲目のドホナーニの作品はハイフェッツ、フォイアマンとの名演が録音で残っているようです。
続いて、彼の編曲によるシューベルト:万霊節の連禱」D.343(ヴィオラ:柳瀬省太、ピアノ:有吉亮治)、及びチャイコフスキー:ただ憧れを知る者だけが」(ヴィオラ:鈴木学、ピアノ:有吉亮治)、そして彼がソロ演奏したことがあるクライスラー:プニャーニの様式によるプレリュードとアレグロ(ヴィオラ:鈴木康博、ピアノ:有吉亮治)と、マリアン・アンダーソンとの伝説的なレコーディングで知られるブラームス:アルトのための2つの歌 作品91(メゾソプラノ:波多野睦美、ヴィオラ:佐々木亮、ピアノ:有吉亮治)が演奏されました。プリムローズが演奏したことがあるヴィオラを中心とするアンサンブル作品を、日本を代表するヴィオラ奏者が演奏するという企画は、ヴィオラの色々な音色の素晴らしさを楽しむまたとない機会となりました。それぞれのヴィオラ奏者に寄り添う有吉亮治のピアノも、さすがに凄かったです。
プログラム後半は、第5回東京国際ヴィオラコンクール入賞者が登場して、山下一史指揮、桐朋学園オーケストラと、ブリテンがプリムローズのために書いた作品及びプリムローズがバルトークに委嘱したコンチェルトを熱演しました。
先ずは、コンクール第3位受賞者サラ・スレーズ・ラリヴィエールによるブリテン:ラクリメ~ダウランド歌曲の投影 作品48a。彼の演奏は緻密でエネルギッシュでいつも凄いの一言です。そして最後を飾ったのは、第5回東京国際ヴィオラコンクール優勝者ハヤン・パク。バルトークのヴィオラ協奏曲(シェルイ校訂版版)を堂々たる演奏で我々を魅了しました。
5月28日及び29日の東京公演、新プログラミング・ディレクター佐々木亮氏の豊富な構想力に基づいた「アメリカン・ドリーム!The American Drea」は、「ヴィオラの礼賛」、「優れたヴィオラ作品の紹介と新作発表」、「若手の育成」を踏まえた真摯なプログラムの構成及び内容ゆえに、我々を大いに感動させたと思います。
ヴィオラスペースでお馴染みの諸角憲治さんが、他のサイトに紀尾井ホールの模様を詳細にレポートされていますので、諸角さんのご了解を得てこのブログに掲載させて戴きます。(「ヴィオラスペース2024雑感」と題し2回に分けての投稿です。)
【「ヴィオラスペース2024雑感 その1」】
今年のヴィオラスペース2024は、昨年までの10年間ヴィオラスペースの魅力を大いに進化、発展させたアントワン・タメスティ氏を引き継いで、佐々木亮氏がプログラミング ディレクターとしてヴィオラスペース2024「The American Dream(アメリカン・ドリーム)」を立ち上げました。1992年に今井信子さんが提唱されてスタートしたヴィオラスの祭典、ヴィオラスペースも今年32年目を迎えたこのタイミングで、佐々木亮氏による新たな展開を予感させるヴィオラスペースになったようで大変嬉しく思います。
佐々木亮氏は、2008年からNHK交響楽団の首席ヴィオラ奏者を務められ、ヴィオラスペースにおいても、主力演奏者の一人としてヴィオラスペースの発展に大いに貢献されました。彼は、プログラムノートで、「アメリカで過ごした11年間は、自分の音楽家としての人生を決めた重要な時代です。最も大きな出来事は、ヴィオラと出会い、これは自分が一生弾いていく楽器だなと感じた」と述べています。紀尾井ホールで開催されたヴィオラスペース2024「The American Dream(アメリカン・ドリーム)」東京公演:5月28日コンサートⅠ「アメリカで生まれ音楽」及び29日コンサートⅡ「プリムローズ生誕120年記念」は、アメリカでの音楽生活の豊富な体験をベースにした、彼のそのような思いが込められた大変味わい深いプログラムゆえに、私にとって改めヴィオラの色々な音色に魅了される大変貴重な機会となりました。
今年はプレコンサートで、若い演奏者、クァルテット・フェリーチェ(ヴァイオリン:五月女恵、清水耀平、ヴィオラ:川邉宗一郎、チェロ:蕨野真美)が、活躍の場をもとめて渡米したヨーロッパの偉大な音楽家の代表的存在であろうドヴォルザークのアンサンブルの作品の爽やかな演奏を披露しました:28日ドヴォルザーク:弦楽五重奏曲第3番第1楽章(佐々木亮、クァルテッド・フェリーチェ)及び29日ドヴォルザーク:弦楽四重奏曲「アメリカ」(クァルテット・フェリーチェ)。クァルテット・フェリーチェは、昨年テレビマンユニオン制作の若いクァルテットの発掘と育成を目的とした「プロジェクトQ・第24章若いクァルテットシューベルトに挑戦する」に参加した弦楽四重奏団です。
