ひよこまめのEveryday

還暦過ぎたおばさんの日常。

ドラマ、映画、舞台、本、音楽などの感想も。

山本文緒「あなたには帰る家がある」

2021-09-30 09:47:01 | 読書


表紙買い。
タイトルからは不倫の匂い。
たまにはそういう恋愛ものもいいかな~と思って。
裏表紙のあらすじは読んで買ったのだけど、もう少しロマンチックなお話かと思ったら全然違いました😅

読み初めてそれがわかってちょっと興味が薄れて、何年か前にドラマになってたのを思い出して、読むのを中断して「ドラマ見ちゃえ」とParaviで1回目を見てみたら。

設定が変えられてる。
主人公が、原作では子どもが1歳の20代後半の夫婦なのに、ドラマは子どもが中学受験を終えたアラフォー夫婦になってる。
それじゃあもう、この小説の主旨の根本からズレてしまうのでは?

もう一組の夫婦の夫・茄子田太郎は、原作では小肥りで清潔感に乏しい男なんだけど、ドラマではユースケ・サンタマリアがやってる。
頑張って汚ならしく不気味な感じにしてるけど、うーん、ちょっと違うんだよなぁ・・・

玉木宏の会社の後輩の女の子の名前が、原作では「森永祐子」なんだけどドラマでは「森永桃」。
なんで?かわいい女子社員が「祐子」じゃアカンってか?
安っぽい改変してるなぁ・・・と幻滅して見る気を失くし、読書に戻って読了しました。

この小説のキモは、いろいろあった末に2組の夫婦が夫婦を継続していく、というところにあると思います。
「あれだけの事があったのに別れない」って言うことを考える小説だと思う。

読み終えて、改めて表紙を見て、これはいったい誰だろう?、と思いました。
小説の中に、思い当たる人がいないのよね~😅
主人公夫婦の夫・佐藤秀明が最初に見た茄子田綾子、かな?

そうそう、外側だけしか見てないうちは、なんにもわからないのよ~っていうことは確かに書かれていたのでは、と思います。