山の手コラム  ー植物の色つれづれー

日本の染料植物の保全と栽培のネットワーク

明礬媒染液の濃度

2008-11-12 | 染織、染料植物
0,1~0,2%濃度位で先媒染がいいみたいですね。10Lの湯なら10g、アルミ自体の量は1g程度。
椿葉灰100g使った時と色は違いますが発色の雰囲気は似ています。

明礬は多いとかえって濃くならないし、染め重ねて染め液から媒染に入れた時、色が媒染液に流れ出ることがあります。
それに多いと深みのない軽薄な色というか皆似た色合いになる。

もちろん羊毛の織糸は発酵染めが好きですが、布染めは浸し染めも引き染めも2種類の植物を染め重ねると色に深みが出て、ほんとうに深みにはまってしまう。植物染は結構華やかですから。

絵描きが色を重ねていく気持ちがわかるような・・・・その下に真実がある。

染色テキストの見直し

2008-11-08 | 染織、染料植物
1年間の染色講座のテキストをまとめ直している。
当たり前のように20年以上繰り返してきたことのなかに、考えてみると理論的におかしなところがいくつかある。
植物染はもっと無駄なく染められる。

趣味の染めの本をみると「この色は残らないな」と思うものが結構ある。
編集者は気付かないのだろうか。


蓼藍の乾燥葉

2008-11-03 | 染織、染料植物
11月に入り畑に残っている藍は種取り用は別にして刈り取って葉を外して乾燥させる。
20gの乾燥葉でも1Lぐらいの染液を作っておくと、数日間は布染めして楽しめる。
教材用につくった植物染料セットがあるが、10gあれば20gの糸や布を染められる。
2~3年かけて育った根はその間にたくさんの種をつけ、次世代を生んだ存在と考えると大切につかわなければと思う。

染色工程をきっちり行い、時間をおいた色はほんとうに強い。
10年前に盛んに染めていた頃に染めた糸や布を見ると、いい色をしていて使いたくなる。

染色を始めて30年近く経つが、最近いろいろなところで無知だったことに今更ながら気付き、急にいろいろと調べ出している。
昨日もテレビではあるが正倉院展を見ていて「色がついた」と「染色」は次元が違うと思った。