湘南・寒川 【イデアル】パーソナルカラーとらせん美のサロン

人生のステージを上げるカラーコンサルタント、
ことざき京子のブログ

ギリギリセーフの 出版

2021-08-03 | ●認知症の父について

出版しました!

 

父の人生を書き留めておきたいと思いましたが、それはなかなか困難な作業でした。

自分のことを書くのとは違い、資料をまとめなくてはいけません。

父が子供の頃、どのような人生を生きてきたのか、一切知りません。

というのは、父は自分の生い立ちを 全く語らなかったからです。

 

父の自叙伝を書いていて、語らなかったのではく、語れなかったのだということに気づきました。
養子に出され、自分のルーツを知らされずに成人し、その後も実家とは関わりを持たぬように生活してきたのです。

従弟にあたる良平さんという人が、実家の大阪側との唯一の窓口でした。
良平さんが 思いつく限りの資料を提供してくださり、この本の骨組みができました。

なんとか書けそう!と 執筆のめどがついたのが今年の5月の中旬頃です。
丁度、父のステージ3の胃癌が見つかったころでした。

それから、原稿の進み具合は、病気の進行と競争です。
「とにかく早く書き上げて、本にして、父に見せたい」との想いでパソコンに向かいました。

 

原稿が一応仕上がって時点で 私は子供たちといっしょに広島の父の元を訪れました。
最後のお別れのつもりでした。

その時に「お父ちゃんの本を書いているよ。

お父ちゃんが言いたかったことは 全部この本に書いたから、出版されるまで、もう少しだけ待っていてね」
と声をかけました。

 

その時、本はEPUB化を終え、表紙のコンペを開催中で、数日後に表紙が決定しました。

すぐにAmazonに出版申請をして、出版できたのが7月24日の深夜でした。

7月25日、妹にAmazonで 出版が開始されたことを伝えました。

妹は スマホを持って父の居るグループホームまで、車で2時間くらいの距離を、文字通り駆けつけてくれました。

そして父に 「お姉ちゃんが お父ちゃんのことを本に書いてくれたよ。 
子供の頃のことも、大人になってからのことも、お父ちゃんの篆刻のことも 全部書いてくれたよ」

と言って、1時間半かけて本を丸ごと一冊読み聞かせてくれたそうです。

父はまだぞの時には意識が有り、途中で、怒ったり 笑ったり、うなずいたりなど反応しながら、最後まで聞いてくれたそうです。

 

全部を聞き終わって、すごく安心したような満足そうな表情をしていたとのこと。

自分の本が出版されたことも 理解できたようです。

ああ、間に合って良かった。

 

 

翌朝、グループホームから、意識が混濁して呼吸が止まりそうだという連絡がありました。

そして、10時過ぎごろに天国に召されていきました。

すごく安らかな顔をしていました。

 

父の人生の辛かった部分に 私は「ー」を加えることができたのでしょうか。

非力ではあるけど、最後の一手を加えて 父の幸せな人生を綴れることができたと信じることにします。

 

追記

そのような想いで執筆した本です。

本日 午前9時から ¥99円キャンペーンを行います。

もしよろしければ どうぞ手に取ってみてくださいね。

『始終一士』

 

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私は 自分の父親を選んで生まれてきた

2021-08-03 | ●認知症の父について

子供は親を選んで生まれてくる

ということを すみれちゃんという小学生の女の子から聞きました。

2007年生まれ。生まれたときから、かみさまや、見えないけれどひとりひとりを見守ってくれている存在たちとお話ができる 現在中学生の女の子です。

ママのおなかに入る前のことをすべて覚えており、お腹の中のあかちゃんとお話しすることもできるそうです。

私がすみれちゃんの講演会で この話を聞いたのは、4年くらい前のことでした。
彼女はまだ小学生で、

『神様は小学5年生』という本を出版されており、40万部を超えるベストセラーになっております。

 

すみれちゃんの話を聞いて、私は自分が親を選んで生まれてきたなんて ありえないと思いました。
私は父のせいで、つまらない人生を歩みことになったとずっと思っていたからです。

しかしながら、この話を 私は20年前にも見たことがありました。

娘が保育園に通っていたころ、短い期間ではありますが、バレーを習わせたことがあります。
その発表会で演じたプログラムのテーマが 『子供は親を選んで生まれてくる』だったのです。

天国では子供たちが 地上にいる親を選んで、自分の生き先を決めた子供から順番に下に降ろされていきました。

娘がそのバレーで、天使の一人を演じているのを見た時には『メルヘンだわね』と思うだけでした。

その内容と現実を結びつけることができなかったのです。

 

それから約15年たって、同じテーマの話を すみれちゃんから聞いた時には、心にぐっとひっかかりました。

私は なぜ自分の両親を選んで生まれたのだろう?と自問するようになりました。

母はその時すでに 他界しておりました。
母を選んだ理由は すぐにわかります。
心優しく、穏やかで、聡明な女性だったので、何度生まれ変わっても、母のもとに生まれてきたいと思います。

しかし父に対しては、何故この人を選んだのか?
という答えがなかなか見つかりませんでした。

 

答えが見つかったのは、父に認知症の症状が現れ始めてからです。
それまでは常に一定の距離を置いて、接しておりました。

認知症になったことにより私は、父と身近に接することを余儀なくされ、話をきく時間が増えました。
それによって、私は自分がなぜ、この親の元に生まれてきたのかを理解することができました。

父は辛い人生を歩んでいました。

天国にいた私は そのような父の一生を書きとどめておいてあげたいと思い、この両親の元を選んで生まれてきたのでしょう。

 

「辛」(つら)いという文字に 「一」を加えると 「幸」せに変わります。

父の人生に 最後の一本の線を加えることが 私の仕事です。

そう思って 私は父の自叙伝を書き始めました。

それは、昨年のことです。

気持ちは焦るのですが、何をどう書いたら良いのか 糸口が見つからず、資料と共に構想はしばらく眠ったままでした。

 

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