滋賀県 建築家 / 建築設計事務所イデアルの小さな独り言

建築家・清水精二のブログ、何でもあり独り言集・・・。

水盤(水鏡)

2010年01月20日 | 建築
今日は暖かくて春のような天候になると予報では言っていましたが、どうだったのでしょう・・?、私は今日は自宅兼事務所に缶詰状態で仕事をしていて、一歩も外へ出ていないので分かりません・・。(でも、そんなにいい天気ではなかったような気がするのですが・・。)

Photo

という事で、今日は水盤のお話です・・。私は、今までにいくつかの水盤を造ってきましたが、水盤とは言わずに水鏡(みずかがみ)と呼んで提案してきました。水面に映る空や雲・・木々の緑などを意識して設計していたので、意図的にそう呼んでいました・・。
建築では、浅く水を張ったものを水盤と言ったりしますが、もともと水盤とは盛り花や盆栽などに使われる底の浅い平らな陶製や金属製の花器の事を言うようですね・・。

それで、現在設計中の「湖西の家」の中庭にも水盤を造ろうと思っています・・・。湖西の家は、水盤(水鏡)のある中庭を囲うようにリビング、和室、玄関ホールが配されているので、1階の主な部屋のどこからでも水盤が見えるようになっています。もちろん、アイランドキッチンも中庭に面するようになっていますし、2階の主寝室のデッキからも水盤が見下ろせます・・。

今回考えていた水盤のシステムは、循環ポンプで水を循環させ、蒸発などで自然に減った水量を水位計で制御して自動で減った水量を補うというものでした。
先日、設備設計のIさんに水盤のシステムについて打合せをしたところ、システムを長年維持するには、コマメに手入れをするなどお施主さんにそれなりの負担がかかるという事だったので、お施主さんとも相談して現在もう少しメンテナンスに負担がかからない水盤の形状とシステムを再検討しているところです・・。

Ihouse

余談になりますが、私が今までに造った水盤には、コストがかかるので濾過機(ろかき)を設けていません。なので、毎回お施主さんには、「絶対、魚などの生き物を入れないで下さいね・・。」と言っているのですが、「分かってる・・そんなん入れへんし・・。」と言われておきながら、必ず1回は金魚や錦鯉が泳いでいるのを目撃してしまいます。
人間の心理としては、やはり・・水の溜まっているようなものがあると魚を入れたくなるのでしょうか・・??

ちなみに、水鏡と書いて「すいきょう」と読むと、水がありのままに物の姿を映すように、物事をよく観察してその真情(本質)を見抜き、人の模範になる・・という意味があるそうですよ・・・。

画像は、ワイズインターナショナル本社(上)とI-HOUSE(下)の水鏡です。

コメント
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