大寒のまっただ中。ほぼ毎日の真冬日。積雪はたっぷり。当地では、生鮮食材を冷蔵庫に入れる必要がなく、廊下に置いておけば保存がきくという、ありがたい季節だ。
これを、『雪に閉ざされて』とか、『冷凍庫の中に住んでいるような』みたいな言い方をされることが多いし、異論はない。だけど、皆さんも感じているんじゃないかな。『春の足音が日に日に大きくなってくる』季節にもなってるんですよ。
何てったって、日が長くなってきた。朝のラジオ体操を真っ暗闇の中じゃなくて、(照明なしでも)明るい部屋で出来るようになってきたもんね。
この変化を、野鳥や猫ちゃん達が察知して色めき立ってきたことも、その鳴き声から感じ取ることが出来る。(これが聴覚)
そして、マタギの身体の内側からも声が聞こえてきます。
「ハルダゾ!ウゴキダセ!!」
これは、習慣というよりも本能ですね。
丁度よいことに雪が降り積もるので雪かきをして昂ぶる心を落ち着けているっていうのが、この時期のマタギの行動パターンなのかもしれません。(これが触覚??)
ただ、それだけでは足りないんですね。五感で春を楽しみたいという心の声が響き始めるんですよ。つまり、視覚と味覚と嗅覚も満足させたいという気分ね。
そんで始めるのが山菜料理。先日のコゴミでは足りないらしくて、次の料理を作ることにしました。その名も、
≪ウドのドンコロ煮≫
塩漬けにしておいた桶を見ると、
『R2』だって。ま、いいか。
そう言えば去年は、怪我のために保存するほど収穫出来ていなかったんだっけ。で、2年ぶりに戻す塩漬けってことね。
恐る恐る桶から出してみると、
少なくとも腐ってはいないようだ
・お湯を煮立たせた銅鍋に入れて、再沸騰後4分茹でて蓋をして待ちます
入れて茹でて
蓋をして一晩待ちました
緑も戻ったがアクも出てますね
・水を入れ替えて暫く塩抜き
恐るべし銅鍋! 2年前の姿に戻ってしまいました!(視覚が満足)
・5㎝ぐらいに切り分けて(左半分を使いました)
・メークイン(崩れにくい)2個と
・身欠きニシン4本も適当な長さに切り分けて
・醤油酒みりん各50mlと砂糖大さじ2に水を加えてヒタヒタに
・顆粒出汁も加えて沸騰させます
・落とし蓋をして弱火で20分。ああ~、いい香り。(嗅覚が満足)
・蓋を取って煮詰めて出来上がり
いい感じに出来上がりました
既に、視覚と嗅覚は満足してます。食べてみると、
はああ~!!!!!
このウドを収穫したときの景色が、鮮やかに蘇ってきます。(味覚も満足!)
S川で採ったやつだよな。あの時は、向かいの住人とA氏とが同行していたっけ。かなり崩れかかった西向きの土崖だった。例年になく雪消えが早くて、斜面の下に積もっていたはずの雪渓がなくなっていたから採れたんだっけ。・・・。
2年前の春の記憶が、めまぐるしく頭の中を駆け巡ります。
また、春がやってくる。そして、新たな感動との出会いが始まる。
また、全身で感動に浸れる季節がやってくるのだ。
塩漬けのウドちゃん達、感動を思い出させてくれてありがとう!
山菜、こうして保存されて、一足早い季節や、全く違う季節にいただけるのっていいですね~。
炊き合わせの具材も、色々あって美味しそうですね。
コメントありがとうございます。
本当にありがたいと思います。
先人の知恵に感謝あるのみです。