「抵抗は変容を妨げるちからから生まれる」、という見方ができる。
つまり、私たちの心には「苦しみ、傷つき、矛盾を解決してもっと楽に自由になろう」とする自己治癒力があるが、それに対抗して、「本当の感情を感ずるのは怖すぎるから、抑圧したままにしよう、変化しないようにしよう」とする強い衝動がある。
すなわち抵抗の源は後者の衝動である、という見方だ。
それは個人内に抵抗をみる見地だ。
一方で、「抵抗とはクライエントがカウンセラーに向けるものである」という、対人関係に抵抗の源を求める見地もある。
それはつまり、抵抗の源を「転移現象」に見るということだ。
人間関係が重荷や苦しみになるのは、自分ではそうとは気がついていないが、過去に負ったまま癒えていないこころの傷が原因になっている。
かつて親など重要な他者に対して感じた感情、欲求、考え、態度、行動、想像などを今の誰かに置き換える現象を、「転移」と呼ぶ。
転移はとても広く、かつ奥が深く、またわたしたちのこころの痛みや苦しみを理解するために、とても大切な考え方である。
その見方では、転移現象こそが抵抗の最も重要な源であり、カウンセリングの成否は転移抵抗をいかに扱うかによって、そのほとんどが決まると言える。
人間関係の苦しみについて、エックハルト・トールは次のように述べている。
『すべての依存症は、自分の痛みに直面し痛みを通り抜けることを拒むために生ずる。
すべての依存症は痛みに始まり痛みに終わる。
依存しているものが何であれ―アルコール、食べ物、合法的・違法的薬物、ほかの誰か―あなたはあなた自身の痛みを隠すために、誰か・何かを利用している。
だからこそ親密な関係には、はじめの高揚が終わると、大きな不幸と痛みが伴う。
親密な関係が不幸と痛みを生むのではなく、親密な関係があなたの内側にもともとあった痛みを表に出すのだ。
すべての依存症は内なる痛みを表面化させる。
だからこそ、ほとんどの人はいつも「いま」から逃げて、何かの助けを未来に求める。
「いま」に集中すると、最初に感ずるのが自分の内にある痛みかもしれない。
でもそれを恐れず、「いま」につながり、「いること」のちからにつながれば、過去も痛みも解け去るだろう。』
つまり、私たちの心には「苦しみ、傷つき、矛盾を解決してもっと楽に自由になろう」とする自己治癒力があるが、それに対抗して、「本当の感情を感ずるのは怖すぎるから、抑圧したままにしよう、変化しないようにしよう」とする強い衝動がある。
すなわち抵抗の源は後者の衝動である、という見方だ。
それは個人内に抵抗をみる見地だ。
一方で、「抵抗とはクライエントがカウンセラーに向けるものである」という、対人関係に抵抗の源を求める見地もある。
それはつまり、抵抗の源を「転移現象」に見るということだ。
人間関係が重荷や苦しみになるのは、自分ではそうとは気がついていないが、過去に負ったまま癒えていないこころの傷が原因になっている。
かつて親など重要な他者に対して感じた感情、欲求、考え、態度、行動、想像などを今の誰かに置き換える現象を、「転移」と呼ぶ。
転移はとても広く、かつ奥が深く、またわたしたちのこころの痛みや苦しみを理解するために、とても大切な考え方である。
その見方では、転移現象こそが抵抗の最も重要な源であり、カウンセリングの成否は転移抵抗をいかに扱うかによって、そのほとんどが決まると言える。
人間関係の苦しみについて、エックハルト・トールは次のように述べている。
『すべての依存症は、自分の痛みに直面し痛みを通り抜けることを拒むために生ずる。
すべての依存症は痛みに始まり痛みに終わる。
依存しているものが何であれ―アルコール、食べ物、合法的・違法的薬物、ほかの誰か―あなたはあなた自身の痛みを隠すために、誰か・何かを利用している。
だからこそ親密な関係には、はじめの高揚が終わると、大きな不幸と痛みが伴う。
親密な関係が不幸と痛みを生むのではなく、親密な関係があなたの内側にもともとあった痛みを表に出すのだ。
すべての依存症は内なる痛みを表面化させる。
だからこそ、ほとんどの人はいつも「いま」から逃げて、何かの助けを未来に求める。
「いま」に集中すると、最初に感ずるのが自分の内にある痛みかもしれない。
でもそれを恐れず、「いま」につながり、「いること」のちからにつながれば、過去も痛みも解け去るだろう。』