猟盤の日々改めDEADMAN IS ALIVE!

ヴィニル・ジャンキーの猟盤話から死んだ人の話を経て、呑み屋の話になったり、ギターの話になったり。。。

Two Espressos ,No Mobile ,No Sex While Working

2009-10-30 | 映画
10月も末になって今年のベストワン候補映画と遭遇、「ドゥームズデイ」もなかなかだったんだけど、この映画の不思議さにはかなわない。役名が全部コードネーム、だから名前を呼ぶシーンはない。主人公は「LONE MAN」(Neil YoungにThe Lonerって曲があったね)、「分子」の話を淡々とする工藤夕貴は「モレキュール=Molecule」、発音が快感。「ブロンド」役のティルダ・スウィントンは最初わからず、タルコフスキーを語って去ってしまう颯爽さ。

 公式サイト

木の楽器は分子がいつも動いているという話が出てくるが、昔ギタリストの森園勝敏がインタビューで自分のストラトについて語る時にもそんなことに触れていた。ヴィンテージ・ギターがなぜ音がいいか、それは永年弾かれてギターのボディやネックの木の分子が変化しているからだと語っていた。いくら古くてもデッドストックで弾かれていないギターは分子が変化していないので音が枯れていないのだそうだ。というわけで工藤夕貴には「分子(わけこ)」という名前を進呈。昔、自分に三人の娘が生まれたら「陽子」「原子」「分子」と名付けるのはどうか、なんて冗談を言っていたのを思いだした。



「主人公の男はいつもカフェで2つのエスプレッソを、2つの別々のカップで注文する。」
「ボクサーの絵が描かれた色違いのマッチ箱」

「想像力とスキルを使え」
「ヴァイオリンがやってくる」
「仕事中にセックスはしない」
「スペイン語は話さないのか?」
「私のおしりは好き?」

  上から「Blonde」「Molecule」「Nude」役の三人

デビッド・リンチ(彼もコーヒー好き、マルホランド・ドライブではエスプレッソ!)じゃないけど映画の中は謎の行動と会話だらけ、だけど一定のテンポがあって飽きない。日本のロックグループBorisのノイズ・ミュージックも最高、映画観る前の休憩時間にサントラが流れていてそれだけではまった。デッドとドルッティコラムをノイズで料理したような音楽。撮影はクリストファー・ドイル、「パリ・ジュテーム」以来、ドライバーの主観映像(これもリンチのロスト・ハイウェイを思い出した)が多いせいかロードムービーの匂いが少し。

映画タイトルは「THE LIMITS OF CONTROL」だけどエンドタイトルは「NO LIMITS NO CONTROL」???もう一回観ようっと!
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 加藤和彦 62歳 R.I.P | トップ | Digital Gadgets Freak じゃ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

映画」カテゴリの最新記事