僕のFavorite BandのひとつであるJETHRO TULLが来日公演を行なう。それも5/11渋谷公会堂1回限りということらしい、と思っていたらすぐ追加公演決定。彼らの初来日公演に行ったのは1974年の8/23(金)NHKホール、B席で2000でした。一緒に行ったフルートを吹く中学の同級生とは以前からセカンドアルバム「STAND UP」収録の「ブーレ」を僕のギターと合奏してました。まだ持っているチケット(写真)の裏側にはウドー主催の他のコンサートの告知が。ヨーコ・オノ&プラスティック・オノ・スーパーバンド、ニッティー・グリッティー・ダート・バンド、トラフィック、イエスといったところです。ちなみに1974年に行った他のコンサートは1/18MOODY BLUES武道館、2/20ROD STEWART&THE FACES武道館、6/30FOCUS新宿厚生年金、10/31クラプトンの初来日の武道館。ロックまっしぐらな頃です。
ばたばたしている間に年が明けてしまった。独身時代の大晦日から正月にかけては毎年結構一人でおごそかに過していたのだが。特に年明け初めて聴く音楽は何にしようかなどとほろ酔い気分でレコード棚に向っていました。独身最後は広尾の有栖川公園近くの半地下のマンションに住んでいて、うなぎの寝床みたいに細長い玄関ホールの幅が3mぐらいある壁一面にエレクターのレコード棚を並べていたので気分は中古レコード屋でありました。半地下で上の階は歯医者さんのため夜は不在ということもあって深夜でも大音響でスピーカーならすことができたのです。SANSUIのAU909というでかいプリメインアンプにDIATONEの30センチウーファー3WAY密閉型スピーカーの組み合わせはなかなかタイトな音でした。だいたい30日ぐらいまで友人との忘年会が入っていて大掃除が終わるのは31日の夜10時過ぎというパターン、そのあと正月用のいつもより高価な蕎麦と日本酒をのみながら新年を迎えるわけです。そしておもむろにレコード棚の前でその年最初に聴くレコードを思案します。故池波正太郎は一日の最初の食事がいちばん大事だと書いていましたが音楽も同じかなと思うのです。考えたあげく手にとるのは、はちみつぱいの1973年の超名盤「せんちめんたる通り」(写真)であることが多かったような気がする。たぶん今までの僕の人生で1番聴いている一枚、「外はまだそぼ降る、鈍(にび)色の雨~」と始まるA面1曲目「塀の上で」は一体何回目になるのだろう(矢野顕子のカヴァーも甲乙つけがたいけど)。日本的な情緒とTHE BANDのサウンドの合体は凡百とあるがこのレコードこそ唯一無二といえるでしょう。そして真冬の夜明け前に聴くにもBLUES COCKBURNの2nd「High winds white sky」(1971)と共にふさわしいアルバムです。未聴の方はぜひ。