忘備録の泉

思いついたら吉日。O/PすることでI/Pできる。

傾聴の5ステップ式トレーニング(11)

2016-07-15 08:16:22 | Library
第2ステップで学んだ「共感的な伝え返し」をより実際のカウンセリングに近いかたちで練習していこう。

第3ステップ
「共感的な伝え返し」の練習 ロングバージョン

(2)カウンセリングにおける傾聴を5つのランクに分けてみる。
AAA(トリプルA)の傾聴、AA(ダブルA)の傾聴、Bの傾聴、Cの傾聴。
Cの傾聴
Cの傾聴は「ずれている傾聴」だ。
事実としては違っていないけれども、クライアントの気持ちとは微妙にずれている。
クライアントの気持ちを「葛藤」とか「不安」とか「絶望」といった、おおまかな抽象度の高い言葉で、括ってしまう癖。
「つまり、あなたはとても不安なんですね」とか
「あなたはともかく、絶望しておられる」などとカウンセラーに言われると、
「そうか、私、不安なんだ」「私のような人間のことを絶望した人と言うんだ」と、
そこで否定的な気持ちに導かれてしまう。

Bの傾聴
Bの傾聴は「ずれてはいないけど、長すぎたり、短すぎたりする応答」だ。
クライアントの話を、ベタッとオウム返しのようにそのまま全部返されると、クライアントのほうとしては、イライラしてしまう。
また逆に言葉足らずだと、物足りなくなる。
クライアントが、何度も同じことをくり返し話すのは、よほど大切な話か、カウンセラーにわかってもらえた気がしないからである。

Aの傾聴
Aの傾聴は「過不足のない的確な応答ができる傾聴」だ。
長すぎず短すぎず、クライアントの表現のエッセンスを的確に言葉にして伝え返していく応答、を身につける。