遺伝屋ブログ

酒とカメラとアウトドアの好きな大学研究者です。遺伝学で飯食ってます(最近ちょっと生化学教えてます)。

科学と金と大学と

2013-10-29 23:38:28 | 大学生活
来年度用の科学研究費の申請書を出してホッとしている10月下旬であります。毎年のことですが、10月って感覚的に2週間くらいしかない感じなんですよ。

同友会が日本版NIHに意見書 「経済効果を軸に予算の重点配分を」と御立氏(産経新聞) - goo ニュース
『日本版NIH』なんてゆう素敵なネーミングするもんだから、てっきり予算額も米国なみに増える(つまり10倍になる)のかとゆーとそんな風にはならないのですな。ただでさえ少ない額を制度だけ米国風の名前を付けて分配しようと・・・。
「国際競争力の強化や経済効果を軸に予算を重点配分すべきだ」との経済同友会のコメント。経済効果に軸を置くということは、それはもう科学ではないんだが・・・。トップ人事についても「科学的知見とグローバルな見立てが出来る人が望ましい」とすてきな言葉をちりばめておりまする。言葉遊びが好きだねぇ。

米の予算一律削減、基礎研究にダメージ (WALL STREET JOURNAL)
「米国はいいなぁ」なんて暢気なこと言ってられないのが、今の世界の経済なんですな。特に国家の財政は先進国、特に20世紀型の先進国はきつい。ただ技術はやたらに進歩したので、科学研究の成果が実利をあげる可能性がすごく増しています。経済同友会のおじさん達がそこまで理解してコメントしたとは思いませんが。科学はこれから、金にならない純粋科学と、経済的な結果に繋がりそうなことをやる『先端科学(?)』に2分されていくんじゃないかなぁ。おそらく、純粋科学を志す人達は昭和中期のビンボー科学を甘受せなあかんようになるでしょう。もしくは柳田御大がおっさるやうに両方やるか・・・これができるのはかなり力のある研究者だな。
日本の10倍ある予算が8%減るだけでこの騒ぎです。NIHグラントは人件費こみだからね。
コロラド大時代、友人の日系人医師がNIHグラントが当たったので車を買ったということがあった。研究費なんで、実験しなきゃいけないが、それは面倒だと・・・優秀でスキップ(飛び級)しまくり、やたら若くして博士号をとった人なんで、まあそこそこの研究はするんだろうけど・・・。

4学期制を検討 金大学長が意向(北國新聞)
うちの大学、東大のマネが好きだねぇ・・・。講義をやる側としたら、4学期制はやりやすいと思うので歓迎ですよ。入学卒業をフレキシブルにできるかどうかが勝負なような気がするな。大学なんかいつ入学してもいいし、単位が揃って卒業論文ができたらいつ卒業してもいいと思う。大学側はちゃんと4年かかるようなカリキュラムを組んでやればええのだ。就活なんか1回生からやればいい。何を勉強すべきか明確になっていいじゃないか。

大卒の3割超、3年以内に退職 宿泊・飲食業は半数(朝日新聞) - goo ニュース
大切な人材だ。少子高齢化が進む日本がどう食えばいいのか、ほんとうは分かっているはずだ。育てる側も育てられる側も分かっているはずなのだ。『昭和』とか『20世紀』は、もう過去なのだ。ノーベル賞をとる学者をそこそこ輩出し、イグノーベル賞も毎年受賞する。そんな日本の科学に世界が何を期待してるか・・・分かってるはず・・・。

論点がずれた。

粗末にしていい人材なんていないはずなのだ。その人にとっては一度しかない人生なのだし。日本にとっても少ない若者のはず。もちろん、最初に勤めた職場に添い遂げる必要もない。それに、もはやそうでない時代になった。決まったレールがないのは『自由』なのだと、だから辛いのだと・・・。

論点が・・・ずれまくりだ・・・。

記事によると「リーマン・ショック後の就職難から、規模の小さい企業や、もともと離職率の高い業種への就職割合が高くなったことが考えられる」んだと・・・離職率が少ない業種がハッピーなのか?

大学が多すぎる? 一生の間に行く大学が一校って、決め込むからそう思うんだよ。

本日のお酒:SAPPORO 冬物語 + JIM BEAM BOURBON
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