さて、28日開演に先立ち、今井信子さんにより昨年逝去された作曲家西村朗氏を追悼する「ヴィオラ独奏のための「鳥の歌」による幻想曲」が演奏されました。西村朗氏は、ヴィオラスペース委嘱作品などたくさんのヴィオラ作品を作曲され、東京国際ヴィオラコンクールの審査員を務めるなど長年ヴィオラスぺースに言葉に尽くせぬ貢献をされました。
28日コンサートⅠ「アメリカで生まれ音楽」として、現代アメリカの作曲家、ポール・チハラとジョン・ハービソンの作品が紹介されました。プログラム前半、最初のチハラ:「4つのヴィオラのためのコンチェルト・ピッコロ」(鈴木学、鈴木康浩、佐々木亮、柳瀬省太)は、第4楽章で、山田耕作の「赤とんぼ」のメロディーが印象的でした。彼は幼少期日系アメリカ人収容所にいたことがあるそうです。
バービソンのヴィオラ協奏曲(日本初演)は、後半のプログラム最後の作品で、佐々木亮ヴィオラ、山下一史指揮、桐朋学園オーケストラによるスケールの大きいコンチェルトだっったとおもいます。また、第5回東京国際ヴィオラコンクール第3位受賞のサオ・スレーズ・ラリヴィエールによる前半3曲目、アメリカの作曲家エリオット・カーター:「ヴィオラのためのフィグエントⅣ」は、彼らしい圧巻の演奏でした。
一方、ヨーロッパからアメリカに渡って名曲を残した作曲家の作品を紹介するという構想も素晴らしかったです。前半2曲目ブロッホ:ヘブライ組曲は、村上淳一郎(ヴィオラ)、有吉亮治(ピアノ)によるデュオ演奏で、この作品の魅力を楽しみました。
前半4曲目ドヴォルザーク:交響曲第9番ホ短調作品96「新世界より」第2楽章(佐々木絵里編曲)は、柳瀬省太、佐々木亮、鈴木康浩、鈴木学による美しくも深い絶妙のハーモニーに感動させられました。
前半最後は、第5回東京国際ヴィオラコンクール優勝者、ハヤン・パクが、ヴュータン:アメリカの思い出「ヤンキードゥートゥル」作品17で、コンクール優勝後益々飛躍的に成長した彼女の演奏に、大いに納得いたしました。
プログラム後半最初の作品は、今井信子によるマルティヌー:ラプソディーコンチェルト。81歳でも未だ変わらぬ堂々とした緊張感溢れる演奏に感動しました。
2024.05.29日午後7時から、紀尾井ホールにおいて「プリムローズ(★)生誕120年記念」演奏会が行われました。
今井先生と蕨野さんのチェロ二重奏で幕を開けました。
今日は、天皇ご夫妻に愛子さまもお見えになり、今井先生のトップバッター登場で会場は早くも盛り上りを見せます。
1904年生まれのビオラ奏者プリムローズの記念コンサートです。(プリムローズについては下記注(★)を参照願います。
後半は、プリムローズの為に書かれたブリテンとバルトークの協奏曲が桐朋学園オーケストラと演奏されました。
ビオラスペース2024は、5月25日の若手演奏家のための公開マスタークラス(東京桐朋学園大学)から始まって、5月27日仙台公演、28日・29日の東京公演に続いて30日の若手演奏家のための公開マスタークラス(大阪相愛大学)、31日大阪公演と過密なスケジュールで実施中です。
注★ウィリアム・プリムローズ(William Primrose, 1904年8月23日 スコットランド、グラスゴー - 1982年5月1日 アメリカ合衆国ユタ州プローヴォ)は、ヴィオラの独奏楽器としての地位を確立した演奏家である。力強いボウイングによって、ヴァイオリンとは明らかに違うヴィオラの魅力を示し、その後のヴィオラ独奏者のパイオニアとなった。また、ブリテンの『ラクリメ』や、バルトークの『ヴィオラ協奏曲』は、プリムローズのために書かれた曲であり、現代のヴィオラ独奏曲の誕生にも貢献している。
父ジョーン・プリムローズはオーケストラのヴァイオリン奏者ならびにヴィオラ奏者であり、弦楽器の鑑定家でもあった。プリムローズはもともとはヴァイオリニストとして活動を始めるが、ブリュッセルで師事したイザイのすすめでヴィオラに転向する。ロンドン弦楽四重奏団のヴィオラ奏者を担当したあと、1937年に、NBC交響楽団の結成にあたり、トスカニーニに招かれてアメリカに渡り、首席ヴィオラ奏者に就任する。その後、ソリストとして活動する一方、プリムローズ弦楽四重奏団(シェムスキー、ギンゴールド、シャピロ)を結成し演奏活動を行った。晩年は教育活動にも熱心で、インディアナ大学と南カリフォルニア大学にて教授職を務めるほか、来日した際には東京芸術大学や桐朋学園大学でも後進の指導にあたった。また、長野県の木曽音楽祭は、彼が当時の木曽福島町を訪問して公開レッスンと演奏会を開いたことを発祥とする。(ウィキペディアから)